ハイキングリポート

ナイショの雪山

2013/12/01
長谷川晋
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みんな、好きな山、があると思います。ない人には作って欲しい。ふと気が向いたとき。ふと時間が空いたとき。どこに行こうか悩んでいるうちに時間がなくなるのはもったいない。あ、あそこ行こうかな。そんなお気に入りの場所です。僕はいくつかあるのですが、ナイショです。
そのナイショの場所の一つのお話。

欲深い亀です。 季節が行ったり来たりしますが、すいません。 私、亀ですが、雪山にも時々出没します。もとはバックカントリースキーヤーですから(エッヘン!)今でも辞めてはいないですが、ぐっとその数は減り、その代わりいろんな楽しみ方をしております。

みんな、好きな山、があると思います。ない人には作って欲しい。ふと気が向いたとき。ふと時間が空いたとき。どこに行こうか悩んでいるうちに時間がなくなるのはもったいない。あ、あそこ行こうかな。そんなお気に入りの場所です。僕はいくつかあるのですが、ナイショです。

そのナイショの場所の一つのお話。

2012年2月中旬
新しいオモチャを手に入れた!スノーシュー!!  僕はずっとスキーヤーだったのでスノーシューとはほとんど縁の無いアウトドアライフでした(アウトドアライフって言ったの初めてかも(笑))。バックカントリースノーボーダーならスノシューを使ってハイクアップしますので基本持っていると思います(ただし最近はスプリットボードが主流ですのでスノーボーダーもスノーシューとは縁が無くなりつつありますね)。
雪の上に行くなら歩いたって意味が無い!滑らない雪山には行きたくない!なんて言ってたころもありますが、いつの間にか板は太く滑り重視になりすぎて重くなり、機動力は落ち、いつの間にかそんなバックカントリースキーから心が離れていってしまいました。

閑話休題

そんなこんなで、雪山歩きに行こうったって、スノーシューは無いし重くて嫌だ。ワカンの軽さと機動力は分かっているけど歩きづらい。ワカンみたいに軽くて小さくて雪に埋まって安定してくれるのは良いが、歩きづらいし、雪が深い時は埋まりすぎる。スノーシューは浮力が高いけど高過ぎて下りで無駄に滑ってしまうし、無駄に重いが、踵が浮いて歩きやすいのは良い。そんな、理想通りのもの無いよなぁ。 ありました。

Northern Lights ノーザンライト Racer Elite レーサーエリート

もとはレース用なので通常よりもぐっとコンパクトの為浮力は少ないです。しかしワカンよりは確実に大きくデッキがあるので浮力は間違いなくワカン以上だとすれば十分なのではないか。そしてその実験もかねて雪山へ。行くのは、そう、お気に入りにいつものアソコ。

ゆっくりのんびりスタートで、現地出発はお昼ころ。ちょっと曇ってきてしまいましたが、これも冬らしくて嫌いじゃない。夏はキャンプ場になっている場所から入って行きます。


森の中をハイクアップ。なかなかの機能に満足。

この写真を見て場所が特定できたあなたは結構な山好きですね。


再び森の中へ。あえて急斜面を下りてみたりトラバースしてみたり、スノシューの機能を試します。うん、だいたい思った通り。使えます。下りでもある程度の浮力で支えてくれながらも、適度に沈むので安定して下れます。

山の反対側まで歩いてきました。雪がいよいよ本降りの様相。


ちょっと休憩。相棒ちらみせです。

少し早いけど今日の寝床を決めます。雪があると草木も埋まり、どこでも自由自在に楽しめるのは嬉しいですね。もちろんマナーは守りましょう!では今日はこの辺りでどうかな?放射冷却はなさそうだけれど、熱の放出は抑えられるように木の下へ。

相棒2。改造してあるので愛着ひとしお。

ショベルで軽く雪をかく。整地して。整地して。綺麗にお家が建ちました。


二日目。今日は山頂を目指してみたりしたりします。その途中に東屋が。ここも良いけど吹きだまりがすごくて雪かきが大変そうだ。


急斜面のトラバース。雪の吹きだまりに四苦八苦。さすがにここまでくると浮力が欲しい所だが、まあ、太めのスキー板でもこれくらいは沈むだろうと思うと、やっぱりスノーシューが小さくても問題なさそうだ。取り回しのしやすさがうれしい。


見下ろす風景は白く美しい。雪山は美しい。


山頂からは一気に駆け下り、昨日通ったキャンプ場を通過して帰還。昼には車で帰路へつく。これくらいのんびりが雪山には良い。へたれただけかな?!まあ亀だし、これで良し!
ちゃんちゃん!

- Waekness Turtle

長谷川晋

書き手長谷川 晋

1978年、東京生まれ
自転車で日本を旅して回ったのが「旅人」としての原点。トレイルネームは「Turtle(タートル)」 セレクトショップ、スキー場、山小屋、アウトドアショップなどの勤務を経てハイカーズデポ スタッフへ。2010年のパシフィック・クレスト・トレイルスルーハイクの後、その経験を後進ハイカーにブログやイベントなどを通じ積極的に提供。ウェブマガジンTRAILSとの共催イベント「LONG DISTANCE HIKERS DAY」をたちあげ、日本人長距離ハイカーコミニティの中心人物でもある。現在は一般社団法人トレイルブレイズ ハイキング研究所の代表理事をつとめ、日本における長距離トレイルやハイキング文化発展に奔走している。著書に『LONG DISTANCE HIKING』(TRAILS)がある。

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