Leadville Trail

タラウマラ族の伝統的なサンダルにインスピレーションを受けてうまれたルナサンダル。トレイルランニングの聖地のひとつコロラド州レッドビルをモデル名としたルナサンダル最古のトレイルモデル。ハイカーズデポ 別注として遂に「Leadville」が日本でも販売。ワラーチファン待望のシンプル構造で薄底のトレイル用ルナサンダル 。

仕様

重量
318g(US9 ペア)
11mm
アウトソール
Waterproof Vibram® Newflex outsole.
フットベッド
MGT (Monkey Grip Technology)
シューレース
Performance Laces 2.0 *Patented
サイズ
UNISEX US4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10

OUR OLDEST TRAIL SANDAL
コレがはじまりのトレイルサンダル
待望の薄底ソールのトレイルモデル

"Our oldest official trail model whose humble beginnings started in 2010 when it was able to complete the extraordinarily tough 100 mile trail race in the mountains of Colorado. (ルナサンダルで最も古いトレイルモデルは、コロラドの山々を舞台にした非常にタフな100マイルレースを完走したことで2010年におごそかにそのはじまりを迎えたのです。)” [Luna Sandals Official Website]

Light, Simple & Basicなランニングサンダルとしてランニング&ハイキングシーンに大きな影響を与えたルナサンダル。現在はソール厚、アウトソールパターン、フットベッド素材、シューレース素材、とシンプルな構造はそのままに多様なパターンをユーザーに提供しています。進化の過程で多様化したルナサンダル、その原型へと遡るとひとつのトレイルモデルに行きあたります。それがルナサンダルで最も古いトレイルモデル「Leadville」です。ルナサンダルが日本でも販売されるようになった2012年にわずかに流通しましたが、2013年以降はVibram社との共同開発ソールを使用した「Venado」「Mono」「Oso」という3つのパフォーマンスモデル中心に展開されたため、日本で注目されることはありませんでした。しかし全米のトレイルランニングレースなどで走破実績を残し飛躍をみせていた2010年から2012年にかけてのルナサンダルにおいてトレイルモデルといえばこのLeadville(レッドビル)だったのです。

Leadville [レッドビル]への想い

ハイカーズデポがルナサンダルの主要パフォーマンスモデルではなく、わざわざ最古のトレイルモデルLeadvilleを引っ張りだしてきた理由。それは「薄底のトレイル対応、そしてシンプルな構造のルナサンダル」が欲しいという至極単純なものです。
ルナサンダルは2013年に製品ラインナップが整理されたことで、従来「Original」と呼ばれていた最もシンプルでソールの薄いモデルが「Venado」に生まれ変わりました。この系譜はほぼ手を加えられることなくシンプルな構造もそのままに現在まで続いています。しかし2010年以降トレイルモデルとしての役割を担っていた「Leadville」は2013年、複雑な変化を遂げることになります。この年以降Vibram社とのパートナーシップが強化、ソールの素材、ラグパターンについて様々なトライアルが行われるようになったのです。トレイルモデルは深いラグパターンと安定ある厚底。従来とは全く異なるコンセプトのもと「Oso」として生まれ変わることになりました。2017年からはバージョン2.0として、ストラップをスムーズに動かすためのウイングパーツが加わるなど、シューズトレンドがマックスクッションへ傾倒するのと歩調を合わせるように重厚複雑な進化を遂げることになったのです。こうした変化そのものはルナサンダルをより多くの方に体感していただくにはよいのでしょうが、ルナサンダルの原点を思うと

「ベアフットを体感するための薄底ソール」

「単純だからこそ壊れないシンプル構造」

「大地をつかむタイヤのようなソール」

そんなトレイルモデルが欲しいという想いが高まってきました。これこそまさに2010年にうまれたルナサンダルのトレイルモデルLeadville(レッドビル)なのです。幸運なことに数年前からアメリカ市場ではLeadvilleが復活していたこともあり、これを日本でも展開したいという想いを代理店にリクエストし続けてきました。

2022年、ルナサンダル最古のトレイルモデル、薄底でシンプルなLeadville(レッドビル)が日本でも復活します。

特徴

Leadvill復活とはいえ、2010年当時そのままの懐古主義ではありません。2013年、2017年以降のルナサンダルの進化をふまえたハイブリッドLeadvilleです。

ソール

ソール厚は11mm。Leadvilleはアメリカでは従来通りの厚みである11mmソールのTrailとさらに薄い9mmソールのPacerという2モデルが展開されています。今回日本で展開されるのは11mmソールのTrailとなります。ソールパターンも2010-2012年のシンプルなソールパターン。グリップ能力を取り上げれば現在のOsoなどで採用されているラグパターンが圧倒的に高性能です。しかしワラーチなどのベアフットサンダルは「性能」だけを追い求めるものではないはずです。裸足により近づく。足りないものを自らのチカラで補う。そのために機能については足るを知る程度で十分ではないだろうか。Leadvilleのソールを見るたびにそんな想いが湧き上がります。

ヒールグリップとフロントバックル

2017年のバージョン2.0から導入された改良点は一部がそのまま活かされています。「可動式のヒールグリップ」と「オリジナルフロントバックル」です。ヒールグリップは踵からアキレス腱にかけての凹凸がすくなくのっぺりとしている方が今まで悩んでいたヒールストラップのズレ落ちを大きく解消してくれます。オリジナルで作成したフロントのプラスティックパーツもサンダルの調整のしやすさに一役買っています。裸足で履く時、薄手の五本指ソックスを履く時、ネオプレーンソックスを履く時、様々なシチュエーションでLUNA SANDALSを使う場合、ストラップの調整は不可欠です。オリジナルバックルはその調整をスムーズにしてくれます。

ウイングパーツ無しのシンプルストラップ

ストラップが擦り切れることを回避するため、またストラップの調整をスムーズに行うために導入されたウイングパーツ。確かに利便性の高いパーツではあるのですが、部品が増えることで故障箇所が増えたともいえます。実際に負荷がかかるこのウイングパーツの破損でご相談を受けたこともあります。ハイカーズデポではウイングパーツの利便性よりもシンプルな構造に共感を覚えます。Leadvilleのストラップ構造はVenadoで採用されている昔ながらのものです。これぞルナサンダル。

ルナサンダルのサイジング

LUNA SANDALは捨て寸をほぼ無くし「足の実測値とほぼ同じサイズを履くことが推奨」されています。このサイジングだからこそ、ストラップをしっかりと締めた際にソールとの密着感、フィット感をかなり得られるのです。ハイキングやランニングなど積極的にフィールド使用することを前提に選ぶのであれば、一番大事なことは「ジャストサイズで選ぶこと」「ストラップをしっかりと締めること」この2点でしょう。特にジャストサイズを選ぶことはつま先で細かいスタンスにのったり、倒木や岩場の凹凸を指でしっかりと踏む際に重要な要素になります。指先の身体感覚とサンダルのサイズとが一致することがサンダルでの歩行において重要な要素なのだと考えています。岩や木に足をぶつけませんか?と聞かれますが、サンダルを履いていると意識していれば自然と足をどこに置くか、どう置くかに意識がいきます。結果としてサンダル歩行時に足を何かにぶつけるということはそう頻繁にはおきないでしょう。昔の岳人は足袋にワラジで歩いていたのですから、それを思えば同じことだといえるはずです。

*US4(22cm)、4.5(22.5cm)、5(23cm)、5.5(23.5cm)、6(24cm)、6.5(24.5cm)、7(25cm)、7.5(25.5cm)、8(26cm)、8.5(26.5cm)、9(27cm)、9.5(27.5cm)、10(28cm)

サンダルで山を歩くということ

わたし自身は2012年以降、LUNA SANDALSをハイキングに積極的に使っていた時期があります。海外のトレイルはもちろん、奥多摩奥秩父主稜線は全区間サンダルでハイキングしたこともあります。しかしサンダルで山を歩く、走るということを誰しもにおすすめするつもりはありません。特に日本の山は北米に比べると、トレイルの傾斜、狭さなど独特な条件があります。またブーツが山歩きの一般的な慣習の中で、トレイルランニングシューズが2010年代でようやく定着してきた状況です。サンダルで山を歩くという行為が一般的に受け入れられるのはまだまだ先の話でしょう。
一方で、自分自身がよく把握している通い慣れたフィールドならばサンダルで山を歩くことを試してみる価値は十分にあるとも思っています。ワラジとは鼻緒のポジションが異なるため、 現代版ワラジだと即断はできませんが、そうした感覚をハイキング中に感じることはできるはずです。当時の岳人がどんな感覚で歩いていたのか。どう歩けば効率良く、足を痛めず歩けるのか。そうした感覚を得ること、考えることは「歩く」という行為を意識的に捉えるうえで非常に重要だからです。昔の人ができていたことをいまできないのは何故なのでしょう。昔の人は現代の人よりも歩いていたから、と一括りにして結論づけるのは思考停止です。
ベアフットランニング、ナチュラルランニング、フォアフットランニングと言葉は異なるものの、どれもが体への負担を減らし、人生において長くランニングを楽しむための方法論を実践するムーブメントです。そうした潮流において大事なことはベアフットシューズやランニングサンダルをつかうことではなく、歩くことや走ることにもっと自覚的、意識的になることではないでしょうか。ランニングサンダルのオリジナルとして、あらためてLUNA SANDALSを履くことで歩くことへの意識付をしてはいかがでしょうか。とびきりシンプルなこのサンダルが与えてくれる気づきを大事にしましょう。はじめてULバックパックを背負ったとき、はじめてタープで眠ったとき、それと同様に全身の感覚を使って自然の中を歩くことができるはずです。道具にすべてゆだねるのでなく、足りないところは足りないと受け入れたうえでそれを補う使い方をしていく。自らの許容範囲や応用範囲を広 くすることにも繋がるはずです。再び復活したルナサンダル レッドビルでそんな面白さを感じていただければと思います。


LUNA SANDALS Minimal Running Sandals

メキシコのタラウマラ族の伝統的履物「ワラーチサンダル」をベースとするLUNA SANDALS。サンダルとしてのベースデザインを変えることなく、素材中心に毎年細かなマイナーチェンジを繰り返しながらベアフットサンダル&ランニングサンダルの現在進行形を模索しているブランドです。

Invisible Shoes(現在のXero Shoes)と並ぶベアフットサンダルの老舗であるLUNA SANDALSですが、2014年以降「ベアフットランニング」のムーブメントは大きく変化しました。ベアフットを標榜するサンダルもシューズも激減し、トレンドはマックスクッションを標榜する厚底系シューズへと大きく舵をきっています。その傾向は2022年現在も変わりはありません。LUNA SANDALSもソール素材や厚みを変更するなど、シューズビジネスの環境変化に無関係ではいられない部分もあります。しかしそうした激変の中でもLUNA SANDALSとしてのオリジナルデザインと「Minimal Running Sandals」としての基本コンセプトが中心にあるブレない姿勢にはやはり力があります。様々な後発ブランドがでてくるなか、やはりLUNA SANDALSなんだ、と回帰してくるユーザーが多いことを見るにつけ、オリジナルブランドとしての強さを感じずにはいられません。シューズトレンドにおけるマックスクッションの傾向は変わらないものの、ベアフットを標榜した最古のシューズメーカーでもあるVivo Beafoot、ルナサンダルの長年のライバルでもあるXero Shoesがベアフットシューズを真摯につくり続け、新たなファンを獲得しています。メリット、デメリットを理解した上でベアフットシューズ、ベアフットサンダルがあらためてシーンの中で高く評価されるときも近いのではないでしょうか。

ルナサンダルの主要モデルについて

  • Venado2.0 2012年までの「Original」のDNAを受け継ぐ最もベーシックかつシンプルなモデル
  • Mono2.0 2013年にリリースされた中庸なオールラウンドモデル「Mono」をバージョンアップ
  • Oso Flaco 2012年までの「Leadville」をタフに更新し続けることでシューズトレンドに対応してきたプロテクションモデル
  • Origen Flaco 最初期の古タイヤをソールに採用したモデルを模して復刻されたモデル

古タイヤを模したソールにフットベット&シューレースをレザーであつらえたOrigen Flacoはややサンダルとしての性格を異にするものの、他の3モデルは2013年以来変わることないパフォーマンスモデルの定番です。 よい関係性を維持しているVibram社とは2017年以降現在に至るまで継続してソール素材の変更&改良を試みています。