安心感と軽量コンパクト性とを高次元で両立させた超軽量ヘッドランプ。エマージェンシーライトという位置づけだが、積極的な夜間行動をしない前提ならメインヘッドライトとして使用することも問題ない照度はULハイカーとして見逃せない機能。
仕様
- 重量
- 27 g
*電池込み
- 照射
- 最大40ルーメン
最長9.5時間点灯(20ルーメンで照射の場合)
白色点灯弱、白色点灯強、白色点滅、赤色点灯、赤色点滅の5モード - 防水
- 1m防水(IPX7)
-30℃使用可
- 電池
- CR2032 x 2個
2007年の発売以来、ULハイカーのヘッドライトとして不動の定番モデル。eライト発売以前はphotonなどのキーホルダーライトで夜道を歩くクレイジーなULハイカーもいたことを思うと、eライトの登場はULハイカーの安心感を格段に高めてくれたことは間違いありません。小ささから使用に不安を覚える方ももちろん多いのですが、積極的な夜間歩行を予定しているならともかく、キャンプサイトでの作業用として、デイハイクの緊急用として、ヘッドライトを考えるならば必要十分な機能を有しています。名前からもわかるようにメーカーはエマージェンシー用として位置付けていますが、明るさや照射距離、点灯時間などを冷静に判断すると、必要最低限の機能を持つ27gの最軽量ヘッドライトと言っても過言ではありません。
2007年の発売から9年、今回2度目の大きなモデルチェンジとなりました。ボディカラーが赤から黒へと変更、そして頭への固定方式がワイヤーリール方式からゴムバンド方式へと変更されました。白色光の照度もあがったように感じられます。特にゴムバンド方式はeライトファーストモデルで採用されていた方式です。これならばライトを首から下げることも簡単ですので、この方式への復帰を望んでいたユーザーも多いのではないでしょうか。2017年モデルのeライトはヘッドライトとして使いやすく、明るくなったことでよりULハイカーへのアピール度が上がったといえるでしょう。
1. 電池込実測27g
電池込みでこの軽さは余計な説明は不要な最大のアドバンテージです。
2. 電池を入れた状態で10年保管が可能なロック機能
ライトは本来使用時以外は電池を取り外しておくべきものです。漏電や放電等でライト内部の接点が腐食したり、電池切れを起こしてしまったり、とライ トに関わるトラブルの多くは電池の入れっぱなしによるものです。しかしいざという時に使うには電池は入れたままにしておきたいところです。eライトが緊急用といわれている理由はまさにここにあります。スイッチをロックの位置にいれてしまえば、電池を入れたまま10年間は点灯可能状態で保管できるのです。
3. 赤色点滅 & S.O.S.ホイッスル
赤色点滅ができるライトはそれだけで緊急をしらせる大事な役割を果たしてくれます。もちろんS.O.S.を知 らせる点滅パターンというのはあるのですが、実際の緊急時にそれを行うのはなかなか気力、体力を必要とします。体力温存のために眠っている間にも赤色点滅させら れるライトは本当の緊急時に役立つのです。また今回のリニューアルでホイッスルが付属しました。ホイッスルにはS.O.Sのモールス信号も記載されています。
4. 点灯時間
今回のリニューアルで唯一残念だったのは点灯時間の減少です。従来モデルは最長45時間点灯が最長12時間に大幅減少となりました。電池の容量、点灯時の光量を考えればこれは仕方ない面も大きいのですが、予備電池の削減だけでなく、遭難時にも現在位置を知らせるために点灯、点滅させ続けるためにも点灯時間の長さ(註:赤色点滅で70時間、白色点滅で90時間は照射可能)は今後もなるべくは維持して欲しい機能ではあります。
ヘッドライトをどう使うのか?
ヘッドライトにどんな機能を求めるのか?
その機能は本当にアナタに必要か?
明るさだけにとらわれず、どう使うのかを今一度考えてみるキッカケになるヘッドライト、それがeライトです。
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参考資料)歴代eライトのスペック変遷