自然の中で眠るのに、必ずしもテントである必要はない。
風雨をしのいで歩くのに、必ずしもレインスーツである必要はない。

自然状況を判断し、道具の特徴を理解し、使い手であるハイカー自身が工夫を凝らすことで使える道具の選択肢は格段に増えます。選択肢が増えることで、より軽い道具を選ぶこともできるのでしょう。そんなUL的発想を具現化した道具として「タープ」と「レインケープ(レインポンチョ)」があげられます。当店でも人気のTRAIL BUM CTタープHighland Designs ヌーケープが長らく欠品しご不便をかけておりましたが、本格的な夏を前にようやく再入荷いたしました。

 

TRAIL BUM  CTタープ 320g ¥18,000+税

タープは日本においても沢登りや源流釣行などで親しまれてきた幕営具です。森林限界以下の山においては多様な使い方が可能です。TRAIL BUM CTタープはハイカーズデポの土屋が2011年のコロラドトレイル(CT)スルーハイクの際に自作したタープを製品化したものです。製品化までの6年間に国内外で十分なテストをおこなってきたこともあり、ハイカーにとっては必要最小限にして十分な絶妙のサイズ感に仕上がっているはずです。近年注目を集めているハンモックキャンプでの併用タープとしても効果的です。

 

Highland Designs  ヌーケープ   110g ¥13,000+税

アウトドアギアや登山用品は「今」を見るだけでなく、「過去」を振り返ると意外な発見があるものです。ツェルトが緊急用ギアとしてではなく軽量テントとして開発された経緯や、孤高の人 加藤文太郎がアルコールストーブを使っていたこと、田部重治が登山靴に否定的だったことなど、多面的に道具を考えるきっかけにもなります。レインケープ(ポンチョ)もそんな道具のひとつです。いまでこそ山でレインスーツは当たり前ですが、GORETEXをはじめとする防水透湿素材が一般的になる以前はそうではありませんでした。山と溪谷社の1980年代の登山教本などではレインケープで北アルプスを歩く登山パーティーが掲載されていたりします。もちろんその限界と注意点とともに。ゴム引きの雨合羽が一般的だった時代はレインケープの蒸れの少なさが魅力的だったはずです。確かに現在は高機能なレインスーツが一般的です。しかし、だからといってレインケープの「軽さ」「蒸れの少なさ」「パックカバー兼用」「経済性」といった魅力が損なわれるわけではありません。タープにもなるレインポンチョは雨具として使うには日本人には丈が長すぎるきらいがあります。膝丈くらいで肩腕まわりもしっかり覆ってくれるレインケープは想像以上に効果的です。以前はカナダのINTEGRAL DESIGNS、日本のISUKAでも作っていましたが、現在はこのヌーケープのみとなります。もっと再評価されてよい道具の一つだと思います。