北八ヶ岳でハンモックを楽しむ <br/>ワークショップ & ポップアップ

北八ヶ岳の蓼科山、北横岳、大岳に囲まれた静かな湖畔にある山小屋、双子池ヒュッテ。八ヶ岳のなかでも比較的アクセスが良く、一年を通じて気軽に足を運べる山小屋です。双子池の一つ 雌池沿いの森の中には、八ヶ岳中信高原国定公園内で指定されているテントサイト「双子池キャンプ場」があります。徒歩でしかたどり着けない静かな森にある双子池キャンプ場で、今年からハンモックの受け入れがスタートしました。その双子池キャンプ場にて、9月2日、3日の二日間、ハンモックのワークショップとハンモックメーカー「ENO(イーノ)」のポップアップを開催します。

なぜ北八ヶ岳でハンモックなのか

欧米を中心に、近年ハンモックをアウトドア・アクティビティに取り入れる動きが活発化しています。その流れはオートキャンプのような一般層のアクティビティだけでなく、数千キロにも及ぶトレイル(米国のアパラチアン トレイル、パシフィッククレストトレイルなど)を繋いで歩く長距離ハイカーにも及んでおり、ハンモックを山で休憩あるいは寝泊まりの道具として使用することが広まってきています。
アウトドアでハンモックの活用が拡がったのには、ハンモックが誰でも簡単に設営できるよう構造が進化した (特殊なロープワークを必要としない)ことや、素材の進化によってハンモックそのものが軽量かつコンパクトに 収納できるようになったことが理由にあげられます。 そのほかにもハンモックは支点となる樹木があれば地面の状況(傾斜や凹凸、濡れなど)に左右されず安定した寝床を確保できるため、樹林帯ではテントよりも野営地選択の自由度が高く、テントに比べて土壌へのインパクトが少な いことがあげられます。環境保全(インパクトの分散、軽減)に役立つものとして、トレイルを維持管理する団体(ATC、 PCTAなど)がハンモックの積極使用をハイカーに推奨する動きもここ数年で目立ってきました。アウトドアにおけるハンモック体験は、ユーザーに快適性や豊かな体験をもたらし、自然環境への負荷を軽減するものと言えるでしょう。

近年は登頂を目的としない緩やかな登山、あるいは水平移動を主とした森歩きが若年層を中心として広まりつつあり、体力に自信のない人にとっても登山が身近なものとなりました。登山スタイルの多様化に伴い、山の楽しみ方や提案も画一的ではなく、その環境にあわせた独自性が求められるようになってきています。
北八ヶ岳は、樹林帯を巡るように登山道がひかれており、これまでも池や苔の森を魅力として提案してきました。ハン モックをアウトドアアクティビティに取り入れることは、自然との関わり方に選択肢の幅を与えることでもあります。 美しい森や池のほとりに滞在し、その魅力を味わう行為にハンモックはうってつけです。北八ヶ岳が持つ自然の魅力 を再発見し、提案していくなかでハンモックは大きな役割を果たすに違いありません。

双子池ヒュッテの試み

双子池ヒュッテでは、その場に滞在して自然をじっくり味わうための方法としてハンモックを取り入れています。つい先日スタートしたハンモックの日帰り利用では、レンタルのハンモックも用意されており、双子池を訪れる様々な方達(日帰り、小屋泊、テント泊など)が気軽に利用できます。現在のところハンモックは日帰りでの利用のみ(ハンモックの宿泊は不可)ですが、ハンモック泊ができるサイトも秋のオープンに向けて準備が進んでいます。

*ハンモックサイトの利用については双子池ヒュッテのHPよりご確認ください。
双子池ヒュッテ公式HP

 

ハンモックワークショップ&「ENO」ポップアップ at 双子池キャンプ場

日時)2023年9月2日(土)12時〜16時、3日(日) 10時〜15時
*イベント期間中は双子池ヒュッテにて「ベトナムフェア」も同時開催中です。フェアの詳細はこちら

場所)双子池キャンプ場内(長野県南佐久郡佐久穂町)

内容)

  • ハイカーズデポ二宮勇太郎によるハンモックの設営解説、装備の相談対応
  • ハンモック泊装備の展示
  • ENOのハンモックおよび関連製品の展示
  • ENOスタッフによる商品説明

イベント参加費)無料

*双子池ヒュッテおよび双子池キャンプサイトのご利用については双子池ヒュッテ公式HPをご確認ください。
双子池ヒュッテ公式HP
*双子池ヒュッテにて同時開催される「ベトナムフェア」の食事をご希望の小屋泊、テント泊のお客様は、事前に申し込みが必要となります。双子池ヒュッテにメールまたはお電話にてお問い合わせください。

Eagle Nest Outfitters Inc.(ENO)について

ENO(Eagle Nest Outfitters Inc.)は1999年にスタートした、現代のアメリカハンモックシーンを牽引するハンモックギアメーカーです。彼らのハンモックに対する感情は「Laid-back」であり、ハイキングとはちょっと違うところにあります。しかし、それまで培ってきたハンモックの経験はハイカーに適するものを作り出すのには十分でした。
ハイカーにはもちろんステディな人も多いですが、歩くという時間を過ごせることは実はとても贅沢で、走ったり自転車に乗るよりも、ずっともっと「Laid-back」な行為なのです。それに持ちうる全ての時間と力を注ぎ込むスルーハイカーが、ハンモックと合わないわけがありません。