信越トレイル公式ガイドブック - 里と山を結ぶ110km -

日本の長距離トレイル(ロングトレイル)の精神的支柱でもある「信越トレイル」。2021年秋、苗場山までの延伸で総延長は110kmとなりました。これを機に全面改訂された公式ガイドブック。

仕様

重量
194g
判型
A5版
ページ数
142ページ
内容
信越トレイルSection1〜10ガイド
- 詳細地図
- 歩き方
- 自然概要
信越トレイルトレッキングルール
信越トレイルと加藤則芳
信越トレイル概要
プランニング
マナー【 Leave No Trace 】
装備
リスクマネジメント
テントサイト利用方法
交通アクセス
各種連絡先リスト

「里と山を結ぶ110km」
この言葉を体現する信越トレイルの公式ガイドブック
全10セクションの多様性を網羅

里と山を結ぶ110km

ロングトレイルとロングハイク。北米のトレイルで育まれたこの文化を1990年代から2000年代にかけて日本に紹介し、根付かせることに尽力したのはジョン・ミューア・トレイル、アパラチアン・トレイルを自らもスルーハイクした作家、故 加藤則芳氏である。
信越トレイルはその開通に加藤氏が最も心血を注いだトレイルといえるだろう。自らが歩き、学んできた長距離トレイルを日本において実現する。ハイカーの目線でひかれたトレイルをボランティアによるトレイル整備で維持していく。ただ場所をつくるのでなく、いかに永続的に維持管理していくか、それはアウトドアによる社会実験ともいえます。
そんな信越トレイルは2000年の構想からはじまり、2008年に斑尾山-天水山の80kmが開通、2010年にはテントサイトオープンとハイカーが望むべきカタチに少しずつ近づいてきました。そして2021年9月、天水山-苗場山が開通、総延長110kmのトレイルとして新たな姿を見せることになりました。

従来の80kmは関田山脈に沿った山のトレイル。ブナの森を抜け、自然の豊かさを感じられることが大きな魅力でした。そして天水山-苗場山の延伸区間は“秘境”秋山郷を擁する里のトレイル。その土地に受け継がれてきた人々の営みに触れられるトレイルです。山だけでなく、里だけでもない。自然と人の営み、その双方を歩きながら体感できるトレイルへと信越トレイルは新たなフェイズに移ったともいえるでしょう。まさに「里と山を結ぶ110km」なのです。

Leave No Trace

公式ガイドブックでは信越トレイルに関する自然、文化、歴史、トレイル上のみどころを紹介するだけでなく、ハイカーに必要な情報、そして知って欲しい情報が盛り込まれています。前者の代表が各セクションの起点となるトレイルヘッド(登山口)へのアクセス方法とするならば、後者の代表がトレイル周辺の環境保全のための考え方「Leave No Trace」の紹介です。

Leave No Trace とは?

ハイキングは歩く旅という個人体験のみで完結するものではありません。北米最古のトレイルであるバーモント州のロングトレイルは環境保全を目的とした環境教育をそのルーツに持ちます。トレイルカルチャーの発祥そのものが環境保全と共にあるのです。今回の信越トレイル延伸を機に多くのハイカーにハイキングを楽しむことと同時に、その環境保全にも意識を向けてほしい。信越トレイルクラブと一緒に取り組んでほしいという思いを強く感じます。地元に愛され、100年後のハイカーにも信越トレイルを楽しんでもらいたい。それが信越トレイルクラブの願いなのです。

トレイルインフォメーション

理念だけでなく、ハイキングに際しての実際的な情報ももちろん充実しています。

信越トレイルSection1〜10ガイド
- 詳細地図
- 歩き方
- 自然概要

信越トレイルトレッキングルール
信越トレイル概要
プランニング
マナー【 Leave No Trace 】
装備
リスクマネジメント
テントサイト利用方法
交通アクセス
各種連絡先リスト

次のハイカーにもこの環境を手渡すために
1セクションを1日で計画するのが無理のないハイキングプラン。高低差ふくめ全体像をまずは把握したい。
各セクションのトレイルヘッドへのアクセス情報は実際的な情報。たとえタクシーでもおおよその価格がわかるのは嬉しい。

既存区間は早いハイカーで2泊3日。細かなアップダウンが多い関田山脈をじっくりと味わうならやはり3泊4日か4泊5日でプランニングした方が旅は楽しいでしょう。延伸区間の天水山-苗場山は補給も考慮して2泊3日をみておくと楽しく歩けそうです。
信越トレイル全体では5泊6日か6泊7日といったプランニングが基本となるでしょう。一週間かけて歩くトレイルとなると一気に旅の感慨が深まります。途中に補給を入れ込めば、まさに長距離ハイキングの世界がそこにたちあがります。

110kmの旅にあなたもでかけてみませんか。