明確なコンセプトに基づき「Good」な何かを突き詰めた他社製品とは異なり、いつでも、どこでも、だれにとっても「Not Bad」であることを具体化したダウンインサレーション。「悪くない」ってことは「良い」ってこと。みんなに愛されるULダウンフーディー。
仕様
- 重量
- 300g(実測/Mサイズ)
- 素材
- 表地:裏地 :ナイロン100%
中綿:ヨーロピアンダックダウン 90% フェザー10% 770FP超撥水加工
羽毛量:100g - サイズ
- M、L(JPNサイズ)
軽量ダウンジャケットの
ハイカーの「欲しい」を形に
誰にとっても「悪くない」
『Not Bad Down Hoody』
ULダウンインサレーションの系譜
ハイカーズデポ の選んでいるインサレーションには軽さとダウンの質とにこだわったオリジナルアイテムのスーパーライトダウンジャケットという製品があります。実重量の軽さ、総重量におけるダウン比の高さ、超撥水加工を施した810FP+ダウン、ロフトを最大限にうみだす軽量生地等、ULダウンジャケットとしての完成度の高さから通年を通して支持をいただいてる当店の定番といえます。
しかしULハイカーを魅了してきたダウンジャケットは当然これだけではありません。むしろハイカーコミニティの内外で様々なモデルに注目が集まってきました。以下は2005年以降、ULハイカーのコミニティで注目を集め、一定の評価を得たであろうダウンインサレーションの数々です。
- Feathered Friend ヘリオスジャケット 470g (200g)
- Feathered Friend ヘリオスフーデッドジャケット 530g(220g) *フード付
- Nunatak スカハー 395g *フード付、プルオーバー、ダウン量指定可能
- Western Mountaineering フライトジャケット 310g (130g)
- Western Mountaineering フラッシュジャケット 290g (85g) *フード付
- Highland Designs スーパーライトダウンジャケット 250g(100g) *撥水ダウン
- Trail Bum ノットバッドダウンフーディー 300g(100g) *フード付、撥水ダウン
注) ( )内はダウン量
ヘリオスとヘリオスフーデッドはアルパイン環境においてビレイジャケットとして使われることを想定したダウンインサレーションです。ハーネスと干渉しないよう着丈を短く、また濡れによるロフト減少を防ぐためにこれでもかというくらい通常よりも多いダウンが封入されています。発売当時からアルパインクライマーが求めるインサレーションとしてはかなり軽いことから注目を集めていました。
それに対してスカハーやフライトジャケットはハイカーに注目されたインサレーションといえるでしょう。とにかく少ないダウンでも最大限のロフト効果を得ることを目的としたまさにULダウンインサレーションといえます。スカハーはフードによる保温効果をねらっていますが、それによる重量増をプルオーバーにしてジッパーを省くことで相殺しようとしています。フライトは奇をてらうことなく、とにかくシンプルに徹したデザインにすることで無駄を省いています。この2モデルはULダウンインサレーションのひとつの雛形といえるのではないでしょうか。
Western Mountaineeringではその後フード付きで更に軽量のフラッシュジャケットが発売されますが、これはアルパインクライマーがアタック時に携帯するコンパクトモデルというコンセプトが明確にされています。
こうした系譜のうえで、実重量の軽さ、総重量におけるダウン比の高さにこだわり、撥水ダウンという新しい要素を加えたのが当店のスーパーライトダウンジャケットといえます。
コンセプトが明確であるがゆえに
こうしたULダウンインサレーションの系譜をつくるモデルは、どれもよくいえば個性的、悪くいえばクセが強いといえます。
Feather Friendの2モデルはコンセプト上仕方ないとはいえ、極端な着丈の短さは腰周りを冷やすことにつながってしまいます。Nunatak スカハーはプルオーバーを採用したために結果ゆったりとした身幅になり、ジッパーを排除しての重量相殺に物足りなさを与えてしまいます。WMフライトジャケットは足すものも引くものもないバランスですが、こうなるとフードが欲しいという意見がでてくるものです。同社のフラッシュにはフードが付くもののアタック用ということからダウン量が抑えられ、インナーダウン的なロフトに設定されています。保温力はどうしても最低限ということになるのです。当店のスーパーライトダウンジャケットはフライト同様、重量バランスと撥水加工含めたダウンの質は随一だが、やはりフードが欲しいという意見をいただくことがあります。
各モデルともコンセプトが明確で、何を「Good =良し」とするかにこだわり、突き詰めたからこそ支持を得たわけですが、それゆえに切り捨てている要素もあるということです。
Goodではなく、Not Badでいいじゃない
Trail Bum ノットバッドダウンフーディーは今までのULダウンインサレーションにおいてみんなが抱いていたこうだったらなという心の声をすくい上げたモデルといえます。だから「Good 良いね」ではなく、「Not Bad 悪くないよ」という名を冠したモデルなのです。
- 総重量はやっぱり350g以下がいいな
- ダウン量は100g以上は欲しいよね
- やっぱりジャケットタイプが脱ぎ着は楽だよね
- フードがあると暖かいし得した気がする
- 今だったら撥水ダウンだと嬉しいな
こうした要素をそれなりにおさえているダウンジャケットって何かに突出しているわけではないけれど、個々の要素だと他に優れている製品はあるけれど、やっぱり「 悪くないじゃない!」と実はみんなが思っているはず。
Trail Bumの製品コンセプトには「街でも、トレイルでも」いつでもどこでも使えるということがあるのだと思います。まさに何かに突出するのではなく、いつでも、どこでも、だれにとっても、「 悪くないじゃん!」と受け入れてもらえる製品。そうした視点での汎用性の高さがノットバッドダウンフーディーの魅力なのでしょう。
Not Badなディテール
Goodではなく、Not Badが信条のノットバッドダウンフーディーですから特筆することはないはずなのですが、ここは個人的に嬉しかったという二点をお伝えしておきます。
フードの調整を簡易化したかわりに襟周りのボリュームがしっかりと確保されています。このボリュームにより、フードを被っても被らなくても首回りはしっかり保温されます。
極端に長くすることはしていませんが、後身頃のパターンにはややゆとりを持たせています。そのため腰回りをしっかりと覆ってくれます。腰が冷えるという心配はいらないのではないでしょうか。