MONTANE

Minimus Smock

クロージング ギア
Weight

139g

ウィンドジャケットと遜色ない軽さと生地の強度をバランスよく手に入れた防水透湿プルオーバー。高機能な素材と軽さへのこだわりは、ULハイカー、ロングハイカーやエンデュランスアスリートの高い要求もクリア。
Weight

139g

SPECIFICATIONS

重量
139g / UK Mサイズ(実測値)
素材
Pertex Shield+
15D×40D Rip-Stop Nylon
透湿性 20,000g/m2/24hrs
耐水圧 20,000mm
サイズ
UK S、M、L
カラー
New - Alpine Sun
Blue Spark
¥24,000 + tax
送料・支払い方法について

実測の重さが、139g/UK Mサイズ。軽すぎるほど軽く、丈夫さを兼ね備えたレインクロージング。

MONTANE  Minimus Smock

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Alpine Sun

 

 

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Blue Spark / Kiwi

 

 

 

2010年、衝撃的な軽さで防水透湿ジャケットの革命を起こしたものがありました。

  • 裏地無し2.5層のジャケットの中では200gを大きく下回る軽さを実現した
    Outdoor Research / Helium Jacket(現在はHelium II に進化)
  • 3層構造の防水透湿素材を使ったものでは200gに限りなく迫った
    Montane / Spektr Smock

 

それぞれに細部にわたっての軽量化と真摯に向き合った結果がしっかりと出ています。それはデザイン的にも言えることでした。しかし、この両者で大きく違ったのは、Helium Jacketがアルパインクラインミングやハイキングというトラディショナル(伝統の意味)フィールドを一番に考えたものであるのに対して、Spektr Smockはマウンテンマラソンやマウンテンバイク、ファストアルパインというアスリート(運動、スポーツの意味)フィールドを主に考えたものだということです。スペクトラスモックのサイズがほぼ一つ小さいサイズに設定されていたことからも分かると思います。とはいえ、これらのクロージングがウルトラライトハイキングだけでなくアウトドアアクティビティのクロージングにおいての革命を起こしたことは間違いありません。それから3年間、この二つの防水ジャケットの牙城は安泰と思われていました。しかし、それらを上回り、脅かすものが実はすぐ足元にあったのです。

Montane は自らにさらなる結果を求めたのでしょう。『Minimus Smock』は従来の防水透湿性のクロージングの中で最軽量クラスの一つです。(*2016年4月時点)アスリートフィット(細めのパターン)を採用していますが、きつすぎるということはなく、思っているよりはゆとりがあります。従来のサイズに近いままでこれだけの軽量化をしています。スペクトラスモック同様に細部を簡素化することもしていますが、機能の付加もなくしていません。それをもっとも表しているのは腹部にあるジッパー付きビブポケットではないでしょうか。同メーカーを見ると以前からある『Minimus Jacket』はMontain 向けフィッティングになっていることを考えると、『Minimus Smock』はTraditionalとAthleteを繋ぐものと考えることができるでしょう。

 

○ 軽さについて

今では定番クロージングとなりつつある、通気性のあるウィンドシャツやジャケット。PatagoniaのフーディニジャケットやMontaneのフェザーライトスモックなどが定番アイテムとして知られています。それらは100g前後の重量ですが、場合によってはMinimus Smockの方が軽い場合もあるのです。またULハイキングにおいてよく使われるポンチョ(200g前後)やケープ(140g強)といったレインギアと比べても軽いのです。

  • Montane Lite-Speed Jacket 平均160g(size M)  防風、防水無し
  • Arc'teryx Squamish Hoody 平均145g(size M) 防風、防水無し
  • Montane Minimus Smock 実測139g(size M) 防水、防風

それぞれに目的や用途が異なるので一概に比べることはできません。しかし、ここには防水透湿性ジャケットがウィンドジャケットを超えてしまったという事実が確かにあるのです。ここまで軽いので、ウィンドジャケットと間違ってしまうこともあるかもしれません。

また軽量レインパンツの平均は200gほど。ゴアテックス3レイヤーでもそれくらいのものがあります。200g以下のレインパンツと合わせても350g以下となり、350mlのアルミ缶飲料よりも軽い組み合わせができてしまうのです。

 

○ 防水、透湿性

Pertex Shield+  15d×40d  53g/m2 (Pertex Quantum と同等の生地)

透湿性 20,000g/m2/24hrs 耐水圧 20,000mm(JIS B-1法において)

実際には使用環境や温度、湿度といった影響で様々に変化しますし、裏地の有る無しは体感において大きな違いを与えています。あまり数字だけを見て踊らされる必要はありません。しかし、検査においてこの数値はすでに、GORE-TEXやeVentを超えている部分もあります。特に透湿性の高さは驚くものでしょう。

2.5層の場合、内側に生地が無いため保水しにくく濡れても重くなりにくいですし、拭けば乾いてしまう良さがありますが、結露を起こしやすく内側に水滴が多くなればその分透湿能力も発揮出来ません。ですので、インナーに着ている服の良し悪しによってもその透湿性が左右されてしまうことがあります。

3層構造の場合、内側に生地があるため、一旦保水し徐々に発散していくため、継続して透湿能力を発揮することができます。その代わり、保水すれば重くなり、また乾かす必要がでてきます。さらに、eVentのように『通気』という機能を持っているものと比べてしまえば、より異なることもあるでしょう。

また検査結果もPertex Shield+ ではJIS B-1法を使用。Gore-TexではJIS B-2法。eVentでは検査方法の基準が明らかにされていません。

あくまでも一つの目安として捉えて下さい。

 


<実使用においての感想と考察>

2013年 長谷川による、日本の五つの国に渡って歩いた“五国ハイク”において実使用しました。雨の中はもちろんですが、それ以外に薄日が射す蒸し暑いトレイルの中、ブッシュについた水で濡れるのを防ぐために着なければならない状況がありました。その着用感は今までの経験や予想を上回るもので、非常に蒸れ感が少なく、2レイヤーと思えないほどの着心地の良さがありました。同素材を使っている他メーカーのものと比べても確かにサラッとした質感があるとは思っていましたが、その感覚よりも汗ばんだ肌にもべと付き感が少ないのです。生地が薄いため乾きも早いので雨や汗で濡れてもあまり気になりませんでした。

『僕はとても汗かきのため、とくに夏場では何を着ても蒸れ感を感じないことはありませんでした。どっちみち汗で濡れてしまうのなら裏地付きの3レイヤーではなく、濡れず含まずの2レイヤーが良いと思い3シーズンは2レイヤーをメインに使っていたのです。ですが、2レイヤーは裏地に水分をほとんど含まないので蒸れやすく、べと付き感がありました。どんなに数値が高くても今までと同じだろうと思っていましたが、この感覚はそれまでの経験には無く、その経験に基づいた予想も覆されました。』−本人談−

なぜこれほどまでに蒸れ感が少ないのかを考えました。試験数値においても同じパーテックスシールド+の中でもずば抜けて透湿性が良いので気にはなっていたのですが、実使用においてこれほどの違いを体感するとは思っていなかったのです。

考えられることは、

  1. 同じくパーテックスシールド+ではあっても防水透湿メンブレン自体の厚みが違う。
  2. パーテックスシールド+と言って良い一定の規格をクリアしているが本来は違う素材。
  3. 表地が違うことで透湿の抜けが違う。

という推測をしました。

 

基本的には表地が濡れてしまえば水分の膜ができるので著しく透湿性は落ちてしまいますからどんな素材や表地であっても大差はないです。もし撥水しなくなった状態で考えると表地は厚いよりは薄い方が水分を含みにくいので乾きやすくなりますし透湿性を活かすことには繋がるでしょう。しかし、同様に薄い素材を使った近しい軽量なものであればこれほどの違いを感じないはずなのです。防水透湿膜に違いがあるのか、表地に違いがあるのか。某超軽量2レイヤーのパーテックスシールド+は明らかにつるっとしていて光沢があります。ですがミニマススモックの場合マットな質感です。表地については某メーカーが30dnナイロン。縦糸と緯糸が同じで均一で滑らかな素材感です。おそらく生地の目がしっかり詰まっているのでしょう。ミニマススモックは15dn×40dnのリップストップナイロン。凹凸感のあるざらっとした触感です。もしかしたら生地の目が少し荒いのかもしれません。強度を下げない程度目を荒く出来れば軽量になるだけでなく、生地の目から湿度が抜けやすくなることは十分に考えられます。

以上は真実ではなく、あくまで一個人の実体験に基づいた感想と経験に基づいた考察です。ご注意下さい。

 

*推測について判明した一部

パーテックスシールド+は従来のパーテックスシールドと違い、ポリウレタンコーティングではなく、有孔質ポリウレタンラミネート(膜)であることがわかりました。eVentやGoreTexのePTFEとは素材そのものは異なるものの、ラミネート膜という部分では同様です。結論はパーテックスシールド+とされているものはポリウレタンラミネートを使用しているものに付けられる名称のようです。そうなると、1 番と2番の推察は当たらないということが分かりました。またクリアラミネートとそうでないラミネートが存在するようですが、パーテックスシールド+の中での透湿性の違いについては、未だ不明点が多いです。


 

○ 生地について

15D×40D のリップストップナイロンを表地に使用しています。これはPertex Quantum などと同等の生地という推測ができます。もちろん従来のシェル生地からすればかなり薄手ですが、少しでも軽量を意識しているハイカーにとっては十分な丈夫さも持ち合わせていると言えます。

また特筆すべきは細い繊維と太い繊維を合わせて使っているということです。近年の軽量レインシェルの場合、強度を両立させるため縦横糸ともの同じ太さを用い高密度に織り込むというのが多く見受けられます。その中ではかなり異質な組み合わせです。OR/ヘリウムIIジャケットの20d よりも細い15d と、一般的な軽量レインウェアで多い30d よりも太い40d を組み合わせることで軽さと強度のバランスを取っています。

このことで生まれる生地の特徴は目視でもわかる凹凸感です。この凹凸は裏側にも影響し、肌へのまとわりつき、ベタつき感を抑えていると考えられます。また表面積も増える分透湿性にも影響しているかもしれません。

イギリス本国からの報告ではトラディショナルなスタイル、バックパックの重さが20kgを超えるようなハイカーの中には生地が擦り切れてしまったこともあるようです。しかし、軽量化をある程度意識している今のハイカーたちにとっては、充分な生地強度とずば抜けた軽さを合わせ持っているといえるのです。

 

○ 細部

袖や裾は調節無しです。柔らかくストレッチする素材でトリミングされています。フードの調節機能も省いています。この辺りはスペクトラスモックのシンプルなデザインから影響を受けているのでしょう。

フードは丸めて首に付いているストラップで襟に固定できます。フードが風でばたつくのを抑えたいという場合や枝などに引っかかるのを防ぎたい場合にも良いでしょう。

大抵は胸部分に縦ジッパーで1ポケットとなりがちですが大きさ的に不十分なこともあり、使っていない人も多いのではないでしょうか。ミニマススモックの腹部にあるBib Pocket(ビブポケット)はそこそこ大きさもあるので本ぐらいは簡単に入ってしまいます。サコッシュの代わりのポケットとして十分使えてしまいます。裏側はメッシュになっているため濡れたものを体熱で乾かすこともできるでしょう。カイロを入れて腹部の保温もしやすいです。ものを入れずに開ければ換気することもできます。また、このビブの位置に付けることでバックパックのウェストハーネスと干渉しません。

付属の袋に入れた状態。さらに圧縮をかけることができる。

どうしてもマウンテンランニングを想像してしまいがちですが、このスモックの使いやすさはハイキングや長期の旅においてこそ十分に発揮されると思います。どんな隙間にも簡単に入れられるからこそ、降らないかも知れないから持っていかない、という選択をする必要もなくなり、安全性を高めることにもつながります。薄く軽くなっても今まで通り、とはいきませんがレインギアを選択する際にはぜひ検討したい一着です。

 

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Minimus 777 Jacket と Minimus Smock の違い

ミニマス777ジャケットとミニマススモックは重量もほとんど同じです。ジャケットかスモックかについては好みや慣れもあるので説明は省きます。ポケットの位置や大きさもここでは重要でないと思われます。では、どこに違いがあり双方のメリット・デメリットを見ていきましょう。

 

ミニマス777 Pertex® Shield+ 3レイヤー 30,000g/m2/24hrs 143g(M size)

メリット/裏地があるため、一旦水分含まれ広がって徐々に発散していくので、ある程度継続して透湿能力を発揮することがでる。インナーシャツの性能に依存せずにすむ。肌触りが良く、摩擦に対して防水透湿膜を守るので長期間でみると傷みにくいと考えられる。

デメリット/保水すると重くなり乾かす必要がある。裏地が保水しすぎたら透湿は起きない。生地が一枚増えるので、インナーの着方によっては性能を発揮できなくなる。表地だけでなく裏地にも剥離を起こす可能性が生まれる。剥離を起こした箇所は防水性透湿性は失われる。生地は軽くても生地に硬さが生まれるので着心地や収納しやすさが落ちる。

 

ミニマススモック Pertex® Shield+  2.5レイヤー 25,000g/m2/24hrs 139g(M size)

メリット/2.5レイヤーのため裏地が無いことで、保水しにくく濡れても重くなりにくい。裏が濡れても拭けば早く乾く。インナーシャツの性能次第では3レイヤー以上の性能を発揮することが可能。剥離を起こすのが、表地だけになる。裏地が無いことでしなやかな生地になり小さく畳みやすい。

デメリット/裏地が無いことで結露を起こしやすい。透湿能力の発揮にはインナーシャツの性能(良し悪し)に依存、影響される。裏地が無い分、摩擦に対して防水透湿膜を痛めやすいと考えられる。

 

挙げればきりが無いでしょう。実は3レイヤー、2.5レイヤーは相対的に良し悪しがあるため、甲乙つけられません。では、どこで比べれば良いのか、それは生地の丈夫さではないでしょうか。

ミニマス777ジャケットは3レイヤーで超軽量ですが、7dフェイスファブリックや7ミクロンの防水透湿膜に関して未知な部分が多すぎます。実地での検証はユーザー自身が行うしかありません。しかし、3レイヤーは実使用感においてはどうやっても2.5レイヤーを上回りますし、それでいて間違いの無い軽さがあるということはどのデメリットも見えなくさせてしまうほどの魅力です。

ミニマススモックは、モンテイン本国から20kgオーバーの荷物のトラディショナルハイカーの場合生地が擦り切れたという報告があるものの、15d*40dフェイスファブリックはミニマス777の倍以上の厚みがありますし、2.5レイヤーというデメリットを補える、べとつきを防ぐ生地の凹凸感があります。僕たち自身での使用経験はもとより、Montaneの他アイテムにも採用されているという実績を考えれば素材としての強度、防水性、透湿性のバランスの良さがわかります。

もう一つの要素としては価格が挙げられるでしょう。ミニマス777ジャケットは37,000円。ミニマススモックは24,000円です。この差は3レイヤーということに尽きるでしょう。品質の差というよりは技術の差という他はありません。

3レイヤーの上、ジャケットデザインなのに超軽量、そして高透湿のミニマス777ジャケット。 

しなやかな着心地と丈夫さのバランスがある上に超軽量のミニマススモック。

お好みに合わせてお選びください。


 

送料・支払い方法について
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