
NeoAir XLite WR
Weight
340g
SPECIFICATIONS
- 重量
- 340g
- サイズ
- 長さ168cm*幅51cm*厚み6.3cm
- 仕様
- 30デニール高強度ナイロン
トライアングラー・コア・マトリクス・テクノロジー(特許出願中)
サーマキャプチャー・ラディアント・ヒート・テクノロジー - R値
- 5.4
40年間にわたりアウトドア用スリーピングマットを製造し続ける老舗中の老舗 "Therm-A-Rest" ブランドの意欲作ともいえるエアーマットレス。収納性や軽さという点でエアーマットには大きな可能性があったもののデメリットにより、アウトドアマットの 主流はオープンセルのウレタン素材を内部に挟み込んだ自立膨張式マットになっていました。
従来型のエアマットの弱点
ー低い断熱性(内部が空気のみのため、熱の対流を妨げるものが無い)
ーエアー排出に手間がかかる(コスト面からか、浮き輪等に使われる旧来式のバルブ採用)
ー寝心地がいまひとつ(内部に梁になるものが無く、空気の移動、偏りがおきやすい)
これらの解決により、エアーマットを次のステージへと導いたのです。
①断熱性
従来のエアーマットに欠けていた熱対流を妨げるバリアーとなる隔壁を設けています。
その1)トライアングラー コア マトリクス テクノロジー(特許出願中) *後述ではTCMTと略す
いくつもの三角形が重なり合うように構造化されたこのバリアーは、マットを上下二層構造とするとともにそれぞれの触れ合う箇所を点(もしくは線)の みに抑えることで熱循環を抑制し、身体からの熱はそのまま上層で循環、地面からの冷えは下層に閉じ込めるというという方法をとっています。
また縦にエアーチューブを配していた従来型のエアーマットと異なり、ネオアアーでは横に細かくエアーチューブを配しています。これによってマット内部が細かく隔壁で分かれることになり、熱の対流を妨げる効果があがっています。結果、断熱性に関しては同社の3シーズン用マットとしては最高レベルの断熱性を実現しています。
その2)サーマキャプチャー ラディアント ヒート テクノロジー
アルミ蒸着された熱反射板により、体の熱は体側にはね返すようになっていて熱循環を促進し、TCMTの効果をより高める役割を担っています。この熱反射板の枚数によって保温力に差が生まれます。
当店で取り扱うのは、「Small」と「W's Regular」の2サイズです。スモールを始めとするユニセックスモデルは2枚の熱反射板が入っています。W'sレギュラーは女性用に保温力を高めるため熱反射板が3枚入っています。
スモールのR値は”3.2”に対し、W'sレギュラーのR値は”3.9”となっています。W'sレギュラーの”3.9”という数値は、同社の冬用 マット「プロライトプラス」のユニセックスモデルのR値”3.8”を上回っています。ということは、寒さに強い女性もしくは男性の使用においては、W's レギュラーで通年使用ができてしまうということを指しています。
②エアー注入排出バルブ
バルブの効率、耐久性、使い勝手に定評ある同社ならではのバルブ。
プロライトシリーズと同じバルブ
エアーを全て吹き入れる為、自立膨張式マットにはかないませんが、このスモールサイズだと3分程で完全にエアーを吹き入れられます。排出もスムーズにおこなえます。
③寝心地
先にも述べたように、ネオエアーでは横方向および上下に細かくエアーチューブが配置されています。これを構成する隔壁が膨らませた時に梁(はり)の役割を果たします。この梁の存在と、小部屋構造によりエアーの偏りや移動が最小限におさえられます。パンパンな状態よりも気持ち少しエアーを抜いておくと体の納まりが良くなり快適になると思います。
④素材
採用している表面ファブリックは今までのTherm A Restには無い質感です。
このファブリックがネオエアーを実現
30デニール高強度ナイロンを採用。表面には独特のコーティングがされています。メーカーとしてはこのネオエアーの為に独自のファブリックとコー ティング技術を開発しました。小部屋構造をとり、使用生地量が増えながらもこれだけの軽さを実現しているのはファブリックの貢献が大きいのでしょう。
表面は滑りにくいというか、張りつくというか独自の触り心地です。これによりマットのうえで身体が滑るという感じはだいぶおさえられています。
⑤サイズと重量
スモールの長さは119センチ、幅51センチ。膨ませ方によってはややは小さく感じるかもしれません。日本人男性の平均であれば頭からお尻までをカバーする長さ。肩からであれば膝裏までとなり、マクラや足元には別のマットやバックパックを置くことで全身をカバーします。
W'sレギュラーは長さ168センチ、幅は同様に51センチです。長くなった分幅の狭さが気になりにくいでしょう。日本人女性の平均を考えれば全身をカバーできるサイズとなります。男性でもマクラを足せば全身を覆うことができます。
普通のマットと同じ幅(51cm)ですがやや狭く感じます。厚さは6.3cm。
重量はスモールで230g(カタログ値)。W'sレギュラーで340g(カタログ値)です。リッジレストクラシックのショートが245g(実測値) と考えるとスモールがどれだけ軽いのかが分かります。軽さだけでなくR値もリッジレストクラシックが”2.6”に対し、ネオエアXライトが”3.2”とい うのは大きいメリットです。
W'sレギュラーの340gというのはネオエア ミディアムサイズ(350g、R値3.2)とほぼ同じ重量ですが熱反射板のが一枚多いこと、R値の高さを比較すれば、W'sレギュラーにどれほどのメリッ トがあるか分かると思います。またプロライトプラスやプロライトと比べても重さと温かさのバランスが高いことが分かります。
捉え方としては、世界最軽量クラスというだけでなく、同社の「プロライトよりも暖かく、リッジレストよりもコンパクトな3シーズンマット」と考えてみて下さい。
「プロライトでは早春や晩秋に寒さを感じる、軽さも考慮したいのでリッジレストを考えたが、使っているバックパックはUL系ではないので、どうしても収納サイズ的に踏ん切りがつかない。。。」
マットに関してそんな悩みを持っている方は検討に十分に値するマットだといえます。
かなり意欲的な仕上がりのマットですが、
ー地面に直接敷かない
ータバコ、ナイフ等はマット上で使用しない
ーコンプレッサー等で過度に空気を注入しない
等の注意点はいままでの自立膨張式マットと同じです。パンクには注意です。