Evernew

Ti SOLO POT Nh

キャンプ キッチン
Weight

64g

満水容量 650ml、実測 64g。マスプロメーカーがついにシリコンリング標準装備のノーハンドルクッカーを販売。驚異的な軽さだけでなく目盛り線、注ぎ口等の細かい細工はEvernewならでは。ストーブヘッドとガスキャニスター収納可。
Weight

64g

SPECIFICATIONS

重量
64g
容量
満水容量 650ml
サイズ
底直径 φ97mm
蓋直径 φ95mm
高さ 100mm
素材
チタニウム0.3mm厚
付属品
シリコンリング
5,800円 (税込6,380円)
Hiker’s Letter

実測64g
ノーハンドル
シリコンバンド標準装備
2020年代を映し出すULクッカー

満水容量 650ml、実測64gの超軽量クッカー
ハンドルの替わりのシリコンバンド標準装備

ULの本場Backpacking Lightも認めたMade In JAPANがEvernewチタンクッカー。0.3mm厚というチタンの薄さは業界トップクラス。この薄さの加工できちんと剛性がだせるのは優れた加工技術の証明でもあります。他の0.3mm厚製品と比較するとその違いに驚かされます。この加工技術が世界最軽量をうみだしているのです。

そんなEvernewは2000年代末にBackpacking Lightの別注でノーハンドルのチタンクッカーを製作した歴史があります。それから10年以上を経て、ついに一般販売モデルとしてノーハンドルチタンクッカーが発売されることになりました。2011年に大手メーカーとして業界初といえる500ml容量のクッカーを発売したことに続き、ノーハンドルのクッカー発売はチタンクッカー、ウルトラライトクッカーを牽引してきたトップランナーとしての矜持なのではないでしょうか。

 

 

Ti SOLO POT Nhの仕様

①シリコンリング

持ちやすいようにデザインされたシリコンリングが標準装備

ノーハンドルクッカー。軽量化のためにハンドルを省くのは構いませんが、どうやって使うの?という疑問はもっともです。別売のポットリフターを使っても良いのですが、それならばハンドルつけとけばいいのでは?という理路整然とした声が聞こえてきそうです。そこで昔から採用されてきたのは断熱効果の高いシリコンリングです。Ti ソロポットNhではそのシリコンリングが標準装備されています。片手で持ちやすいよう独特なデザインが目を引きます。シリコンの厚みがやや薄手のため、熱いという声も少なくありませんが、軽量化のために攻めた証と考えましょう。手拭いなどでつかめばそれで十分なのですが、こうしたギミックにはなんだかんだひかれてしまうものです。一度は使ってみて損はありません。

 

②目盛り線

160、330、400mlの目盛り線

Evernew最大の魅力ともいえる目盛り線。160ml、330ml、400mlというランダムな数値が選ばれていますが、これはフリーズドライ食品やインスタントラーメンなどの多くが採用している湯量にあわせているからです。

 

③注ぎ口

この細かな造作が使いやすさに直結します。

フリーザーバックにお湯を注いで食事をつくったり、寒い夜は折り畳み水筒にお湯を注いで湯たんぽをつくったり。ULハイカーのクッカーは調理用というよりは湯沸かしに使われることがほとんどです。つくったお湯をどこかへ注ぐ、そのための注ぎ口は非常に便利な日本的気遣いです。

 

④ストーブヘッド&ガスキャニスターの収納

110サイズのガスキャニスターとストーブヘッドを収納

縦型クッカーがアウトドアクッカーの主流でありつづけるのはガスストーブユーザーにとってストーブヘッドとガスキャニスターが収納できるからに他なりません。火力コントロールと消火が容易であることだけでなく、北米ではアルコールストーブ や固形燃料は「焚火」と同じ扱いになります。そのため長距離志向のULハイカーがセレクトするストーブはいまやガスストーブが主流なのです。TiソロポットNhはロングハイク志向のULクッカーといえるでしょう。

 

クッカーのUL化最終手段であるハンドルレス。ノーハンドルクッカーは2000年代のBackpackinglightオリジナルクッカーをはじめとして、2010年代にその復刻モデル的に販売されたTOAKS Ti POT 550 NHが有名です。しかし当時ノーハンドルはちょっとイカれたマニアックなULハイカーが選ぶものと考えられていました。多くのハイカーに受け入れられる下地ができないまま10年以上の月日が経ったのです。その潮目が大きく変わったのは2020年、Jindaiji Mountain Worksが町工場のヘラ絞り加工で製作したヒルビリーポットの登場によります。斜に構えたマニアックなULギアというよりも、キャンベル缶をポットがわりに焚火でお湯を沸かしていたあの頃へのオマージュとして叙情的な提案をしたのです。これでノーハンドルクッカーへの認識も変わりました。Evernewは2000年代後半にアメリカでBackapocking Lightの別注ノーハンドルクッカーを製作していたことは先に述べた通りです。

Evernewの歩み、他社の試み、ノーハンドルクッカーをめぐる様々な出来事が交錯した先にうまれたTi SOLO POT Nh。2020年代におけるクッカーの潮流をしっかりと映し出したクッカーといえそうです。

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