
参考商品:Down Mat 7 Pump Short(取り扱い中止・在庫無し)
Weight
671g
マット内部で熱対流を生じにくくすることがマットの保温力を高めることになります。そのため秋冬の底冷えが厳しいシーズンはマットを厚くしたり、リッジレストに代表されるクローズドセルマットを重ねたりと色々な工夫がおこなわれています。
近年、こうしたマットの保温性を高めるため、エアーマット内部に断熱材として「羽毛」や「化繊綿」を封入する動きがでてきています。前者ではEXPED、後者ではPacific Outdoorがフロントランナーとして製品リリースを牽引しています。
Therm-A-Restプロライト4W'sとサイズ、重量ともほぼ同じ
ダウンマットの最大の特徴は「保温力の高さ」と「軽さ」に あります。ダウンスリーピングバッグの長所と短所をそのまま当てはめていただければ良いのではないでしょうか。化繊綿の性能向上は周知の事実とはいえス リーピングバッグの主要素材が未だにダウンであるのはその暖かさと軽さとのバランスが優れているため。やはり保温素材としてのダウンの魅力は大きなもので す。事実、化繊綿を封入した製品と比べ、重量では大きなアドバンテージがあります。
5cmを越える厚み、羽毛寝袋の下側の替わりといえます。
短所はやはり「濡れ」。マットの場合は中に空気を閉じ込めるだけの密封性があるので外側からの濡れはまず気にする必要がありません。むしろ問題なのは「内側からの濡れ」です。中に空気を入れるマット全てにいえることですが、呼気を吹き込み空気を入れた場合、その湿気が中に留まってしまいます。ダウンマットの場合はこの呼気に含まれる湿気がダウンの機能低下の原因になります。そこで何かしらのポンプで空気を入れることが必須なのです。
従来のEXPEDダウンマットでは収納用スタッフバッグをバルブに取り付け、ポンプとして使用できるようになっていました。しかしポンプ作業の際に バルブにストレスがかかるためか、一部ユーザーからはバルブの不具合などの報告があったようです。そこで2009年モデルからはマット本体にポンプを内蔵。バルブは空気を抜く際の排気専用としてバルブへのストレス軽減を実現しています。ポンプを内蔵したことで重量的には増えていますが、評価できる改良だといえるでしょう。ちなみに内蔵ポンプで空気を入れる所要時間は4分前後です。
内蔵ポンプの吸気部分、使用方法は別途
バルブは排気専用。他社バルブに比べやや締め方にクセ有り
EXPEDのダウンマットは厚み、長さ等数種類がでていますが、今回は暖かさと重量バランスとを考えてショートモデルを選んでいます。足元の保温を 考えれば信頼性が高いTherm-A-Restのプロライト4W'sモデルを選択するという方法も賢いでしょう。秋冬マットの選択には使用するエリアや個 人の体感温度差など様々な要因が考えられます。選択肢のひとつとして検討する価値は十分にある製品だといえます。
<使用方法>
1)排気用のバルブ2カ所を締める
2)マット裏側にある内蔵ポンプの吸気孔蓋を外す
3)固く平らな場所の上におく。片手の手のひらで吸気孔を塞ぎ、両手で押す。手を戻すときに塞いだ吸気孔からも手を離す。このポンプ作業を約4分。膨らんだら蓋を閉め完了。空気を抜く際には排気バルブを両方とも開け、空気を抜く。
<注意事項>