
45L WorkSack
Weight
890g
*数値以上に感じる容量は冬用バックパックとして十分なサイズ。
【アイスツールの携行:極力シンプルに】
アイスアックスは2本まで収納可能。アメリカのアルパインパックにはしばしばクランポンケースがバックパック中央に付属しているモデルが見受けられます。それに対し45LWorkSackはメタルDリングを4つ取り付けることでクランポンの携行を使用者各自に委ねています。その分パック自体は非常にシンプルになっています。
【メタルDリング:Cilo Gearのアイデンティティ】
Cilo Gearのバックパックを手にするとシンプルな割に重量を感じるかもしれません。それはバックパックの各所に配置されたこのメタルDリングのためです。
- ストラップパーツやバックルパーツの固定
- トップリッドの固定
- ロープ、バンジーコード、ストラップギアなどを使用してギアの固定
- バックパックそのもののコンプレッション
このDリングがプラスティックパーツではなくメタルパーツなのはアルパインクライミングでの使用環境を考えてのこと。アラスカやパタゴニアなどへの遠征クライマーの使用が多いCilo Gearでは、数週間に渡る長期間の使用でも安心できる耐久性が求められます。岩にぶつけたとき最も破損しやすいのはプラスティックパーツ。様々な用途に使うDリングだからこそ使い勝手を損なわないためCilo Gearではメタル製を採用し続けているのです。ここまでの耐久性を必要とする状況はそうそうありませんが、このDリングにこそCilo Gearのアルパインパックメーカーとしてのアイデンティティが感じられます。
【ショルダーベルト:フレキシブルな対応】
ショルダーベルトは肩の角度やボリュームにフレキシブルに対応できるよう、接続部はねじれにも対応できるようシンプルな構造になっています。
【 吹き流し:容量拡大と風雪侵入を防ぐ二重構造】
長期間の遠征ではひとつのバックパックを様々な状況、様々な容量で使うことがあります。ベースキャンプまで食料含め大量に担ぎあげる時、ルート工作や偵察などででかける時、アタックする時etc。こうした容量変化に対応するには先にあげたDリングを用いたコンプレッションはもちろん、吹き流しの調整によって対応します。最近は見ることが少なくなりましたがドローコードの二重方式が採用されています。これによりかなり幅広い対応が可能になるのです。なおハイドレーションチューブにも対応しています。
【内部コンプレッション:荷物の抑えをしっかりと】
Black Diamondなどのアルパインパックでも見受けられる内部にあるストラップ。バックパックに対して荷物が少ない時にしっかりと内部でコンプレッションするためのストラップです。これも幅広い容量に対応できるような工夫のひとつです。
【ミニマムウェイト890g:ULウインターバックパック】
WorkSack45はフル装備だと1,794gと決して軽いバックパックではありません。しかし取り外せるパーツをすべて取り外し、最もシンプルな状態にすると890gというULバックパックになるのです。
- ウエストベルト 149g
- パッド&パネルフレーム 595g
- リッド 160g
WorkSack45には20kg以上の荷重にも十分対応できるようなしっかりとしたパネルフレームが搭載されています。これが500g以上あるためマックス重量が1kg後半になってしまうのです。フレームとリッドの取り外しだけでも冬用としては十分に軽いバックパックとして成立するのです。
- 1kgを切る軽さ
- シンプルなスタイル
- 工夫次第で様々なギアの固定が可能になるデザイン(Dリング)
- 耐久性十分の頑強な生地
- 冬装備の重量にも対応できるウエストベルトとフレーム
- 軽量&ミニマム志向ならば十分な容量
こうした特徴を持つバックパックをアルパインクライマー用だからと遠ざけていてはもったいない。これらの特徴はウインターバックパックとして誰もが必要とする、そして十分な機能ではないでしょうか。無雪期は30〜40L台のバックパックでハイキングを楽しんでいるハイカーたちにはこの45L WorkSackが冬用バックパックとして魅力的なバックパックにきっと映るはずです。