チロリアンハットは、つばが狭く前が下がり、後ろが折れ上がった形で、山の部分には小さく飾りひもや羽毛などがついているフェルト製の帽子です。オーストリア チロル地方の農夫の帽子を起源に持つようです。

（チャコールは使用者が型をつけています。オリーブはプレーンな状態）

そんなチロリアンハットは昔から登山帽としても有名です。日本でも辻まことさんの描く登山者の姿にはチロリアンハットが度々登場します。

（辻まこと『山からの言葉』1996 平凡社　＊1970年代の雑誌「岳人」の表紙より）

オシャレな登山者の頭にはいつもチロリアンハット。オールドスクールな雰囲気も漂いますがそれが今では新鮮です。のんびり悠々とした雰囲気や山々を自由に旅する雰囲気はいつになっても色褪せません。まさに自由に山を旅するハイカーの帽子といったところです。

今回ご紹介するチロリアンハットはチロリアンハットの本場、オーストリアの帽子ブランドCAPOのものとなります。1938年から続くオーストリアの老舗帽子メーカーのチロリアンハットです。

販売時には上記のオリーブ色の写真のようにフェルトの帽体をシンプルに型押しした状態です。ご自身でチャコール色のように自由に型をつけることができますので、あなたならではのカタチに育てる楽しみもあります。

フェルト製のチロリアンハットは風を通さず、保温性も高く、吸汗性にも優れます。秋冬のハイキングハットとしては機能面でもお勧めできます。わたしはクロスカントリースキーを使った冬のスキーハイキングの時に愛用しています。クラシカルなクロスカントリースキーの雰囲気や雪の雪原をのんびりスキーで歩く雰囲気はまさにチロリアンハットにぴったりです。シンプルでどことなくいなたいULバックパックとも相性が良いので思いきってあわせてみましょう。近年若い世代のハイカーにも人気があるゴローさんの登山靴や片桐さんのキスリングとはもちろん相性ピッタリなので合わせて山のオシャレを楽しんで欲しいです。

チロリアンハットをかぶるだけで、悠々と山々をさすらう旅人の気分になれるはず。ムーミンの友人スナフキンもチロリアンハットですね。

チロリアンハットと共に穏やかな風のようなハイカーになりたいものです。