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Ringer T

SPECIFICATIONS
重量 145g / Mサイズ(実測値)
素材 Overdyed Heather Fabric
18.5 micron
150g/m2 Lightweight jersey
カラー Blueprint Heather
Stone Grey Heather
サイズ US Sサイズ、Mサイズ
PRICE
¥11,700 + tax

Review

ibexが作る、そのままのRinger T。正直ひねっているところはありません。普通のリンガーTです。まさかここまで思い切ってくるとは思いませんでした。しかし、実際欲しいのはこういうものだったのかも知れません。

バックパックとの擦れを軽減するような肩の縫い目のオフセット、ありません。シルエットも作りもそのままのTシャツです。しかし、だからこそどこでも普通に着られて、普通に使うことができるのです。ハイカーのように山、川と街をウロウロする人種にとってはこれほど使い勝手の良いものはないでしょう。しかしウール素材の機能自体は高機能そのものです。ですのでハイキング、登山。川旅、バイクパッキング、旅行、普段着とどんな時でも使うことができます。

メインボディの素材はEchoと同様、150g/m2のプレーンジャージ生地。それをウールのものには珍しく後染め “OD(Overdyed)” したOverdye Echoを使用しています。そのため、質感や風合いが今までのウール製品とはひと味違います。また、18.5 micron という細さのウールを使用しているのは他のメーカーと同様ですが、独特な光沢感があり、シルキィな風合いで着心地に優れています。ibexクロージングの素材はほとんどを ZQueという高品質ニュージーランドメリノウールを使用しています。Ringer Tはその素材を使いカナダで縫製されています。

 

 

Blueprint Heather S、Mサイズ

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Stone Grey Heather S、Mサイズ

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ウールとは

ウールのウェアは様々なコンディションでも体温を調節する機能をもっていることは多くの人が知るようになりました。ハイキングにおいてはほとんどの人がウールのソックスを使うのもそういった理由からでしょう。

『ウールは暑い。冬のもの』

そう言った考えがあるのもわかります。事実僕たち自身がそう考えていました。そんな考えを払拭してくれたのが、150g/m2 という薄手のウールプレーンジャージ素材です。他メーカーではウルトラライトやマイクロウェイトと呼ばれることもあります。もちろん標高の低いところなどでは圧倒的に化繊アンダーの方が熱を奪い身体をクールダウンさせてくれるでしょう。しかし、高山帯は夏といえど汗をたくさんかき、汗冷えも起こります。その為に化繊シャツを着ているひとの中には撥水アンダーを重ね着することが最近では増えてきました。しかし、そんな時こそ濡れ感が少なく汗冷えしにくいウールが役に立ちます。雨に降られ雨具の中がどんなにびしょ濡れになっても体温の低下をできる限り防いでくれます。それも "一枚で" です。天候の変化が激しい春や秋には特に必要な機能でしょう。

 

ウールと化学繊維

ウールは確かに化学繊維と比べて乾きにくい素材です。しかし、これはウィッキング性、拡散性が少ないだけなのです。良い点として吸放湿性、抗菌防臭性、汗冷え感のなさと言えます。吸湿性と放湿性の高さにより一定の肌心地を保ってくれるだけでなく、ウールは湿度が上がると繊維の中に水分が入るのを防ぎ、繊維表面は水を含まないため、実際には乾きやすいと言えるでしょう。防臭性は天然繊維の中でも特にウールが持つもので、バクテリアを分解し臭いのもとを防いでくれます。汗冷え感の少なさは繊維の表面が水を含まないため、濡れ感が伝わりにくいことと、乾燥が化繊と比べてゆっくりと行われるため、急激に体温を奪って行くことがないからです。

また化繊と違い、ロングディスタンスハイキングにおいても、ウールの防臭性の高さから臭いを気にする必要が無いのも良いところでしょう。最近では化繊のものには臭いが出ないような加工がされるのが普通になってきましたが、それでも化繊のものを長く着続けた人ならば、あの嫌な臭いはわかると思います。もし着替えがなくてもウールならば一目を気にせず電車やバスに乗ることだってできるのです。もちろん身体が臭いのはどうにもなりませんが。。。

 

ウールシャツの使い方

もちろん温暖な時期に一枚で着る。重ね着に使う。それで良いのです。けれども、このTシャツは冬にも役にたちます。冬には化繊の長袖アンダーもしくは吸汗性のあるフリースの下に着ると、普通は乾きにくいウールですが上に着た吸汗性素材が濡れをどんどん外へと出してくれるのです。そうすることでウールがドライな状況が続き、より保温性が高まります。もちろんウール同士を重ねても良いのですが、水切れの良さや速乾性ではポリエステルにかなわないので、上手くその両方の機能を役立てる一つの方法だと考えて下さい。

 


確かにハイブリッド素材や高機能な化学繊維生地が多く作られていますが、着た人にはわかるウール100%の良さが確かにあると思います。化学繊維は天然素材を模倣して作られていることからも天然素材ウールの良さがわかると思います。ウールは天然素材でそれ自体が温度を持っているのため、寒冷な季節にはふんわり暖かく、温暖な季節には少しひんやりと感じるのです。素材は化学繊維と比べ摩擦に弱く耐久性は低いのが事実です。しかし、「循環可能な天然繊維」であればこそきっと使う価値が大きいのだと思います。

このこだわりがあればこその高品質をぜひ体感してみて下さい。