
参考商品:Chrome Dome(メーカー廃業・在庫無し)
Weight
235g
*メーカーが無くなったため、次回入荷はございません。
①有効面積
折りたたみ傘の軽量化は骨の本数を減らすことで行われる傾向にあります。6本骨の傘になると有効面積が狭くなるだけでなく、生地にテンションをかけ にくくなるため強度も落ちてしまいます。折りたたみ式の軽量モデルのスタンダードモデルで直径86cm、クロムドームは96cm。この10cmの差は面積では25%近い増加につながっています。もちろん親骨は8本設計です。
②グリップ
折りたたみ傘のグリップは軽量化のために非常に小さく持ちにくいものがほとんど(mont-bell製のグリップのアイディアはこの点で非常に優れた例外)です。雨の際に小さなグリップをずっと握っているのは結構疲れるものです。風が吹いている時は特に持ちにくくなります。フォーム素材で手になじみやすいクロムドームはグリップもしっかりしています。
左)グリップ 右)石突き
③日傘
山の雨具=レインウェア、という図式も徐々に変化が見られるようになりました。アプローチにポンチョや傘を使った方が蒸れないし、楽だというクライマーも いますし、山岳雑誌でも森林限界下では傘の方が素早い対応ができていいというガイドの話が紹介されています。こうした雨傘としての利点に加え、クロムドー ムは「日傘」として機能します。そしてこの機能こそアメリカで2007年に「BEST OF ADVENTURE GEAR」に選出された理由でもあるのです。砂漠地帯も多く、直射日光を避けることが難しいアメリカ中部から西部にかけてのトレイルでは日射病&熱中症は 致命的なトラブルにもつながりかねません。日本ではそこまでではないものの、夏の晴天時の尾根歩きで日射病、熱中症で倒れているハイカーも決して少なくあ りません。もちろん森林限界上では風の有無、登山道の状況、前後のハイカーの混雑状況など、日傘を使用できるかどうかには時々の判断が必要になりますが、直射日光が体力を大きく消耗させることは間違いありません。歩いている時はともかく、休憩時に直射日光を避けるために使用し、体力を温存することは決して無駄ではないでしょう。
使用頻度を考えれば折りたたみ傘の収納性は捨てがたいものがありますが、歩くエリアの特性を考えた時、こうした傘にも多くのメリットがあることを念頭においておいてもいいのではないでしょうか。