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Light Shell Waterproof Mitten

SPECIFICATIONS
重量 約37g(Lサイズ/実測値)
素材 Pretax Shield 3 Layer
 表地:15dnl リップストップナイロン
 防水透湿層:PUラミネート
 裏地:7dnl トリコットナイロン
カラー&サイズ 消炭色
根岸色

S、M、L、XL(日本サイズ)
PRICE
¥7,800 + tax

Review

“レイングローブとして素手で使ってもべとつかなくて、お守り代わりに冬のオーバーグローブにもなる、軽くて小さくなるようなオーバーミトンがあったら良いんだけど。”
ハイカーは意外と欲深い、いえいえ子供のように素直な人が多いのです。そんなハイカーの希望を形にしたようなグローブが「Light Shell Waterproof Mitten」です。

最近の軽量なミトンやグローブはお約束のように2.5層 (裏地がなく凹凸プリント) 防水透湿素材を使用しています。これは日本だけでなく、アメリカのインディペンデントなメーカーもお決まりのことです。確かに一枚生地が少ない分軽くなるのは自明の理です。いつから国内外問わずインディペンデントメーカーはつまらなくなってしまったのでしょう。オールシーズン、もしレイングローブとして使うのであれば、3層構造(表地+防水透湿膜+裏地)の方が、“水分の吸収・透湿の促進・ベタつきを抑える”という点だけでも快適であることは否定しようもありません。それはインナーグローブをつけずに素手での使用が想定できるからです。本当に3層のもので軽量なグローブは作れないのでしょうか。
それをAXESQUIN がやってくれました。

順に)消炭色、根岸色*実際の色はもっと緑

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色目についてはこちらの写真も合わせてご確認ください。(左が根岸色。右が消炭色)

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素手であれば十分に指を広げられる遊びがあります。

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仕様について

ライトシェルウォータープルーフミトン(LSWミトン)は、防水透湿素材 Pertex Shield+ の3層構造生地を使用して作られています。表地は15dnlリップストップナイロンを使用して強度と軽さのバランスをとっています。裏地を7dnlトリコットナイロンを使うことで、生地一枚分の重さをギリギリまで抑えています。中間層にはPertex Shield+ の多孔質ポリウレタン(PU)ラミネートが入っており、平均して高い透湿性(20,000g/m2/24h程度)と防水性(耐水圧20,000mm)とバランスの取れた能力を備えています。PUラミネートはしなやかで折り曲げや伸びに強く、Gore-texやeVentといったePTFEの弱点を補っており、気兼ねなく小さく圧縮して収納できるでしょう。

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しかしこれで重いのであれば、なるべく無駄は省きたいハイカーとしては悩んでしまいます。ところがダントツに軽いのです。Lサイズ(JPN)で実測がペア37gしかありません。これは2層で裏のドット加工もない、Terra Nova Top Bag よりも軽いということです。明らかに生地の安心感でも勝るだけに、ここだけを引き出して語ってもアクシーズクインのこだわりが見えてきます。

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ではどうして軽いのかといえば、やはりシンプルな構造なのでしょう。まずはミトンである事は大きなポイントです。五本指とは違い生地の縫う箇所や距離も少なくなります。シームシーリングをする箇所も減ります。シーリングの少なさは透湿性のアップという面にもつながっています。

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どうしても手首を締め込まないと安定しないオーバーミトンなのですが、平テープとパーツを使ったものが一般に多いところ、内蔵のゴムで絞ってある構造にしています。これにより余分なパーツを減らすという点以外にも、使い方自体もシンプルになるのです。
口のところだけはドローコードで締め込むようにしないと使い勝手が悪くなってしまいます。必要に応じて付けるべきは付けた機能です。ミトンでも扱いやすいようにワンプル・ワンリリースアクションになっています。

 

〈開口部のドローコード/ワンプル・ワンリリースの説明〉

見やすいように片手は素手ですが、つまむだけなのでミトンをしている状態でも簡単に行うことができます。

写真で右に向いているのが絞めるためのプルタブで、下向きにテープが付いているのがリリースタブ。

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プルタブを引っ張っていくと締まっていきます。適当なところで離せば開口部は締まった状態で固定されます。

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開く時にはリリースタブのテープをつまみます。そのまま引っ張っていくとコードの固定が緩んでいきます。

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デメリットは

陰と陽。長所も短所も表裏一体。どんなにバランス取れたアイテムがあったとしても、それはそれで特徴が薄いというデメリットになるものです。ではLSWミトンのデメリットはなんでしょう。

・手のひら(パーム)の補強がない
・冬用にしては生地が薄い
・細い作業が苦手(ミトン特有のデメリット)

あげてみるとこれくらいしか思い当たりません。パームに補強がないことは確かに不安になる点です。グリップが滑りやすいのではないか、破れてしまうのでは。確かにパーム補強があるものに比べてしまえば弱いのは確かです。しかし見方によっては“素手感がある”ということになります。握るにしても例えばトレッキングポールには滑りにくい素材がグリップに使われていることが多いのでパーム補強がなくても問題ありません。それに軽さを手にいれるために諦めた点で、パームの強さをLSWミトンに求めるのは違うと思います。
生地が薄いことも軽さのためです。レイングローブとしては十分な厚みでしょう。これはオールシーズン向きにすることのデメリットでもあるのです。オールシーズンだとしても温暖期に寄せるのか寒冷期に寄せるのかの選択、Self Direction 次第だと言うことです。
そもそも五本指ではないので細かい作業を目的としてはいません。けれどもゆとりがあるので小さいものをつまむことくらいはできます。たとえ五本指でも冬用のグローブになってしまえば細かい作業なんてできるものではありませんが。

 


 

これだけ軽くてコンパクトになるわけですから、従来の軽量なものと同様にいつでも持ち歩けるお守りグローブとしての使用も主な目的となるでしょう。気兼ねなく持っていける事は結果的に安全につながる道具だといえます。ミトンというシンプルなデザインは用途を選びません。濡れが冷たさ寒さに直結するような季節にはハイキングだけでなくどのアウトドアアクティビティにも利用できます。せっかくこれだけできの良いミトンですから、積極的に冬の装備に加えてみても良いのではないでしょうか。本格的な冬山登山やアルパインクライミングやアイスクライミングでないのであれば、特に問題なく機能を果たしてくれると思います。

 



“凌(しのぎ)”をコンセプトに日本の山のためにデザインをする AXESQUIN

〜 凌ぐとは、足りることを知ること。〜

雨を凌ぐ 風を凌ぐ 寒さを凌ぐ 汗を凌ぐ 難所を凌ぐ 煩わしさを凌ぐ

日本の気候風土にあった日本の衣服と海外の登山文化を融合したアイテムを発信し続ける日本メーカー「AXESQUIN(アクシーズクイン)」。今までも僕達を驚かせるアイテムを数多く出しています。そして、2016年からコンセプトが加わります。今までも根底にあったものですが、明確に打ち出しました。それが“凌(しのぎ)”です。防ぐのではなく拒否するのではなく、受け入れて知り凌ぐ。受け入れることで自然との深い交わりがあります。凌ぐのに過剰な道具は要りません。最低限の道具と人の知恵があれば凌ぐのは難しくありません。知恵を使い道具を使いこなすことは喜びや楽しみです。そんな“凌”の思いを込めてアクシーズクインはデザインしています。

ハイランドデザインのオリジナルアイテムも影響を受けています。中でもカラーセンスとパターンは特徴的です。日本の伝統色をいち早く取り入れながらも、日本過ぎない、絶妙な色合いを出すのです。また細部のデザインパターンは日本の衣服をモチーフにしています。

日本で“凌ぐ”アイテムは日本だけのものでしょうか。そんなことはありません。日本と海外の登山文化が融合したアイテムの代表格はツェルトでしょう。ヨーロッパのトラディショナルテントが日本のハイキング文化と融合することで生まれた、日本の気候風土で活きる超軽量テントです。しかし、日本の気候風土に合うからと言って国内だけでしか使えないのでは無く、日本の気候は世界的に見ても複雑で、日本の山野で使えるものは世界的に見ると非常に使用範囲の広いアイテムになるのです。

 

レイングローブのこと

日本の多雨多湿はハイカーにとっての問題です。温暖な季節はハイキングにとっての適期ですが、同時に雨の恵みを受ける季節でもあります。濡れても気にせずに行動していたら”気がついた時には手が冷えきっていた”という経験がある人もいるのでは。末端冷え性の方ならなおさらですが、普段手足の冷えを気にしない人でも季節の変わり目などでは不意に辛い思いをする可能性もあります。

ハイカーズデポスタッフの長谷川は末端まで血流が良く、冬でもそれほど厚手のグローブをすることがないそうです。彼は長距離のハイキングをすることが多いのですが、ある時の9月のハイキング中に急な寒気の影響で降った雨のなか手がかじかむ辛さを味わったそうです。彼はそれ以来ハイキングの装備にレイングローブを入れるようにしているそうです。

7月や9月というのは街中では夏の暑さです。しかし、標高の高い山では7月は初夏、9月は秋なのです。手の濡れだけといえ、手は人間にとってとても大きな機能を持っている場所です。また手を冷やすだけでも体力は消耗しますし、ハイキングの集中力を欠くことにつながる可能性もあります。

 

サイズについて

サイズ展開はS、M、L、XLの4サイズ。

Sサイズ/女性向け。手のとても小さい男性。インナーグローブを入れられる余裕あり。もしくは、レイングローブとしてだけ考えてインナーを使わない男性。

Mサイズ/手が小さいまたは細い男性向け。指の長い女性向け。インナーグローブを入れられる余裕あり。レイングローブをメインに冬の使用も少しだけ考えている男性。厚手インナーもしくはアウターグローブのオーバーミトンとして使いたい女性。

Lサイズ/男性向け。もしくは、厚手のインナーグローブやアウターグローブのオーバーミトンとして使いたい男性。

XLサイズ/手が大きい男性向け。もしくは極厚のグローブのオーバーミトンとして使用したい人向け。