Outdoor Research

Helium Pants

クロージング ギア
Weight

158g

丈夫さと最低限の機能を確保しながらも、実測重量158g/Mサイズという軽量を実現した防水透湿パンツ。Helium 2 Jacket との組合わせなら、上下で324g/US M。
Weight

158g

SPECIFICATIONS

重量(実測値)
158 g / Mサイズ (実測値)
*UNISEX
カラー
Pewter
素材
2.5層 30d PERTEX SHIELD+ Ripstop(クリアラミネート)
耐水圧13,000mm *参考値
透湿性20,000g/m2/g/24hrs (B-1法) *参考値
サイズ
S、M
¥16,800 + tax
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軽く、そして、丈夫さをも合わせて
OUTDOOR RESEARCH
『Helium Pants』

2010年、他を圧倒する軽さで登場したOR Helium Jacket。素材や細かな造作について「軽く」することを最優先した潔いデザインで人気を博しました。ORのブランドコンセプトからも本来はクライマーの非常用雨具として開発されたものではありますが、その軽量コンパクトさからハイカーの間でも積極的に使用されています。当スタッフによる2010年の PCTスルーハイキングにおいても使用し、防水性、透湿性もさることながら、その実用性は高く評価できます。2012年からはHelium 2 にアップデートされ、生地の強化をしつつ、さらなる軽さを手に入れました。

しかし、そのヘリウムジャケットには、長らくパンツがありませんでした。今でも覚えているのは、2011年にORのプロダクトマネージャーとの会話。どうしてパンツを作らないのかと僕からの問いに、「ヘリウムジャケットの強度は、消耗しやすいパンツには適していない。それを作ることはORのブランドポリシーに反する」。ところが、それもヘリウムII になり、生地が20d から30d へと変更されたことで、強度も十分に確保できるようになりました。

カラー:Pewter

 

Helium Pants の特徴と比較

実測重量はUS Mサイズ158gと、一般的な3レイヤーのレインパンツと比べ20~30%ほど軽く、また同様の2.5層防水透湿素材を使ったレインパンツと比較しても同等もしくは若干軽いです。ここで特筆すべきは、そういった軽量レインパンツのほとんどが、20デニールないし、それ以下の細い繊維を使用し、極薄の生地ににすることで軽さを出している点です。モンテイン/ミニマスパンツの記事でも書いていますが、薄い生地のパンツには常にリスクが伴い、使用者の意識の転換が必要です。しかし、多くのメーカーは、そこに触れないようにしています。

・montbell ストームクルーザーパンツ 191g(JPN M、US/UK Sサイズ相当)

20d 裏地あり、前立てあり、ポケットなし、裾ジッパー&ドローコード

・Teton Bros.  Breath Pants 189g(JPN Mサイズ相当)

デニール数不明(推定生地重量60g/m2前後)
裏地あり、前立てなし、ポケットなし、裾ジッパー&調整無し

・Montane Minimus Pants  143g(UK Lサイズ)

15d x 40d  裏地なし、前立てあり、ポケットなし、裾ジッパー&調整可

・Mountain Equipment  Cyclone Pants  120g(UK Mサイズ)

15d 裏地なし、前立てなし、ポケットあり、裾ジッパーなし、裾ドローコード

・Outdoor Research  Helium Pants 158g(US Mサイズ)

30d 裏地なし、前立てなし、ポケットあり、裾ジッパーあり、裾調整不可

一部不明箇所もありますが、こう比べてみると、最近の軽量パンツのほとんどは、必ずどこかを削っているのがわかります。モンベルのストームクルーザーパンツは一般に広く見られるものですがそれですら、丈夫のように思えていても、20dのフェイスファブリックを採用している以上、強度が十分とは言えない状況です。Teton Bros. のブリーズパンツは、生地に不明点が多いですが、ほとんどの機能を省くということで軽量化を図っています。この2点については3レイヤーの割に非常に軽量ですが、計測が小さいサイズで行われているので、その他海外メーカー同様のサイズで比較すれば、どちらも200gというラインギリギリです。やはりそれが3レイヤーの限界と言っても良いでしょう。MontaneミニマスパンツやMEサイクロンパンツは、非常に軽量ですが、生地に使用される繊維が15d無いし同等の規格になっていることが軽さへ直結していると言えます。サイクロンパンツに至っては、ポケットという機能は有用ですが、極端にシンプルなデザインが軽さにつながっています。
確かにレインパンツであれば、まずは防水が重要なのは当然で、余計なものは要らないのかもしれません。ですが、パンツはパンツ。ポケットの一個くらいは欲しいものです。普通のパンツであれば、前立てはなくてもさほど困りませんが、特に冬など重ね着が多い季節には前立ては必要だと思います。裾のジッパーは靴の脱ぎ履きをしなくて良くなるだけでなく、ブーツなどに裾を重ねるときに、非常に有用です。

ヘリウムパンツは、上記に挙げたどのパンツと比較しても十分に丈夫だと言えるでしょう。フェイスファブリックに30dを使うのは昨今では丈夫さをアピールするシェルに限られてくると思います。2.5レイヤーになることで、単体の使用はあまり向いていません。タイツなどを履いていれば問題ありません。もちろんオーバーパンツとしてハイキングパンツの上に履く場合であれば、2.5レイヤーの問題は解決されるでしょう。右ヒップポオケットは大きなメリットと言えます。何を入れるというわけではなくても、やはり一つくらいはあると非常に有用です。とくに季節を問わず使用したいハイカーにとっては、寒冷期においてその有用性を感じることでしょう。裾の調整はできませんが、ハードシェルパンツの多くは裾の調整がありません。裾のドローコードはレインパンツ特有なのかもしれません。そう考えると、ヘリウムパンツのデザインはハードシェルパンツを取り入れていると考えられます。ここまでの機能を持っていての、200gを大きく下回るのは、驚異的です。計測はUS M、JPN Lサイズ相当ですので、日本人の多くが当てはまる、US Sサイズで考えれば、150gを下回る軽さということです。それでいての30dという安心感のあるフェイスファブリックを使用するあたりは、冒頭のORのブランドポリシーの話を思い出さざるを得ません。

素材

撥水、通気、防風、速乾素材である"PERTEX"に防水透湿クリアラミネートメンブレンを施した2.5層 PERTEX SHIELD+ を採用しています。裏地はドットプリントが施されています。従来のコーティングとは異なり、触れた感じもさらっとしていて、汗をかいてもベタつきにくくなっています。またクリアな素材のため透けていて、より軽量感があります。
PERTEX にはENDURANCE という極薄コーティングを施した撥水素材もありますが、SHIELD+が耐水圧13,000mm以上、ENDURANCEが耐水圧1,500mmと大きく異なります。強撥水のウインドジャケットならばENDURANCEでも十分でしょうが、ヘリウムIIジャケットはあくまでレインジャケットです。より高い耐水圧が必要になります。
透湿についてはGORE-TEX 等の防水透湿膜の透湿データと遜色ない最低値20,000g/m2/g/24hrs(JIS L 1099 B-1)以上という数値が参考とし出ています。この 20,000g/m2/g/24hrs という数値はゴアテックスやeVentがテストしているB-1もしくはB-2法と同等の検査結果であり、ゴアテックスを上回る透湿性となります。しかしドットプリントがあるとはいえ2.5層で裏地が無いため、実験データとは異なり、体感的にはやはりGORE-TEX やeVent に比べてベタつく感じは否めません。また、とくに低温な季節では、結露と同様の現象が起きやすいことも否めません。しかし透湿は水蒸気圧の高い方から低い方への移動というメカニズムです。極論をいえば、どんな素材であれいったん内部が蒸れない限りは外へ水蒸気は移動しないのです。ヘリウムパンツについてはこの軽さを手に入れるために、割り切ることがハイカーにも要求されるのです。

2012年以降のヘリウムIIジャケットから30dに表面生地が変更されたことで生地の強度が大幅に増しています。これは従来のレインシェルと同様の強度を持っています。裏地が無いため、さわるととても薄く感じますが、表地の強度は同じということです。防水透湿の構造を見直すことで軽量化を図り、その代わりに生地の強度を増すことで、ORというメーカーの理念により近づき、またユーザーにとっても今まで以上に積極使用ができるようになりました。
※ただし、試験結果がどうあれ、生地が薄くなれば物理上弱くはなります。ご注意下さい。

 

細部について

右後ろにあるポケットは収納にもなる。ポケットとパッカブルの機能をシンプルに一つの構造でデザイン。ポケットは一つあるだけでも使いやすさに大きな差がでる。

 

カーブしている膝の形状は、つっぱり感を軽減。裾のジッパーが付いているデザインは、ハードシェルを踏襲したものと言える。

 

ORの特徴の一つとも言える、サスペンダーループ。内側にはウェストを絞るバンジーコードあり。

 

確かにGORE-TEX やeVent のジャケットに比べれば着用時の快適性に劣るのは、まず間違いないでしょう。耐候性も従来と比べ万全とはいえないかもしれません。ですが、常識の範囲内で考えれば、風の中雨をしのぎ、動きやすい状態を維持するのに必要十分なレインジャケットだと言えます。そして、レインパンツとしては破格の軽さを手に入れることができるのです。オーバーナイトハイキング用の超軽量レインパンツとして、ジャケットと同様に存在感は高いと言えるでしょう。

サイズ展開

UNISEX   Sサイズ、Mサイズ

送料・支払い方法について
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