ハイキングエッセイ

ベースウェイトという考え方

2009/08/18
hikersdepot
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巷にあふれる軽量ギアを集めることが「ウルトラライトハイキング」ではありません。それでは何をもって「ウルトラライト」とするのでしょうか?

巷にあふれる軽量ギアを集めることが「ウルトラライトハイキング」ではありません。

それでは何をもって「ウルトラライト」とするのでしょうか?

アメリカで興ったこのムーブメントで重要なことのひとつが「背負う重量の基準」「重量を計るべき装備類」を明確にしたことにあります。これによって装備重量の比較、検討、改良をハイカーの間で共有できるようになったのです。パッキングした後のバックパックを持ち上げてなんとなく「コレ軽い!」「だいたい15kgくらいかな?」という曖昧なものから大きく進歩したといえます。

言い換えれば、何をどこまで軽くすれば「快適」になるのか、その目安がはっきりしたのです。
もちろん、あくまで目安ですから厳密なものではありません。しかし今まではその目安すらはっきりしていなかったのですから、ハイカーとしてもありがたいことなのです。

バックパックの重量を比較するときの方法には次の3つがあげられます。

①BASE WEIGHT(ベースウェイト)

水、食料、燃料等の消費アイテムを除外したバックパックの総重量

軽量化を志向するウルトラライトハイカーの間で最もポピュラーかつスタンダードな計り方です。数百キロ、数千キロにわたって歩くアメリカのスルーハイカーたちは道中で消費したものを補給しながらハイキングを続けます。そこで行動中に消費&補給されるアイテム、水、食料、燃料、虫除け、日焼け止め、トイレタリー用品等を除外して装備を軽量、比較するようになったのです。これにより行程に関係なくハイカーの装備を比較することが可能になったのです。あくまで背負うバックパックの重量ですので、着ているもの、ポケット内のものは含まれません。そのため装備をポケットに詰め込めば、ベースウェイトが軽くなるということもいえるのですが、それは常識の範囲内で。

Hiker's Depotホームページでもこの方法をベースに話をします。

②PACK WEIGHT(パックウェイト)

日本をはじめ伝統的なハイカーの計り方です。ハイキングをスタートする時のバックパックの総重量がこれにあたります。水、食料、燃料など全てが含まれますが、こちらもハイカーの着ているものやポケット内のものは含まれません。実際に背負う重量がリアルにわかるのはメリットですが、行程によって消費アイテムの量の変化が著しいので比較が難しいことがデメリットです。

③SKIN OUT(スキンアウト)

最も完璧な計量方法。その名の通り、ハイキングのスタート時にハイカーが持っている装備、着ている衣類等全てを含んだ計り方です。ハイカーが何を持っているのかは一目瞭然ですが、仔細にわたりすぎるので、ほとんど使われていないようです。

それではこうしたベースウエイトをどういう基準で分けているのか見てみましょう。

だいたい以下の様な考え方に落ち着いているといってよいでしょう。

  • TRADITIONAL  35ポンド以上(17kg~)
  • LIGHT WEIGHT  20ポンド以下(8~9kg程度)
  • ULTRA LIGHT  10ポンド以下(4~5kg程度)
  • SUB-ULTRA LIGHT  5ポンド以下(2~3kg程度)

現在の平均的なハイキングギアを集めれば、ほとんどのハイカーが「LIGHT WEIGHT」のクラスになるはずです。しかし10kg近い荷物を担いだことはありますか?普段担がない重量を背負ってハイキングに行くというのはとても大変なことです。疲れてうつむき、せっかくの景色も見ることができない。あげくにバテてしまって動けなくなる。安全のために背負った装備がかえって自分を苦しめる。そんな寓話のような経験はありませんか?

そうならないためにはトレーニング!? でもトレーニングの時間がなかなかとれない。怪我や故障をかかえている。そんなハイカーのためにULTRA LIGHTがあるのです。日帰りも、小屋泊まりも、テント泊も、同じようなバックパックの重量で行ける世界があるのです。

ベースウェイト5kg以下。アナタのハイキングは劇的に変化します。