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SynMat UL Winter M

スリーピングギア
Weight

589g

中綿が入り、高い保温力と軽さを兼ね合わせたエアマット。-18℃対応は日本の冬用としては十分な上、長方形から生まれる体の収まりの良さと快適な寝心地が最大の魅力。
Weight

589g

SPECIFICATIONS

重量(実測)
本体:589g
ポンプバッグMサイズ:57g
収納袋:10g
R値と温度帯
R値:5.0
温度帯:-18℃〜25℃くらいまで

*R値について(参考)
・3.0くらいまで → 3シーズン
・4.2くらいまで → 4シーズン
・4.5以上 → 冬季用

サイズ
Thickness(厚み): 9 cm
Length(長さ):183 cm
Shoulder Width(肩幅):52 cm
Foot Width(足幅):52 cm
素材
上面生地:
 ・20Dポリエステル
 ・TPU(熱可塑性ポリウレタン)
   ポリエーテルフィルムラミネート
 ・耐加水分解性
 ・Honeycomb Gripskin加工

底生地:
 ・20Dポリエステル
 ・TPU(熱可塑性ポリウレタン)
   ポリエーテルフィルムラミネート
 ・耐加水分解性

中綿素材:200 g/m² Texpedloft マイクロファイバー
¥20,000 + tax
送料・支払い方法について

温かく 軽く
寝心地よく
冬を楽しく快適に
『SynMat UL Winter M』

ダウンマットの保温力は確かに分かりやすいですが、世界の極地向けほどの機能はオーバースペックと言わざる得ません。それに対して化繊綿を折りたたむようにたっぷりと封入しコールドスポットを抑えた高い断熱力。想像よりも小さくなる優れた収納力。広々として収まりの良い寝心地。これだけの機能に対しての軽さ。寒さも楽しく快適に過ごせるように考えられた寒冷期・冬季用のエアマットが『SynMat UL Winter M』です。このモデルでは最小サイズになるのがMサイズです。

概要について

R値は5.0。厳冬期対応のマットと言って良いでしょう。正直なところ「対応温度」というのは難しいです。なぜならマットが影響するのは外気温ではないので、このR値で現している温度は「どこの温度なのか」ということです。僕はR値2.6のマットで外気温-8℃くらいまでは単体でいけます。SynMat UL Winter の場合、-18℃、という数値が記載されています。これを気温だとするならば、-20℃以下でも余裕を持って使うことが可能でしょう。限界の数値としては女性で-23℃くらい、男性で-28℃くらいまでは使えるのではと想定できます。この温度域があれば、国内の冬季において困ることはほとんどないでしょう。実際他社のエアマット系との比較においては寒冷期用マットとしては最高クラスの暖かさです。
だいたいR値が3.0を越えれば「オールシーズン用」と言われます。要は冬季まで対応ということです。自動膨張式で有名なTherm-A- RestのPro Lite Plus の男性用でR値は3.4、女性用で4.2です。R値が1.0変わると、おおよそ6〜7℃変わるようですから、SynMat UL WinterのR値5.0 というのは、極寒地対応と言って間違いはないのです。
厚みは9cmあり、封入された綿がしっかりと膨らむ余裕をもっています。他社製の多くのマットと違い「縦チューブ」構造で、小さい部屋には分かれていないのがEXPEDマットの特徴の一つです。これのお陰で空気の出し入れが楽になります。それだけでなく、もしこの中に何も無ければ空気対流が起きやすいのですが、その対流を抑えることで返って熱が満遍なく伝わる効果をもっています。

この小さい部屋に分かれていない構造は「壁が少ない」ことも意味しています。それは重量を減らすことにも繋がりますし、収納を小さくすることにも役立ちます。収納されたサイズが「長さ24cm・直径13cm・容積3.2L」というのは単純に考えればもちろん小さくはないものの、「冬季用・中綿入り」と考えれば、想像するよりも小さいと言えます。
収納を助け、空気を出し入れしやすくしてくれるのは縦チューブ構造だけでなく、「Inflate」と「Deflate』に分かれた大きな空気穴にもあります。今では他社製品にもこのパーツに影響を受けたものが散見されるようになりました。Inflate(空気を入れる口)には、付属でドライパックライナーを兼ねた空気入れを使用します。たっぷりと空気が入りますし、口には逆止弁(空気が出るのを防ぐ構造)になっていて、慌てずとも簡単に力を使うこともあまりなくマットを膨らませることができます。慣れれば4〜5回で膨らませることが可能ですので、冬の寒い時やグローブを着用したままでも簡単ですし、口を直接つけないので凍結や結露も防いでくれます。「Deflate」には逆止弁はありませんが、その分一気に空気を抜ききることが可能です。こちらも慣れればという話ではありますが一回で上手く丸めることもできます。

そして最大の「魅力」といっても良いのが広々として、体の収まりが良い寝心地です。これは縦方向に水平で見るとわかるのですが、両サイドが太いチューブで盛り上がり、うちに向かってカーブをしています。それと縦チューブ構造が合間って、常に体をマットの中心へと促してくれます。これは本当にありがたいことです。気がついたらマットから滑り落ちてて寒い、なんてことはほとんどありません。
軽量化のためにマミー型にシェイプをかけるマットが多いですが温暖な時期ならばまだしも、腕が落ちやすい・収まりが悪い・足元が極端に狭いといったデメリットも付きまといます。冬のボリュームのある寝袋ととも決して相性が良いとは言えないでしょう。それに対してのレクタングラー。やっぱり冬はビバ!長方形!(言い過ぎました、すいません)
ですが重ねてみるとほんの少しの違いに見えるのに腕は落ちませんし、足がはみ出す心配をしながら寝ることも不要で、横向きに膝を曲げて寝るのだって楽々です。

さらに、表面生地のハニカム柄の滑り止めや肌触りの良い素材。内側に用いられている加水分解の心配の少ないTPUポリエーテルフィルムラミネートなどなどあります。

これだけの機能を押えながらも、重量は「589g」と冬季用マットとしては十分に軽量です。さすがに“空気”だけのマットに比べれば劣りますが、「中綿入り・長方形・断熱性」ということを鑑みれば、驚くほど軽量だと思ったとしても間違いはないはずです。

背中側からの冷えは侮れないもので、接地面積も大きいですし、ここの放熱を抑えることは寒い季節に暖かく過ごすためには重要なポイントとなります。実際マットを変えるだけで寝袋を変えなくても暖かく寝られるようになったという意見も多くあるのです。暖かい上掛けがあっても冷たい床では寒くて眠りにくいという経験はありませんか?寝袋は十分な保温力があるはずなのにどうしても寒く感じてしまうハイカーにとって、暖かい冬向けのスリーピングマットは一考の価値があります。

両サイドは膨らみが高く体の収まりが良い

 

イメージ図だが、実際にこれくらい膨らんで入っている

 

冬の「エア」と「中綿入り」と

地面からの冷えが厳しいシーズンはマット自体の厚みを増したり、アストロフォイルや薄手と厚手のマットを2枚重ねたりと色々な工夫がおこなわれています。アウトドア用のスリーピングマットにはいくつもの種類がありますが、基本的には熱対流を起きにくくすることでマットの断熱性・保温力を高めるように工夫をしています。

大きく分類すると、一つはクローズドセル(独立気泡)のフォーム材を使用したロールまたは折りたたみマット。もう一つは空気で膨らませるエアマットです。クローズドセルのフォーム材を使用したマットの保温力はその素材自体の熱伝導性の低さも関係ありますが、それよりは気泡の大きさ(小さいほど熱対流が起きにくい)いわゆる密度と、厚みにあります。気泡が目視して小さくマットの厚みがあれば断熱性が高い、保温力があると認識してほぼ間違いなく、非常に理解しやすいものです。ところがエアマットとなるとそうはいきません。

エアマットにはざっと、

⑴空気のみのタイプ
⑵オープンセルフォームを入れた自動膨張式といわれるタイプ
⑶輻射熱を利用したタイプ
⑷中綿(化繊綿、羽毛など)を入れたタイプ

などいくつかのタイプが存在し、それぞれに特徴があります。まず理解してほしいことは地球上に置いて「空気」は非常に断熱性が高いもの『金属の一万倍ほど』だということです。しかし、それが「対流する」ことで熱を奪うのです。

⑴と⑵は従来最も普及したエアマットのタイプですが冬季・寒冷期用マットを考える上では候補からは外れてしまいます。なぜかというと、空気だけでは熱対流が起きすぎて地面が冷たければ時間が経つほどマットないの空気も冷えてしまいます。すると体の熱も奪われてしまいます。⑵はオープンセルフォームを入れることで自動的に膨らみますし、熱対流が起きにくくしたエアマットです。無いよりは良いですがオープンセルフォームですし軽量化のために肉抜きしているのでやはり熱対流により体熱が奪われてしまいやすいです。⑵のタイプで冬季用の厚手のものも多く販売されていますが、どれも保温力が乏しいのにはそういった理由があるのです。寒冷期マットで検討するならば、⑶または⑷のどちらかということになります。

⑶で最も代表的なのはThermARestのNeoAirでしょう。NeoAir発表以降確実に他社も一斉に類似品を出してきて、フォーム材が入っていないエアマットが再びアウトドア用マットと主流に躍り出ました。その大きな特徴はアルミ蒸着された生地またはシート状のものをエアマット内に入れることで体から出る輻射熱を最大限利用し暖かさを保つというものです。輻射熱と言うと分かりにくいですが、人や温かい物から放射されている熱のことです。人体はその輻射熱が高いため、熱を逃げないようにしてあげれば暖かく感じるということです。NeoAirは熱反射効率が高いアルミ蒸着されたシートをエアマット内にいれることで輻射熱を逃さず人体に反射して戻すことで暖かさを保持するものです。さらに三角形を組み合わせた構造は暖められた空気と冷やされた空気の接点を線のみにすることで熱対流が温かい面と冷たい面別々に起きるようにしたことで、体熱が奪われにくくしたわけです。

neoair_1 neoair_2

 

⑷の場合は化繊綿または羽毛をエアチャンバー内に封入し高い断熱性を作り出すことで地面からの冷えを防ぎ、体の熱を奪われにくくしています。考え方としてもっとも家庭の敷布団に近いものと言えるでしょう。中綿の種類、化繊綿と羽毛綿では熱伝導性が異なることと、デッドエアスペースの小ささが変わることで対応温度が異なります。高い断熱性を求めると量が増え密度が上がり、重量・収納サイズに影響があるため、製品になる段階では羽毛の方が暖かく、化繊綿の方が保温力は落ちるでしょう。

では、⑶と⑷ではどちらが暖かいのでしょう。それは⑶です。なぜならば、輻射熱の方が暖かく感じるからです。しかし考え方を変えてみます。どちらの方が寒くないのか。そうすると⑷という答えになります。
どうしてかというと、断熱性が高く冷えにくいからです。人は眠りに入る直前は放熱していますので輻射熱も高まりますが、睡眠中は副交感神経が優位になり体熱は下がります。そうすると輻射熱の効果も下がってくるのです。
⑷の断熱性を重視しているマットの場合は輻射熱の量は関係ないので、マット内部が冷えにくく、寒くなく使えます。もちろん表面生地は冷えますが熱伝導性の少ない羽毛中綿ならばなおさら気温に大きな影響を受けずに接地面から体の熱が奪われるのを抑えてくれるというわけです。

 

仕様の詳細

・重量

本体は実測589g。サンプルを見る限り、羽毛ほどではないものの、内側には十分な量の化繊綿折りたたまれるように入っているようです。ポンプバッグの重量は実測57g。収納袋は18g。そのほかにリペアキットが付属しており、全部合わせて700g程度というところです。
ポンプバッグはマットを膨らませるのに必須ですが、それ以外収納袋は不要ですし、リペアキットも自分のエマージェンシーキットの中身を照らしわせて必要なものだけを持つようにすることが可能です。そうすると実質重量は本体とポンプバッグを足した646gとなります。ですが、ポンプバッグ自体はパックライナーや防水スタッフサックとして使えるので、ポンプバッグを何かに置き換えることができるのなら、本体の重量のみがバックパックに加算となります。

 

・ドライパックライナーとしても使えるSCHNOZZEL PUMPBAG UL M

シュノズルポンプバッグはポリウレタン(PU)コーティングされたシルナイロン製で、容量は42Lあります。付属のものはMサイズで、Mサイズのダウンマットを2〜3回ていどで膨らませられるとメーカーは言っています。確かに丁寧にやれば2回で膨らませることが可能です。

別売りにLサイズがあり容量が85Lあるので、うまくやれば1回でもMサイズのダウンマットを膨らませることができます。
*SCHNOZZEL PUMPBAG UL  L / ¥6,000+消費税

downmat_HL_winter_m_9
付属のポンプバッグ

 

downmat_HL_winter_m_8
数回の練習で慣れればあっという間に膨らませられる

 

・Inflate & Deflate『Flat Valve』

空気の出し入れはこの二箇所で行います。フラットなバルブなので、邪魔にならず故障の原因も減らせます。[Inflate]バルブ内はフラップがついておりこれが逆止弁となって入った空気がすぐに出てくるのを防いでくれています。口が大きいためストレスなく素早く空気を入れられます。ポンプサックを接続してたった2〜3回で膨らみます。逆止弁のおかげで最後までポンプだけで空気を入れることが可能となります。
空気を抜くときには[Deflate]のバルブキャップを外して抜きます。余計なものがないので、HLシリーズの一穴よりもかなりスムーズに抜くことができます。しかもあっという間です。

冬季・寒冷期用のマットを膨らませるときに気をつけたいのは呼気でマットを膨らませることです。呼気の湿気によってマット内部の結露や冷え、羽毛が湿ることが考えられます。NeoAirの場合どうしても最後は呼気で調整をしなければなりません。少量なのでほとんど影響はないと思いますがそれでも気になるものです。しかしこのバルブのシステムならばポンプで完全に膨らませられるので一切呼気を用いなくて良くなります。このバルブと機能を最初に取り入れたのは間違い無くエクスペドのマットでしょう。今ではSea to Summit なども同じような機構を取り入れており、新たなスタンダードの可能性を持っていると言えます。

*色付けは強調するためで実際にはグレーです。

 

・サイズ

Thickness(厚み): 9 cm

Length(長さ):183 cm

Shoulder Width(肩幅):52 cm

Foot Width(足幅):52 cm

 

・素材

上面生地:20Dポリエステル、TPU(熱可塑性ポリウレタン)ポリエーテルフィルムラミネート、耐加水分解性、Honeycomb Gripskin加工

底生地:20Dポリエステル、TPU(熱可塑性ポリウレタン)ポリエーテルフィルムラミネート、耐加水分解性

中綿素材:200 g/m² Texpedloft マイクロファイバー

送料・支払い方法について
送料・支払い方法について