JINDAIJI MOUNTAIN WORKS

Hillbilly Pot 350

キャンプ キッチン
Weight

61g

20世紀初頭の山人や放浪者たちは、キャンベルスープやチリコンカンの空き缶と焚き火を友として空腹を満たし、暖をとっていたに違いない。そんな旅人のロマンを感じさせるオールドスクールな「空き缶クッカー」へのオマージュ、それが「ヒリビリーポット」。ミニマルに振り切る350mlサイズ。
Weight

61g

SPECIFICATIONS

重量
実測61g
容量
350ml(max 400ml)
サイズ
底面 φ 87mm × 高さ 80mm
素材
0.8mmアルミ板
製法
ヘラ絞り加工
付属品・その他
カーボンフェルト
リッド(つまみ:ナイロンコード)
備考
ご購入はおひとりさまにつき1点までとさせていただきます。ご理解のほどお願いいたします。
4,600円 (税込5,060円)

ULの伝統ノーハンドル
熱伝導に優れたアルミ製
ソロのミニマルサイズ
『Hillbilly Pot』

カントリーミュージックを生んだアパラチア山脈地方の山人を意味するヒルビリー。仕事をもとめ渡り鳥のように各地を旅するホーボー。20世紀初頭の山人や放浪者たちは、キャンベルスープやチリコンカンの空き缶と焚き火を友として空腹を満たし、暖をとっていたに違いない。そんな旅人のロマンを感じさせるオールドスクールな「空き缶クッカー」へのオマージュ、UL的こだわりが生んだ「たたずまいの良いアルミクッカー」それがJMW/ヒリビリーポットです。

ソロクッカーとしての使い勝手に優れた550mlに続き、UL的なマグポットサイズともいえる350mlもラインナップに加わりました。もちろんスタッキング可能です。

左)ヒルビリーポット350 右)ヒルビリーポット550
350と550とのスタッキング

 

熱を考えるとポットはアルミ

現在のアウトドア市場において、登山&ハイキング用クッカーはチタン製が主流です。ソロ用ともなればそのほどんとがチタン製でしょう。チタン製はその熱伝導率の低さから調理(炊飯、炒め物、煮炊きなど)に向かないというデメリットがありますが、フリーズドライ食品やレトルト食品の発達と普及の結果、お湯を沸かすだけで食事の用意ができてしまうようになりました。そこで軽さと強度を両立できるチタン製クッカーが主流になったのです。
傍流においやられた感のあるアルミ製クッカーですが、「炊飯」にこだわる登山者や釣師の間ではいまだに根強い人気をほこります。調理をするなら、炊飯をするなら、やはりアルミクッカーが最適なのです。固形燃料との相性も良く炊飯に適していると2010年前後に再評価されたtrangia ミニをはじめ、焚き火での使用ならばこれこそが決定版といわれるビリー缶、それをソロ用へと転化させた焚き火用アルミソロクッカーLOTUS アルミポット(現行のEvernew バックカントリーアルミポット)。そしていまや入手困難なtrangia メスティン。これらは近年、ハイカー、キャンパーの区別なく注目を集めたアルミクッカーです。とはいえ生産中止をはじめ、いつ入手できなくなるかわからないのがアルミクッカーの現状です。それもソロ用となればなおのこと。ニッチな需要なのは間違いないですが、それでも決して無くなりはしないのがアルミクッカーへの需要なのです。だからヒルビリーポットはアルミ製なのです。

 

ULクラシックのノーハンドル

ULハイカーたちはクッカーを軽量化するにあたり、より軽い素材、より小さなサイズを選んできました。それでも満足できない求道者たちは蓋をアルミホイルに変え、さらにはハンドルも取り外してしまいます。ハンドルとはUL原理主義者にとっては不要なものです。便利でないのは百も承知。しかし自らの工夫で対応できるのであれば、潔く取りはずしてしまうのです[注]。そんな求道的姿勢に感銘をうけたのか、一部メーカーではハンドルなしのポットが販売されてきました。近年ではTOAKSが記憶に新しいのですが、2019年廃盤となってしまいました。ニッチすぎる需要ではありますが、UL的姿勢のあらわれでもあるノーハンドルクッカー。それが市場に無いのはやはり寂しすぎます。だからヒルビリーポットはノーハンドルなのです。

[注] ヒルビリーポットでは難燃性断熱素材であるカーボンフェルトが付属しています。これをポットの縁に巻きつけることで手で持つことを可能にしています。

 

UL・マグポット・400ml

ヒルビリーポット定番の550mlに続くラインナップとして用意されたのは350mlでした。アルミクッカーの調理に適した特性を活かすならば、むしろ一回り大きな800-900mlサイズが求められているのかもしれません。しかしこの350mlサイズの選択にJMWのULへの愛情を感じてしまいます。ULハイクにおいてマグカップをクッカーとして使用することこそクラシックスタイル。湯沸かしができれば食事は可能だ、だからマグカップでも対応できる、そうした姿勢はULハイクに脈々と流れています。2010年代のULハイクシーンの中に自らの立脚点をおいているJMWとしては、次に作るクッカーのサイズは最初から決まっていたようなものです。基本容量は350ml。すり切りで400mlのマグカップサイズはJMWのULへのラブレターです。

Esbit チタニウムストーブなどの固形燃料ストーブとは収納ふくめて相性がよい。

 

T's StoveサイドBを収納すると、燃料ボトルが少しはみ出るので蓋を逆さまにするとおさまりがよい

 

そしてマグカップサイズとはいえ、そこにはJMWとしての新たなこだわりが存分に注ぎ込まれています。110サイズのガス缶との相性を考えたデザインを採用しているのです。トリッキーな収納方法ですが、スタッフバッグ さえあれば何の問題もありません。美しいスタイルだと思います。

ガスストーブとのサイズ感
ストーブを先に入れ、110ガス缶を逆さにしての収納

 

これらヒルビリーポットがヒルビリーポットである理由は、しょせんマニアのこだわりにすぎないのかもしれません。マスプロの論理においてはどうでもよいことなのかもしれません。アルミクッカーも、ノーハンドルクッカーも、売れないから、需要がないから無くなったんだよと言われれば返す言葉もありません。しかしマスプロの論理とは異なる思考を重ねてきたのがウルトラライト(UL)だとするならば、マスプロからこぼれ落ちたこだわりをカタチにしたヒルビリーポットは紛れもないULクッカーです。