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NeoAir®︎UBERLITE small

SPECIFICATIONS
展開モデル Smallのみ
*Regular、Largeは取り寄せとなります。
重量 173g
サイズ 長さ119cm*幅51cm*厚6.3cm
仕様 トライアングラー・コア・マトリクス・テクノロジー
PRICE
¥19,500 + tax

Review

実測173g、エアマット最軽量モデル
軽さに特化したNeoAir®︎のULシリーズ
軽さ、収納性、寝心地を両立させる3シーズンマット

 

 

アウトドアマットのトップブランド「Therm A Rest」には2009年以降、NeoAir®︎カテゴリーが存在します。軽さと収納性そして保温力というマットとしてのトータルバランスに優れた「NeoAir®︎Xライト」を基軸としたうえで、保温力に特化した「NeoAir®︎Xサーモ」といったバリエーションが展開されています。ネオエアー発売開始から10年経った2019年、その新たなバリエーションとして軽さに特化した「NeoAir®︎ウーバーライト」が登場しました。

スモールサイズでの実測重量173g。従来モデルより30%近い軽量化を実現しています。3シーズンマットとして、軽さと収納性そしてやわらかな寝心地、そのすべてを満足させるマットではありますが、ウーバーライトのストロングポイントはあくまで「軽さ」と「収納性」にあります。マットとしてのトータルバランスではやはりXライトシリーズにはかないません。とにかく軽さと収納性を最優先したいというハイカー、トレイルランナー、バイクパッカー、アルピニストにとって検討価値の高いエアマットです。

 

Therm A RestとNeoAir®︎

Therm A Restはアウトドアマットにおいてふたつの歴史的快挙となる製品を発売しています。ひとつは1972年に発売された世界初の「バルブ付自立膨張ウレタンエアマット」。そしてもうひとつが2009年発売の「高断熱性エアマット:NeoAir®︎」です。
ともにマーケットの状況を一変させた革命的マット。近年アウトドアや登山をはじめた方にとってエアマットは当たり前の道具のひとつだと思いますが、ネオエアー登場以前においては、ウレタンが入っていないエアマットは内部で空気の対流がおきてしまうため熱交換がすすみやすく、軽く収納性には優れているものの保温性に大きく劣るという評価が定まっていました。そのため1990年代、2000年代の専門店からはほぼ姿を消してしまった製品だったのです。そこに登場したネオエアーはまさにスリーピングマットにパラダイムシフトをおこしたのです。マット内部の空間を細かく細分化、さらに熱反射板を設けることで大幅な断熱性&保温性の向上を図ることに成功しました。ネオエアーは実用性の高い軽量コンパクトマットとして一躍シーンの中央に躍りでてきたのです。
サーマレストによるふたつの革命は多くのフォロワーを生みだしました。バルブ付自立膨張ウレタンエアマットを他者が追随したのと同様、ネオエアーのようなチャンバーの細分化と熱反射板を設けたエアマットも2010年以降各社が追従しています。いまではエアマットというとこちらが主流になったといっても過言ではないでしょう。

 

スリーピングマット200gの壁 〜エアマット最軽量モデルへ〜

スリーピングマットに革命をおこしたNeoAir®︎の最新モデルがこのUBERLITE(ウーバーライト)です。軽さに特化したこのモデルが意識していたのは200gという数値だと思われます。2019年現在、スリーピングマットにおいて200gという数字はひとつの選択基準になっています。軽量モデルとして多くのULハイカーに好まれるマットは以下のような300g以下のモデルです。(*スモールサイズの重量となります。)

- SEA TO SUMMIT ウルトラライトマットXS 296g(エアマット)
- Therm A Rest  Zライトソルsmall 290g(クローズドセルマット)
- Nemo ゾア20S 275g(バルブ付自立膨張ウレタンエアマット)
- Therm A Rest リッジレストソーライトsmall 260g(クローズドセルマット)
- Therm A Rest ネオエアーXライトsmall 230g(エアマット)
- Nemo テンサーショート 230g(エアマット)

エアマット、クローズドセルマットともにスモールサイズとはいえマスプロダクトで200gをきるマットというのはほとんど存在しません。それゆえ200g以下を実現するためにクローズドセルマットをカットするなどの工夫をULハイカーは凝らしてきたのです。現在、200gアンダーのスリーピングマットとしては以下のモデルが代表的といえるでしょう。

- KLYMIT イナーシャオゾンULミニマリスト【註】 180g(エアマット)
- Therm A Rest ウーバーライトsmall  173g(エアマット)
- Evernew FPマット100  160g(クローズドセルマット)
- 山と道 ULパッド15S+ 113g(クローズドセルマット)
- 山と道 ULパッド15S  75g(クローズドセルマット)

【註】Sky High Mountain Works別注モデル

このようにマットの重量を見ていくと、ウーバーライトの位置付けがよくわかるかと思います。軽さのみを重視するのであれば、山と道のマットに代表される低密度クローズドセルマットに軍配が上がります。しかし軽さだけでなくコンパクトさも重視した場合はエアマットの優先順位が大きくあがります。従来200gアンダーでエアマットを探した場合、Sky High Mountain Works別注のイナーシャオゾンULミニマリストしか選択肢がありませんでした。そうした状況にエアマット最軽量モデルとしてウーバーライトという新たな選択肢が登場したのです。

 

生地強度 〜老舗の信頼と実績〜

こうした軽量モデルが登場するたびに「生地強度は大丈夫ですか?」という質問が多く寄せられます。2009年にネオエアーが登場した際も久々のエアマットということで、こうした疑問の目が多く注がれたことを覚えています。その際にTherm A Restの日本代理店担当者および本国担当者から寄せられた言葉は製品開発に際して、生地、溶着、接着など様々な点について数年単位でのテストを重ねたうえで製品化しているという自信です。エアマットや自立膨張ウレタンエアマットは構造上パンクの可能性をゼロにすることはできません。車や自転車のタイヤのパンクの可能性がゼロに決してならないのと同様です。しかし接着剤やバルブ構造など細かな部分での信頼感をあげていくこと、修理体制などを充実させることは可能です。Therm A Restは世界初の自立膨張ウレタンエアマットのブランドです。エアマットの構造および素材のノウハウは世界一です。修理については日本代理店で驚くような修理まで対応していただけます。エアマットを使ううえで背景にある安心感が圧倒的に違うと販売しながら感じています。
単に生地を薄くするだけならば、ネオエアー発売から10年もかからないでしょう。この10年間で積み重ねたもののうえにウーバーライトはあるのだと考えてください。

 

保温力 〜足るを知る〜

Xライト&Xサーモという他のネオエアーシリーズにあってウーバーライトに無い機構、それが「サーマキャプチャーテクノロジー」です。
ネオエアーの構造上の特徴は、三角形の細かい小部屋を二層に配置していることと、熱反射板を搭載していることにあります。前者はトライアングラー・コア・マトリクス・テクノロジーとしてウーバーライトにも採用されていますが、後者のサーマキャプチャーテクノロジーについては採用されていません。冬季モデルであるXサーモは熱反射板を4枚搭載しているのですが、ウーバーライトは軽量化のためにこの熱反射板を省いているのです。軽さへ特化した3シーズンモデルとしての潔い割り切りといえるでしょう。スタンダードモデルのXライトが存在するからこそ、こうした思い切りができるのです。バランスが良いものがほしければXライト、ウーバーライトはやはり軽さなのです。
とはいえ、R値は2.0。3シーズンマットとして日米ともに多くのハイカーに愛されているTherm A Rest Zライトとほとんど変わらないのです。決して寒いわけではありません、過剰ではないだけです。

 

サイズ 〜ウーバーライトを選ぶなら〜

ハイカーズデポではウーバーライトについてはスモールサイズを通常ラインナップとさせていただきます。もちろんレギュラーやラージをご用意することもできますが、ウーバーライトを使おうと考えていただく方には、やはりスモールサイズを試していただきたいと思うからです。
昔からスリーピングマットの軽量化として標準的なのは「半身用」いわゆるスモールサイズを使うことです。わたしの学生時代は山で使うとなると有無を言わさず半身用を使わされた経験があります。そこまで半身用マットをつかうということは軽量化のスタンダードなのです。ウーバーライトはこれまでも述べた通り、「軽さ」に特化したモデルです。そのためにネオエアーの構造上の特徴のひとつでもある熱反射板さえも省いてミニマムな構造を選んでいます。メーカーが割り切り、そこまでして軽さにこだわるのであれば、使い手側も軽さにこだわった方が劇的な使用感を得られるのではないかと思います。

 

100g台のエアマットというのは本当に驚愕の重量です。

軽量化に意識がある方はその驚きを是非実感してください。