KATADYN

BeFree

ウォーターボトル
Weight

68g

実測68gのソフトボトルタイプの浄水器が名門ブランドKATADYNから登場。軽さ、コンパクトさ、メンテナンスの容易さ、浄水時のストレス軽減が誰にとってもわかりやすいハンディ浄水器。浄水能力ならSeychelle、応用範囲の広さならSawyerが一歩抜きん出ていますが、BeFreeは単体での使い勝手が非常に明確。浄水器をはじめて使う方、非常用に検討している方にとってまず提案したいモデル。
Weight

68g

SPECIFICATIONS

重量
実測68g
 フィルター&キャップ:46g
 本体:22g
本体容量
容量 600ml
サイズ
全長 240mm
幅 78mm
フィルター
0.1ミクロンホロファイバー膜
EZ-Clean Memnrane™️
浄水能力 約1,000ℓ

交換フィルター価格 ¥4,600+税
本体
0.6ℓHydrapak製
6,900円 (税込7,590円)

飲料水をどこで確保するか、その安全性をどのように担保するか。フィールドにおける飲料水の責任は他の誰でもなく、フィールドにでている個人に帰属するという考え方が欧米では常識です。しかし日本では人の住む集落が山の中にまで入り込んでいたという歴史や登山道や水場の維持管理を山小屋が担ってくれているという現状もあり、無条件に「山の水は安全」とする認識が一般的のように思います。ジアルディアといった寄生虫のため浄水必須な北米に比べれば、もちろん日本の水は安全性が高いのも事実です。しかし、近年増加の一途をたどるシカにより水源が排泄物などで汚染されていることを指摘する環境調査員の声を聞くこともあります。人里に近い近郊の低山などもハイキングやトレイルランニングのフィールドとして再評価されている現状を考えると、日本でも飲料水の安全に対して個々人が責任を持つという意識は決して無駄にはなりません。ちなみに日本でも北海道におけるエキノコックスによる水汚染が昔から指摘されていますが、エキノコックスは感染後の潜伏期間が20年と長いため、切迫した問題として意識しづらく、浄水の必要性と結びつきにくいのでしょう。 北米のロングディスタンスハイクに旅立つハイカーへのアドバイスとして浄水の意識を長らく提案している当店ではこれまでも、SeychelleやSawyerといったハンディ浄水器をハイキングギアとして扱ってきました。そこに新たに加わるのがこのKATADYNの新製品BeFreeです。

IMG_0825 IMG_0826 Seychelleなどと同じ、個人用としてはスタンダードなボトル浄水器です。

 

<軽量コンパクトな携帯を実現するソフトボトルタイプ> ボトル浄水器ではおそらく初であろうソフトボトルモデルです。ハイドレーションリザーバーやソフトフラスクなどの耐久性で昔から定評があるHydrapakのソフトボトルを本体に採用しています。これにより従来のハードボトルタイプに比べ、40%程度の軽量化が実現しています。また小さくたためることから積極使用時以外の収納や携帯の利便性が高くなっています。

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<イージーメンテナンスと浄水時のストレスが低いホロファイバー浄水フィルター>

家庭用やアウトドア用浄水器の浄水フィルターの素材は「セラミック」「カーボン(活性炭)」「ホロファイバー(中空繊維)」が定番です。家庭用では使用後のリサイクルが容易なセラミックも多く採用されますが、アウトドア用ではカーボンやホロファイバーが主流となります。化学物質や悪臭の吸着も可能なカーボンが浄水能力の面では優位ですが、最近は浄水フィルターを透過させる際のチカラが少ないホロファイバーが操作性の面で重宝される傾向にあるようです。フィルター能力を第一に考えるSeychelleは前者を採用していますが、MSR、Sawyerなどはアウトドアでの応用力を重視して後者を採用してます。BeFreeもホロファイバーフィルターを採用しています。

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ボトル浄水の際、軽く握るだけでもフィルターを容易に透過させられるだけでなく、Sawyerのような重力落下式的な使い方も可能になっています。ホロファイバーフィルターに水を取り込む面積が大きいこと、浄水したものを排出する口も大きいことが重力落下式を容易にしている理由でしょう。またメンテナンスも非常に簡易になっています。「本体にキレイな水を入れて振る」「フィルター部分をキレイな水で静かに洗う(水道水を強くだして洗うことはNG)」というだけです。これもフィルターの多くの面積がある程度むき出しになっているが故のメリットでしょう。バックフラッシュなどの手間や特殊な道具がいらないというのははじめて浄水器を使うユーザー、非常用としての位置付けで検討しているユーザーにとってハードルを下げてくれるポイントだと思います。

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浄水能力としてメーカーは1,000ℓ、約1,700回使用分と公表していますが、これはあくまで浄水する水の汚染度にもよります。基本的には見た瞬間に「キレイならば飲めるな」と感じる程度の透明度の水を浄水した場合というように考えていただいた方が良いでしょう。

 

他の個人携帯用浄水器と比較した場合のアピールポイントは以下のようになるでしょう。

1. 他のものとの接続などは不要、単体で完結。

Sawyerと比較してのメリット。  Sawyerは他のパーツとの組み合わせで様々に応用して使えることが最大の特徴。しかしその分浄水器の使い方などを理解していないとハードルが高いともいえる。Seychelle同様、ボトル式というのは誰もが理解しやすく使いやすいスタイル。

 

2. 浄水時のストレスが非常に少ない。そして軽量コンパクト。

Seychelleと比較してのメリット。Seychelleフィルターの浄水能力は市販品の中でも群を抜いた性能とそれを裏付けるテスト資料が公開されている。しかしフィルターを透過させる際にどうしても強く圧力をかけねばならず、力の弱い方だとストレスに感じることも多い。100g以下の軽さ、浄水時のストレイすが少ないフィルターという点はSawyer同様でわかりやすいメリット。

 

*1 ロングハイクなどで長期間積極使用または複数人分使用→SawyerスクイーズフィルターSP131

*2 災害対策用も兼ねてとにかく浄水能力が高いものなら→Seychelleサバイバルボトル3

*3 ヘッドライトと同じような非常用ギアで応用力優先なら→Sawyerミニ

*4 ヘッドライトと同じような非常用ギアで使いやすさ優先なら→KATADYNビーフリー

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(左から*1、*2、*3となります。*4は本製品)

 

このようにご理解いただき、浄水器を選択する際の検討材料にしてみてはいかがでしょうか。

 

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