
Dyneema Tent Cord 1.8mm × 15m
Weight
42g
タープやツェルト、フロアレスシェルターの設営はもちろん、自立式ドームテントの耐風性をあげたり、ダブルウォールテントの結露対策にも必要なのが 張り綱の使用です。そして必要な長さを用意した時に意外とかさばり重くなるのもこの張り綱です。テントやシェルターを購入、自分で重量を計るとスタッフバックや張り綱、自在、ペグといったアクセサリーの重量がバカにならないことに改めて気づいた経験があると思います。しかし稜線上を移動することが多い日本のトレイル事情では風対策のために張り綱は省略できない重要アイテムのひとつです。
Expedのテント類にも使われているダイニーマコード。外皮はUV-resistanceになっているので推測でポリエステルに反射繊維。ポリエステルの外皮は水を含まない上、紫外線に強く、耐候性に優れます。
中芯はダイニーマを使用し強度を保っています。通常のナイロンコードと違い伸びがほとんどありませんので、しっかりとテンションを掛けることができます。
直径1.8mm × 15m巻になっていて、ツェルトやタープのスターターには丁度良い長さです。
メーカーでは静止で200 kgf 以上の破断強度が あると説明しています。正直これほどの強度は必要ないでしょう。
日本での流通品の張り綱はφ3mmが主流(ヘリテイジ製エスパースシリーズ スーパーガイラインはダイニーマ製のφ2mmです。)です。これら普通のφ3mmナイロン製コードの破断強度は多くが165kg前後。これでも十分すぎるほどの強度と言えます。
万が一、165kgf以上の負荷がかかりロープが切断される場合、その前にテントの接続部分もしくはテント本体が破れる可能性があります。
なお、これら2mm径のコードを使用する場合、調整のための自在も“専用”のものを使用するか、自在結びで対処する必要があります。一般に市販されてる自在はφ3mm以上に対応しているものがほとんどです。
径が細いことでおこる可能性がある問題点として以下にまとめます。
- ロープ強度は結び目部分で約1/3~1/2に低下します。結び目が大きい方が強度が保てるのですが、細い径のロープでは結び目がどうしても小さくなるためある程度の強度低下は織り込まねばならない。
- 径が細ければ当然表皮も薄い。芯はダイニーマで強度があるとはいえ、表皮の摩擦に対しての実効性が太いものより劣る可能性も無視できない。
従来の重いテント(3キロ以上)などであれば4mm以上の太さも必要でしょう。また、スタンダードなテントで強風下を考えれば3mmのコードがあるいは必要かもしれません。しかし、現在の軽量テントやシェルター、タープといったものなら、2mmほどのコードでもダイニーマの芯を使っている事で3mmと同等の強度も確保でき、しっかりと張ることができます。各メーカーの新商品テントに付属のコードが2mmに変更されつつある事も無視できません。
たかがロープ、されどロープ。手持ちのテントの軽量化にも役に立つと思います。