アウトドア用品の中には、定番だけど万人受けしない物が幾つかあります。ポケットがないシンプルなアルパインザック、被って羽織るプルオーバータイプの雨具やダウンジャケット。そして、この記事の主役であるコンバーチブルパンツとも呼ばれるジップオフパンツ。


ジップオフパンツのシルエット
発汗量や寒暖に応じて使い分けが可能なジップオフパンツ。その三面六臂な機能は少しでも荷を減らしたいハイカーに最適です。そんな便利なパンツが登場して久しいですが、敬遠する人もチラホラ。その理由を尋ねると「ジッパー部の干渉」がよく挙げられます。これは時代と共に変化したパンツの「素材・シルエット」に起因すると思います。
90年代のUSアウトドアウェアを知る人なら、当時のパンツの多くが伸縮性のないナイロン生地で作られ、運動を妨げない「リラックスフィット」だったのを覚えている筈です。そのお陰か、その頃のジップオフパンツにジッパー部干渉を感じたことはありませんでした。

そこから時代が進みストレッチ素材を用いたパンツが登場すると、生地の突っ張り感を考慮する必要がなくなりスマートな「スリムフィット」が主流となります。2010年頃は山ガールを追い風に登山人口が増えた時代ですが、需要と共にスリムなジップオフパンツが多く作られました。しかし、ゆったりしたパンツなら当たらないジッパーも細身になると干渉します。結果的に、この頃のスリムジップオフパンツが敬遠組を生んだ原因かもしれません。

EZ Zip Off Pantsの仕様
前置きが長くなりましたが以上を考慮して、EZジップオフパンツはジッパー干渉しにくいゆったりとした「リラックスフィット」にしました。やや太めのワタリから裾へ緩やかなテーパーがかかるシルエットは、ハイキング中の足捌きを邪魔をしません。またポリウレタンを含むストレッチ生地は重くなりますが、当パンツはナイロン100%なので速乾性にも優れます。


ウエストベルトの垂れ具合が気になる場合は、ベルトループへ通して下さい。このループはポケットから落としたくない物を紐で繋ぐのにも使えます。裾にはドローコード穴を設けたので、紐を後付けして絞れば丈の長さ調整も可能です。

