
Remige Hoody Mens
Weight
165g
着たときから軽くて快適
相反する能力を高レベルで
一枚あると何かと使える
『Remige Hoody』
<2021年のニューカラーが入荷しました>
スタンダードなデザインにこだわりのある細部と通気性は高いのに紫外線保護能力にも優れた、夏用だけではもったいない、一枚持っているとちょっとした時に使える長袖として、保温着の足しとして、ハイキングに便利な一枚『Remige Hoody』。
柔らかい肌触りで、テカリ感のない自然な風合い。軽量ですが、薄すぎないしっかりとした生地の印象です。柔らかいのにしっかりとは、真逆の言葉で混乱させてしまいますが、着用前の印象とは異なり、着ると体に馴染むように感じます。そのような生地からは想像できないですが、非常に高い通気性を持っています。通気性が良いものの中には、生地が極端に薄いか目が粗いかで、紫外線ブロックが弱いものがありますが、紫外線良いのに、紫外線から守ってくれる機能は、UPF 50+の最大数値です。動き邪魔しない計算された構造の作りになっているので、生地の性能と合わさり、着心地がさらに良くなっているのです。
レミージフーディは「スタンダードな見た目と存在感のあるディティール」と「高機能でありながらシンプルなデザイン」という一見相反するものを持っている、トレイルから普段使いにも使い回しが利く、多用途なものになっています。
Kinetic Heather

機能と特徴について
・相反する能力を持つ高機能素材 Thalden™
レミージフーディの素材「Thalden™」は軽量で通気性があり、速乾性のあるポリエステル生地です。軽量ですが薄いというわけではなく、透け感が少ないマットな素材感です。
蒸れやべたつき感を抑え、肌触りが良いのは速乾性の高さも要因の一つです。乾く時に温度を奪っていくという性質を利用し、速乾性が高いことで汗ばんだ時にも涼しく感じられるようになります。
一般的には通気性が高いと生地の目が粗く、透けるだけでなく紫外線保護能力も下がりますが、この素材はその相反する力を両方持っていて、紫外線保護能力も非常に高いのです。
良い能力同士が、一緒になることで相乗効果が得られ、良さが倍々となるというイメージを持っていただけたらと思います。
・紫外線保護 UPF 50+
『UPF』とは、オーストラリアやニュージランドで定められた世界基準となる衣服の紫外線保護係数です。
個人差や紫外線の強さによってことなりますが、10分~20分間に太陽の日差しを浴びると皮膚が赤くなりヒリヒリすることを日焼けと言われています。
皮膚は呼吸と発汗で体温を調節してるので、半袖の場合、空気にふれる肌の面積が長袖に比べて広く熱が発散しやすいです。風も衣服内に入りやすいので汗ばむ場合には涼しく感じるでしょう。しかし直射日光を浴び続けると日焼けを起こし返って熱さや痛さにもなります。
長袖は、肌に直射日光が当たるのを防げます。直射日光が当たらなければ、肌の表面温度の上昇が抑えられます。レミージーフーディは長袖ですが、通気度が高く汗の蒸発も促してくれますし、長時間肌が日光に晒されることを考えると、着ていた方が結果的に熱くなりにくいともいえます。着る日焼け止めと考えていただけたらと思います。
・防臭殺菌処理(Silvadur仕上げ)
ただの防臭ではなく、臭いの元となる菌を殺菌することにより臭いの発生を抑えるので、高い防臭性が期待できます。
・高いストレッチ性
ストレッチ性が高いので窮屈感を感じにくいだけでなく、動きそのものを妨げません。
・動きやすいカッティング
腕動きによって、袖に不快感をもつことなく、最大限に自由に動かせるように設計された脇の下とサイドのステッチ。身頃と同じカラーのステッチの縫い目は厚みを減らすフラットシーマー縫製です。より快適さを高めてくれます。フードも同じフラットシーマー縫製です。
・日除けもちゃんと、すっきりしたフード
フードには紐がなくすっきりした印象があります。紐があるとフードの調整ができるので便利ですが、洗濯時すると中に入ってしまったり、行動中に邪魔になることもあります。いわゆる風除けや雨避けのフードではなく「日除け」としてのリミージの考え方があるからかもしれません。
襟はラウンドネックで少しだけ高さがありますが、素材が柔らかいので着用している時にその高さを感じることはほとんどありません。日除けのことも考えて、首元を必要以上に開けさせない工夫だと思います。フードをかぶった時は襟が立ちますが、素材のストレッチ性と柔らかさのお陰もあってか、窮屈な感じはありません。
フードは被っていない時には、存在感は控えめです。日除けはもちろん、ちょっとした防寒にも役立つ薄手立体的な作りになっています。「つば付き」とメーカー側は言っていますが、風雨を防ぐようなつばではありません。おでこがかくれる程度を想像してください。ですが、このちょっとした「ひさし」があるからおでこ付近も直接日差しが当たるのを防いでくれます。
フードは首裏や耳裏を紫外線から守ってくれます。焼けると痛かったり、のぼせやすかったりと不調をおこしやすいところを保護してくれます。キャップの上からかぶってもいいかもしれません。汗をかいたあとに、直に頭を付けるのに気が引ける場合の、カバー代わりにも利用できるでしょう。
・手の甲を日除けするためのサムループ
身頃と同じ生地をつかった親指に通して、袖のズレを防ぐループがついています。柔らかい生地と平たい形状のループなので指の股が痛くなりにくいです。手の甲までおおう事ができます。紫外線から守ったり、寒いと感じた時に役に立ちます。手の甲をおおう範囲は、着用感や腕の長さや手の大きさによって変わってきます。
・すっきりとしたサイズ感
大きすぎる印象はなく、素材もストレッチするせいかすっきりとしたサイズ感です。ですが、レギュラーフィットなので、基本はゆとりがあると考えてください。袖丈は手の甲まで日除けで覆うこと意識したせいか少し長めのつくりです。
メーカーとしては、
「自分の寸法が2つのサイズの中間の場合は、ゆったりフィットをお求めの場合は大きめサイズ、ぴったりフィットをお求めの場合は小さめサイズ、を選択してください。」
と追記があります。
レミージフーディの感想
とにかく一度着てみて欲しいです。ぱっと見が少し特徴のあるように見える襟元のデザインも着てしまえば、まったく感じさせません。このあたりの素材とデザインのバランスをよく考えられているのは、さすがアークテリクスというところではないでしょうか。生地は軽量ですが、薄すぎるということもなく、紹介している2色に限って言えば、透けることはほぼないでしょう。
通気性は高いですが、ある程度は厚みがあるので、日本の温暖で高い湿度では暑さを感じてしまうのは否めないでしょう。蒸れ感を感じるのは化繊の素材ならではの部分もあります。コットンの方が繊維自体が湿気を吸うので蒸れ感を感じにくいということもあるのです。
ですが、標高の高い山であれば通年使えるものになるでしょうし、紫外線量も多いので、肌が弱い人には日焼け防止にちょっとしたシャツ代わりに着られるものと考えてみたらどうでしょうか。
正直なところ、素材感というか、汗をかいた時の張り付き感の少なさについては、どの程度汗をかくかにもよってしまうので、なんとも言いにくいところです。個人的には同様のものであれば、コットン混紡の方が着心地だけで言うと良い印象があります。しかし、積極的に汗をかく時にも使いたい。ハイキングで一枚持っていきたい。そういう時には、迷わずレミージフーディを選ぶと思います。とくに長距離ハイキングともなれば尚更でしょう。なぜならば、管理のしやすさに他なりません。速乾性は、汗だけでなく、洗濯での乾きやすにもつながりますので、とにかく長旅においては楽です。便利とか有利とかじゃなく、楽ちん。
ただ、化繊のものは臭いが気になるところです。基本的に化繊の素材に付加されている吸汗性や防臭性は全て後からの加工によるもので、使用時間とともに劣化していきます。また吸汗性を高めるために異形断面になっている化繊などは、返ってその溝に汚れを溜めるので菌やバクテリアの発生の温床となるのです。厄介なものです。なので、個人的には昨今のハイキングワードローブはウールを中心に回っています。レミージフーディも化繊なので問題は同様にありますが、防臭殺菌処理(Silvadur加工)がどこまで能力を発揮してくれるのか、楽しみなところです。ただ防臭だけでなく、殺菌というところがポイントで、ウールにも天然の抗菌作用があります。これについては継続した使用をした結果追記していければと考えています。
非常に良く似た製品でコットン・ポリエステル混紡のものを使っていて、その重宝さに化繊だけのものがあればもっと積極的に使えるのになと以前から思っていました。そういう意味ではとても期待しているものですし、長く使っていきたいものです。
『ARC'TERYX』について
ARC’TERYX(アークテリクス)は、カナダ・バンクーバーにて1989年に創業。優れた品質のハーネスを製造していたRock Solid社を原点に1991年社名をARC’TERYXと改名し誕生しました。
特徴的なロゴマークとブランド名は、恐竜と鳥類をつなぐ始祖鳥、ARCHAEOPTERYX(アーキオプテリクス)に由来。進化を加速することで、アウトドアにおける人間の進歩の推進に役立つということを象徴しています。
持続可能性、長期使用に向けたデザインや気候変動対策などの環境に対する取り組みも行っています。Ocean Wiseという組織の海洋汚染調査プログラムが率いる協力調査プロジェクトに参加し、このプロジェクトでは、アークテリクスの布地サンプル30種類の「特徴を特定」し、布地の流出量を測っています。