Mesa Trail Ⅱ [Mens]

ゼロシューズを代表するトレイルモデルであるメサトレイルⅡ。アッパーのフィット感と足裏感覚はまさに「地下足袋」です。ベアフットシューズならではの心地よいフィーリングはそのままにアッパーの耐久性が向上しています。

仕様

重量
466/9インチ(ペア)
アッパー
・耐久性の高いつま先とサイドウォールの溶着補強
・スリット上にメッシュが入ったアッパー。高通気を保ちつつゴミなどの侵入を防ぐ
・吸汗性高く快適性を保つライニング
・足を安定させるストラップは溶接保護され耐久性が付加
ソール
・2mm FeelTrue®ラバーソール w/ 3.5mm lugs
・2.5mm厚の TrailFoam™ インナーフォーム
・足を守り快適さを付加する 3.5mmインソール
・両方を向いた山型の突起パターンがトラクションを発揮
カラー
スチールグレーオレンジ
サイズ
US 7.0 / 7.5 / 8.0 / 8.5 / 9.0 / 9.5 / 10

この靴でもっと歩けたら
ベアフットの良さと
長時間と快適性の合致
歩くのが楽しい
『Mesa Trail Ⅱ』

サンダルのように軽快で、サンダルのように自由なシューズを創造するメーカーXero Shoes(ゼロシューズ)。

久しぶりに本気のベアフットシューズを見た気がしたのは、同社「Prio プリオ」が登場した時です。ベアフットシューズとしての主機能とは、足本来の動きを妨げない、ということにあると思います。その中でも最低限を加え、何ものでもあって何ものでもない、アウトドアでもトレーニングでもどこでも好きな場所、好きな時にはけるシューズとなったのがプリオだと思います。これがゼロシューズのシューズカテゴリーの中心にあると思います。

ハイキング向けのトレイルシューズとして展開している『Mesa Trail Ⅱ メサトレイルツー』。
目的としてクッション性をあえて少なくしているBareFootシューズは、履き慣れない人にとって「足が痛い」と感じるでしょう。しかしメサトレイルⅡはベアフットシューズらしい足裏感覚に富みながらも、クッション性もあわせ持っています。ランニングシューズのように軽量でゼロシューズらしい柔らかな履き心地はそのまま、毎日の普段履きとしても快適な工夫と、オフトレイルにも積極的に踏み込めるような機能を持っています。

ソールは外側が2mmの FeelTrue®ベースラバーに刻まれた3.5mmのラグパターン、内側に組み込まれた2.5mmのフォーム 、そして3.5mmのインソールの3層で構成されています。ラグの高さを抑えて接地面積の大きいアウトソールは、未舗装路でのグリップを確保しつつも重心を低く保つことで安定性があります。中間層のTrailFoam™はクッション性を受け持つミッドソールにあたり、衝撃を緩和し快適性を提供します。テラフレックスではBareForm® という硬さを重視した素材を組み合わせておりクッション性には劣ります。メサトレイルではTrailFoam™を採用したことで、接地時の衝撃を吸収緩和し快適に履き続けることを意識しています。3.5mmのインソールは取り外し可能で、裸足で履くことも可能なつくりになっています。
インナー生地が吸汗速乾性に優れており、長時間での着用でも快適性になるよう考えられています。アッパーには密ながらもところどころ切れ目のようなものが入ったメッシュアッパーを使うことで、通気性に優れながら過剰な換気を防いでくれます。Prioから引き継がれたデザインのミッドフットとインステップを安定させるストラップは保護カバーがされ、耐久性を高めています(Natural FEEL)。

ゼロシューズの共通点として、広いトゥーボックスは足指の動きを妨げず本来の機能を活かします(Natural FIT)。爪先の動きに追従するフレックスポイントがありながらも全体が丸められるほどの柔らかさは足の動きを妨げませんし、「XeroDrop」の高さのないヒールは人が本来もつ正しい姿勢を保ち、足がしっかりと地面を踏みしめられます(Natural MOTION)。

見た目にはもちろんわからない、期待以上に履き心地よく、つい毎日履きたくなってしまうシューズと出会いました。好みの別れるデザインやカラーリングかもしれませんが、単一でみるよりも履いて合わせてしまうとむしろしっくりときてしまうのが不思議です。僕は同社のプリオやHFSを普段から履いているからかもしれませんが、たった2.5mmのTrailForm™のクッション性の違いが明らかにわかります。どのゼロシューズも捨てがたいのですが、どれか選べと言われたら今1番のお気に入りはこの「メサトレイルⅡ」になります。

スチールグレーオレンジ

機能や特徴について

メサトレイルはBarefoot Shoes というカテゴリーに入ります。なんとなくベアフットベアフット言っていますが、直訳すれば「はだしぐつ」です。しかしそれでは意味不明です。裸足で履く靴だという解釈もできるし、裸足のように薄い靴とも解釈できるかもしれませんが、この場合「裸足でいるような歩き心地のくつ』と解釈するのが良いでしょう。

ベアフットシューズをこれほどバリエーション豊かに表現できるのはXero Shoes ならではかもしれません。そんなゼロシューズからTerra Flex、Xcursion に続くトレイル用シューズとしてリリースされたのがMesa Trail です。「Mesa メサ」とは山や丘の台地上になったところを指す言葉です。パワースポットで有名なアメリカ/Sedonaではメサに多くのパワースポットがあることでもしられ、ネイティブアメリカンにとってもメサはスピリチュアルな場所となっています。

アメリカ・コロラド州 Boulder の近くに同名トレイルがあります。ゼロシューズがコロラドに拠点を置いていることから、おそらくここから名前が取られたのだろうと思います。町からも遠くなく、自然豊かなトレイルの両方を楽しめるようにこのシューズは考えられているのでしょう。メーカーHPには普段からも履いて欲しいからか、彼らが本当にこのシューズを気に入っているからか「ジーンズにもよく似合う」ということを言っています。まあデザイン的には人の好みや日本人とアメリカ人との好みの違いもあるでしょうから、なかなか良し悪しを一言で言うのは難しいとは思いますが、メサトレイルの特徴を以下で説明していきたいと思います。

・Natural FIT

広々としたトゥーボックスは、ベアフットシューズだからといって必ずしも全てのメーカーが取り入れているわけではありまえん。むしろゼロドロップシューズでは一般的になりつつあると言えるでしょう。爪先を圧迫しない広さ、ボリューム感があり、指先がリラックスします。これは人が裸足であれば当たり前のことです。ですが、多くのシューズでは爪先をフィットさせ窮屈にすることで安定をうむとしています。全てが間違いというわけではありませんが、人の足の指は広がって体重を支えたりバランスをとるように作られています。なのでそれを邪魔しないようにすることで人間本来の足の動きを取り戻そうと考えているわけです。ですのでこの手のシューズを履き慣れていない人は「合わない」という表現をしますが、次第に慣れ足の指がしっかり使えるようになってくるとこの広さや指先が自由に動くことの意味がわかってくると思います。

足の動きに合わせるように設計されたシェイプと広々としたトゥーボックス

・Ntural MOTION

人が本来持つ動きを妨げずに、追従するような構造になっているます。その中の一つの特徴として、爪先の動きに追従するフレックスポイントがありながらも全体が丸められるほどの柔らかさを持っています。ただ全体に柔らかければ良いわけでなく、人の足は中足趾節関節、要するに指のところからしか曲がりません。靴と足のサイズが合っている場合に足の指が曲がるところが靴も曲がるようになっていること、フレックスポイントがあることが重要なポイントになるのです。ただし足はそう単純でもありません。人間の体の中で最も複雑で骨の数が多いところでもあるので、靴全体が柔らかいということが足の動きを妨げないことにつながっているのです。ゼロシューズのすごいところが、これが両方ともちょうどよくまとまっているところでしょう。
必ずしもこの方法が全てにおいて良いと言うわけではありません。例えば同じゼロドロップシューズで知られるAltraは、幅広で自由なトゥーボックスやフレックスポイント、ゼロドロップというところは共通ですが、もう少しソールに厚みもあり丸められるほどの柔らかさは持っていません。また中足骨のサポート機能があるところなどは、長距離を歩くことであったり、足裏の衝撃を緩和することにも注力した時に安心できる作りになっているということでしょう。けれどもアルトラのシューズもフレックスポイントがしっかりあるのはもちろんのこと、靴全体も曲がるくらいしなやかな作りになっているということは、両社とも足のことを考えた時に足本来の機能を生かすために、フレックスポイントと靴全体のしなやかさが大事だと考えているのだと思います。

もう一つの特徴はここまでも言葉としては出てきている「XeroDrop」です。これは「母指球とかかとの高さに差がない」ことを言います。
人は本来「はだし」で立ったり歩くもので、その時には当然ながら前後の高さの差なんてありません。しかし現代の運動靴はかかとが高いのです。これは運動機能をサポートするという側面があるものの「歩きやすい靴・走りやすい靴」として昨今のシューズの多くにこの機能が取り入れられている現代人は何の気になしに、当たり前のようにかかとが高い靴に慣れてしまっています。しかし繰り返しですが人は本来はだしで活動する動物。その人がかかとの高い状態を続けると体全体に歪みが生じてきます。これは現代の運動生理学の中でもわかってきていることです。
ゼロドロップであることは、人が本来もつ正しい姿勢を保ちます。正しい姿勢が保持されることで足がしっかりと地面を踏みしめられるので、バランスも取りやすくなり、筋肉への負担も減ることになります。それがひいては怪我の予防にも繋がると思います。ただし一度もゼロドロップシューズを履いたことがない人がいきなりゼロドロップで長距離長時間などの無理をすると返って怪我を招くことにもなりますので気をつけて徐々に慣らしていくことが大事です。そういう慣らし運転にもゼロシューズは適していると思います。

丸められほどは必要ないけれど、このしなやかさがあるので足に自然と追従してくれる
スプリングの助けにもなるし自然な足の動きを妨げないフレックス
前後差のないゼロドロップ。中足骨のサポートもないので足にとってはより自然な動きをする

・Natural FEEL

足がそのままの地面を感じやすいということは、大地を感じることにも繋がるのでしょう。それがゼロシューズの言うFeel TheWorld®なのだと思います。
ゼロシューズは、地面をダイレクトに感じやすいソール構造に心を砕いているメーカーです。だったら裸足で良いじゃないか、といえばその通りなのです。しかし今の僕らは動物としては劣り、裸足で長いこと地面を踏みしめ過ごすことが難しくなっています。だからソールはあって欲しいが、どこまでちゃんと地面を感じられるのかが重要なところです。ゼロシューズのソール構造は下手するとサンダルよりも薄く作られています。
メサトレイルは構造全体で10mm の厚みのソールとなっています。これでもゼロシューズの中では厚みのある方です。ゼロドロップサンダルで知られるLuna Sandalのモデルの中には15mmの厚みのソールもあることからも、ゼロシューズがどれほど地面へのダイレクト感を重視しているかが窺い知れます。

ソールの構造としては、外側が「2mm FeelTrue®ラバーソール」に刻まれた3.5mmの高さの新しいラグパターン。内側に層になり組み込まれた「2.5mm TrailFoam™」 。そして3.5mmのインソールの3層で構成されています。テラフレックスと比べてラグが低くなり接地面積が増えたことで、高さを感じさせず安定性があります。中間層のTrailFoam™はクッション性を受け持つミッドソールにあたり、衝撃を緩和し快適性を提供します。テラフレックスではBareForm®硬さを重視した素材を組み合わせておりクッション性には劣りますが、メサトレイルではTrailFoam™を採用したことで、接地時の衝撃を吸収緩和し快適に履き続けることを意識しています。3.5mmのインソールは取り外し可能で、外した状態で履くことも可能なつくりになっています。
10mmという厚みでも地面を感じられるのかといえば、もし柔らかいミッドソールであったり、全体がパッドのような素材の場合には場合に感じられないかもしれません。例えば同社のサンダルでは5.5mm FeelTrue®ラバーソールのみというのもあります。ですがダイレクト感にこだわるゼロシューズは、クッションを担う3.5mm TrailFoam™は高密度のため硬さもあることから衝撃を緩和しながらもダイレクト感をできるだけ損なわないように考えられています。高密度なミッドソールのもう一つの良さはへたりによるつぶれが非常に少ないということがあります。なので、長く履いていても見た目にも履き心地にも変化が少ないと言えるでしょう。
トレイル用の新しいラグパターンですが、全体的な配置バランスはTerraFlexと似ていますが、ラグ全体が低くなり、Vラグに合わせて逆Vラグも入り、配置された数も増えたことで、履いた時に変な高さ感やラグがグニグニと動くような感じが軽減され、安定性とマルチなグリップ性を持つようになりました。
3.5mmのインソールはあまり期待しないでください。これに関してはどこのメーカーも同じことだと思います。つぶれてくるのはもちろんのこと表面の素材はだんだんとすり減ってくるでしょう。インソールは状況に応じ好みのものを入れるのが良いと思います。ただしインソールによってはそれ自体にかかとが高いものがありますので、それを入れてしまうとゼロシューズらしさを損なってしまう可能性がありますので注意してください。

インナー生地には吸汗速乾性に優れた素材を使用しており、長時間での着用でも快適性になるよう考えられています。アッパーには密ながらもところどころ切れ目のようなものが入ったメッシュアッパーを使うことで、通気性に優れながら過剰な換気を防いでくれます。Prioから引き継がれたデザインのミッドフットとインステップを安定させるストラップは保護カバーがされ、耐久性を高めています。

目的としてクッション性をあえて少なくしているBareFootシューズは、履き慣れない人にとって「足が痛い」と感じるでしょう。僕も最初に本当のベアフットサンダルを履いた時は500m歩くのも辛かったのを覚えています。本来動物である人間は靴なんて必要とせずに歩いていました。しかし靴を履き慣れた現代人は想像以上に足裏が弱くなっているのです。今では5mmあれば足が痛くなるようなことはなくなりましたが、それでも長時間においては足裏の筋肉が疲れやすいのは否めません。その点メサトレイルの構造は、普段から履くことで足のトレーニングをするのにはもちろん、もっと長く遠くへ歩いていきたいハイカーにとっても使えるシューズになっていると思います。

ぱっと見で十分薄さがわかる。見えている部分だけで二つの構造が組み合わさって作られており、靴の中に取り外せるインソールが入っている
ラグ全体が低く配置も複雑なソールパターンにより安定性とマルチなグリップ性を持つ

・足と靴とのフィット感

ゼロシューズの共通点とも言える、Huaracheからのインスパイアされた足と靴との一体感を作るのが甲の部分と中足部にあるストラップです。メサトレイルはストラップがカバーされており、不意にストラップに小枝などが引っかかることを防ぐだけでなく、ストラップが傷んだり切れてしまうということから守ります。
一見してはわかりませんが、シューレースと連結しているストラップを引いてみると分かりますがちゃんと中で動くのがわかります。甲の部分はかかと方向へも影響しヒールの安定性への寄与します。中足部は逆Vになっているストラップが靴のと一体感を作り、横方向へのズレなどを軽減し安定させてくれます。
ヒール部分は、ヒールカップと言われる硬い素材のものは入っていませんが、形を安定させるために中材は入っているようです。けれども柔らかくどんな形にもなるのでかかとの細い人、かかとの大きい人でもなんとなくフィットしてしまう、心地よいものになっています。ですがそれだけでは遊び過ぎるのですが、それを安定させてくれるのが上述しているストラップの機能なのです。

ゼロシューズの共通の特徴あるデザインは、ワラーチから得られた機能のためのもの
縦に大きく入った補強と甲からつながっているストラップがかかとを抑える

・5,000 mile sole warranty

当初懐疑的というか、冗談だろうなと思っていたセロシューズの「5,000 mile sole warranty」。本当に5,000保つかは分かりませんが、とにかく長持ちします。今までいろんなシューズを履いてきた経験から言っても、ちょっと驚くくらい長持ちしてくれる印象です。だからといってその前にアッパーが破れてしまうなんてことはよくあること。某社のアッパーの破れやすさなんてある意味お約束になっています。ところがゼロシューズ、アッパーも意外や意外、とくになにもない。ヘタリ感も少ないし、見た目の変化も少ないと思います。シンプルなゼロシューズのデザインからは想像しない、ちゃんと作り込んであるシューズです。だから本当に5,000 mile 使えてしまうかも知れません。

・Vegan friendly materials

最近のミニマリストシューズには、「Vegan friendly materials」という言葉が付いていることがあります。どういうことかというと、別に植物性のもので作っているということではなく、動物性の部材を使用していないということです。だからといって、地球環境のことを考えると化学製品なら良いという考え方については多いに疑問ですが、できることなら動物植物問わず、持続可能な生産ができる素材を使ったりしてアピールして欲しいものです。けれどもどうせ化学製品で作ってしまうのなら、長く使える丈夫なものであって欲しい。そういう意味ではゼロシューズはその期待に応えてくれる長持ちをすると思いますし、ぼろぼろになるまで履き続けたいと思います。

使用感について

ハイカーズデポ のスタッフ全員が履いている唯一のシューズかもしれません。ゼロシューズはこれまでにまだメーカー名がInvisible Shoesと言ったころにDIYキットをはじめに、Z-Trek、Z-Trail、Hana、Prioと履いてきました。相当Prioがお気に入りでした。あらたにHFSとMesa Trail Ⅱを履くことにしました。HFSもかなり好きです。ですが、Mesa Trailの良さに今ではやられています。

メッシュアッパーが通気性は良いのですが、通気し過ぎることがないので、足が必要以上に冷たくならないところも良いと思いますし、ということはゴミが入りにくい程度には密度があるということです。ストラップがカバーされたことも、今までやはり小枝が引っかかったりと気になっていた部分ではあるので、その点もかなり好印象です。アッパー全体もちょうど良い厚みで履き心地よく、トゥーガードは薄すぎずゴツすぎずに十分な機能をはたしてくれているところが嬉しいです。時々コーティングだけのトゥーガードのシューズがありますが、正直見た目だけなのに何度もガッカリさせられてきていました。その点物理的にあるトゥーガードは安心感という点でもトゥーボックスのボリュームを保つという点でも優れていると思います。とにかくあまり違いがわかりにくいゼロシューズのシンプルな構造やデザインでこれほどに違いを感じ、バランスの良さを感じてしまうとは思いませんでした。特にお気に入りの点はTrailFoam™が入ったこと。Z-Trailでも体験していたことですが、靴との相性の方が良いのではと思います。ダイレクト感を残しつつ、足裏への衝撃は確実に緩和してくれています。厚みや柔らかさもあまりないのでクイックな反応も良いです。ストラップがあるとはいえ、周りに配されたガードが減りどうしてもアッパーの押さえ込みは弱いですが、むしろゼロシューズらしく、その点についても特に不満はありません。カラーに関しては、最初は「う〜ん」って思ったのは正直な気持ちです。ですが履いてみると意外にも悪目立ちすることもなく、どんな色どんなパンツとも相性が良いので、意識しないでいると毎日履いてしまいそうになります。

About Xero Shoes = Feel TheWorld®

「Xero shoes」は、もとをInvisible shoesと言っていた、ミニマリストサンダルのメーカーです。元がシンプルなサンダルに靴の機能をいち早く取り入れたChaco sandal やTeva sandal がありますが、それとは逆にクッション性を担うミッドソールがない、非常にシンプルなサンダルを作っています。サンダルデザインのアイデアはHuarache(ワラーチ)というメキシコの革紐で編んだ平底サンダルがベースとなっています。似たようなメーカーにLuna Sandal がありますが、ルナサンダルもHuaracheをベースとしていることはいうまでもありません。

ルナサンダルやゼロシューズ登場以降、作りやすいデザインであることからも一気に類似のシンプルなサンダルを作るメーカーが増えました。個人で手作りキットを販売するメーカーが国内にも出てきました。しかし、ルナサンダルやゼロシューズがワラーチをベースにしたのに対し、後発のメーカーのほとんどはルナサンダルやゼロシューズをベースとした派生であることは、デザイン上同じようだとしても、ものづくりにおいてのマインドに大きな違いがあります。事実その流行の波は、シンプルであったサンダルのクッション性を高め、底を厚くさせ、シューズと遜色のないソールパターンを取り入れさせ、ミニマルからは程遠い、普通のサンダルへと向かわせることになったのです。

その中において、唯一メーカー創業当時と変わらない手作りキットをベースとした商品展開をし、ストラップデザインを変化させても、地面との感覚を大事にし、ソールの厚みやシンプルさに心を砕いて物作りをしてきているのがXero Shoesなのです。もちろん他メーカーもミニマルなアイテムはありますが、それが主力でないことはラインナップを見れば明らかです。しかしXero Shoes ではミッドソールなどのクッション性を排したモデルを数多くラインナップし、それを続けてきたことがメーカーのオリジナリティを確立させてきたと言えるでしょう。

サイズについて

ゼロシューズは最初がサンダルからだったからか、シューズは裸足でちょうど良いくらいになっているのかも知れません。ですので靴下を履いての利用と考えると少し大きめを選んでも良いと思います。

参考例として

着用の人物:はだしの実測値 25.5 cm の大柄な男性
実際に着用しているシューズのサイズ:Xero Shoes 9.0、Altra 8.5、Vasque 9.5、Scarpa 9.5、Salomon 9.0

こうみるとかなりメーカーによってサイズがバラバラでメーカーのサイズ表記が各々の基準に基づいている目安であることが分かります。選ぶ時に基準が必要ですので、まずはこういったトレイルランニング系シューズを選ぶ場合「実測プラス1.0cm」が基本の考え方としてください。
Xero Shoesはもとがはだしで履くサンダルのため、ゼロドロップ系シューズの中ではタイトな作りだと思います。参考例の人の場合、「インソール有り/はだし」または「インソール無し/靴下あり」の場合ならば8.5でも着用が十分可能。「インソール有り/靴下あり」の場合ならば 9.0 の方が良いそうです。ゼロシューズは裸足がベースになっているということを念頭にサイズを選ぶと良いでしょう。