本当に丈夫で、文句なしに使いやすい。TPUを使用し剥離や摩擦にも強い防水加工を施し、パックラフトは紹介していないのに、パックラフト向きのドライバッグのご紹介。
TPUを使用し剥離や摩擦にも強い防水加工を施しているドライバッグ。内部の空気を抜くデフレートキャップを装備、ドライバッグの両サイドにデイジーチェーンが付いていることからバックパックやパックラフト、自転車への固定にも有効です。容量は汎用性が高い15L。独創的で使いやすいドライバッグ。
仕様
- 5Lサイズ
- 重量:126g(実測値)
容量:5リットル
サイズ:35 × 17 × 11 cm
価格:4,700円
カラー:イエロー - 15Lサイズ
- 重量:182g(実測値)
容量:15リットル
サイズ:45 × 23 × 16 cm
価格:5,600円
カラー:レッド - 25Lサイズ
- 重量:217g(実測値)
容量:25リットル
サイズ:55 × 25 × 19 cm
価格:7,600円
カラー:ブルー - 50Lサイズ
- 重量:322g(実測値)
容量:50リットル
サイズ:67 × 35 × 25 cm
価格:8,800円
カラー:グリーン - 素材
- 生地:420D Ripstop nylon / TPU Film laminate
耐水圧:10'000 mm water column
Exped Fold DryBag Endura はウォータースポーツに大切な丈夫さ、軽さ、確実な防水性を持っているドライバッグの決定版の一つと言えるでしょう。
素材は摩擦強度と機械的強度に優れているTPUフィルムラミネートに、摩擦や引っ掻きの強さと軽さを併せ持った420Dリップストップナイロンの表地で構成されています。見た目や感触以上にしなやかで、想像するよりも小さく畳むことができます。
クロージャーの方法は一般的な“3回畳んで折り返す”方式でも止められますが、両側の縦に付けられているデイジーチェーンを利用した「ロールダウン」方式で止められます。このおかげで不意にロールトップがひっくり返しになることもなく、“3回しか畳めない縛り”がなくてもしっかりとした防水性を確保できます。またサイズ調整も可能になっています。
ボトムはオーバル(楕円)になっているので、バックパックのライナーとしても入れやすいですし、カヤックのコンパートメントへの収納やパックラフトのバウに荷物を乗せた時にも収まりが良いのです。
全体にすっきりとした形状であることや縦方向のデイジーチェーンはクロージャーの調整としてだけでなく、バックパックに外付けする際のアタッチメントにも役立ちます。
Exped自信の「FlatValve」はドライバッグの悩みである空気抜きを後から簡単に行うことができ、素早く圧縮することが可能です。さらにシンプルな構造なので故障とは無縁です。
4サイズありそれぞれにカラー分けされています。、小さい順に5L(イエロー)、15L(レッド)、25L(ブルー)、50L(グリーン)となっています。
ウォータースポーツのドライバッグ以外の使いかたとして、エクストラの荷物を運ぶ時の外付け用の丈夫な防水バッグとして、はたまたシャワー用のウォータータンク、洗濯バッグにもなります。
メーカーは「Outdoor in general(アウトドア全般)」としていますが、正直なところハイキング用としては、過剰な丈夫さと防水性だと思います。もちろんULとも言えない重量でしょう。しかし、ウォータースポーツ向きドライバッグの中で比較すれば、丈夫さや大きさに対してかなり軽いものだと言うことがわかります。
全く同じものがないので簡単な比較はできませんが、いくつか挙げて比べてみましょう。
<ミドルサイズ比較>
- Exped フォールドドライバッグEndura 25L 重量:217g 素材:420Dリップストップナイロン TPUラミネート
- Seal Line バルクヘッドビュードライバッグ 30L(最大) 重量:270g 素材:本体70D&140D 7.5オンス リップストップナイロン PUコーティング
- Sea to Summit Stopper Dry Bag 35L 重量:240g 素材:210D nylon fabric with TPU laminate
底の部分が違うモデルもありますが、一番傷つきやすく、丈夫さを求めたい本体の生地を比較しています。また防水性についてはどのモデルもドライバッグとして申し分ないものです。
1と2を比較すると容量の違いはあれど、1の方が軽いです。素材としては表面上ではあるものの1の方が繊維が太い素材だということがわかります。2が素材の割に重いのは縫い目の多さや空気抜きバルブなどのパーツ、底部が本体に対して非常に厚いことも原因でしょう。3は容量の大きさの割に軽いです。それは生地が少し薄めだからでしょう。容量が10Lも違うものを比較するのは難しいですが、1が丈夫さの割に軽いということはわかると思います。
<ビッグサイズ比較>
- Exped フォールドドライバッグEndura 50L 重量:322g 素材:420Dリップストップナイロン TPUラミネート
- Seal Line ディスカバリードライバッグ 50L(最大)重量:645g 素材:本体330D 18オンス PE PUコーティング
- Sea to Summit Hydraulic Dry bag 65L 重量:807g 素材:600D TPU laminated heavy duty waterproof fabric
aとbは容量が同じです。しかし重量はbの方が2倍あります。bの素材は防水や耐久性を重視しPEとPUコーティングの両方を使用したために、元の生地よりも重くなってしまったのでしょう。cは文句なしの大きさと丈夫な生地でTPUラミネートという点も一緒です。ですが、重い。ここまで厚く丈夫にすることもないでしょう。なぜならこの素材を使っても結局は摩擦で穴が開いてしまうのを実際に目にしたからです。穴が開かないほど丈夫になるのならこの厚みも意味がありますが、結局のところ同じなら、適度な厚みに抑えて軽さとのバランスを取る方が道具としては良いと思います。
それまでいくつかのドライバッグを使ってきました。仲間が使っているのも見てきました。しかしそのどれもが、何かが足りなかったり、何かが過剰だったり。そんな時、Fold DryBag Endura とは偶然の出会いでしたが「なんだかすごく良さそうな佇まいだな。」そう思ったことを覚えています。使ってみて予想通り、いや予想以上に使いやすく、使える範囲が広いものだということがわかりました。フラットバルブも最初こそ不安もありましたが、使い始めて数年、パックラフトでの幾度ものフリップ(転覆又は沈)でも浸水したことはありませんし、後からドライバッグ内部の空気が抜けることがどれほど便利に感じることか。他者にもバルブ付きドライバッグはあるのですが、そのどれと比べてもシンプル。だから扱いやすく壊れることが想像できません。今まで使ってきたドライバッグは多少気を使わなければならなかったのに対して気遣いがほとんど必要ないほどの丈夫さ。それなのに重すぎず、かさばらない。軽量さも求めながらも耐久性も求めるハイカー、パックラフターにとっては過不足なく、まさに最適なドライバッグだと思うのです。
Hiker's Memo
パックラフトや沢登りなどのウォータースポーツでは必須アイテムとも言える“ドライバッグ”です。その名の通り、乾いた状態を保持するための防水バッグのことを指します。しかし、ドライバッグと一口に言っても強弱、重い軽いと様々なものがドライバッグにはあります。さて、ではどう選ぶのでしょうか。ここでは丈夫で単体使用が可能なものを「ドライバッグ」、ライナーなどとして組み合わせで使うものを「ドライサック」と言い分けます。
中身は濡らしたくないけど、軽さも捨てられない。そんな人にとってはバックパックは濡れてしまっても、パックライナーなどを使って内側で防水にする方が良いでしょう。ドライバッグが重くなる理由としては外に出すまたは単体で使う場合に摩擦などに対しての耐久性を求めるからです。では内側に入れてしまえば、バックパック本体が緩衝材となり守ってくれるので、ドライサックで十分になります。“パックライナー”もドライサックの中に含まれます。
しかしパックライナーとしてもそれなりに丈夫なものを使った方がウォータースポーツには良いでしょう。当店でも紹介しているパックライナーや防水のスタッフサックはあくまでもハイキングにおいては問題ないとしても、ウォータースポーツ用にするには生地強度や細部の仕様に不安が残ります。大丈夫と思っていたら浸水しいたなんて経験がある方も少なからずいるでしょう。ハイカーが好むパックライナーは軽量化のためPUコーティングもギリギリの薄さにしているものもあるのです。そうすると、ちょっとした擦れや引っ掛かりでコーティングに傷がついていることがありうるのです。最近ではTPUラミネートを使用した軽量なドライサックも出てきています。Exped Fold Drybag Minima 25(約82g)は容量こそさほど大きくはありませんが、実際には30L台のバックパックまたは条件付きですがロールマットを内側に筒状に入れた40L台のゴッサマーギア/ゴリラやトレイルバム/ステディのパックライナーとして使えるくらいの大きさはあります。OR/ULドライサック35Lと比較して、生地はULドライサックの方が厚いですが、minima25の方がTPUラミネートなので耐水圧・防水性に安心があります。
この方法は沢登りのようにバックパックを背負って行うアクティビティでは一般的なスタイルです。この時バックパックは体と同じく濡れてしまいます。一般的なバックパックを使うオールドスクールスタイルもありますが、バックパック自体には乾きやすさや水の含みにくさを求めたいところです。水を含む部位が少ないシンプルな軽量バックパックを使ったり、キューベンハイブリッドや防水素材を使ったバックパックなどを選択するのが現在におけるスタンダードかと思います。例を言うと、防水ではないけれど水切れの良いシンプルなバックパック<トレイルバム/ステディ>。防水性と軽さのバランス<HMG/ウィンドライダー>。軽い・丈夫・防水性が高い<Exped/ブラックアイス>などです。
しかし、パックラフトなどの場合は、乗艇している間は歩くことがありません。また川は流れ続けているので、万が一何かが引っかかった時には、道具の破損や舟のバランスを崩したり、物を落としたり、それをきっかけに大きな事故に繋がることも考えられます。それに無駄に濡らして重くなったり、乾きにくい状態になることも避けたいのです。ですので、「ドライバッグの中にバックパックやほとんどの道具を収納して運ぶ」という方法が、パックラフトなどの川下りにおいてはできるだけ選択したい方法になるのだと思います。この場合、バックパックはドライバッグに収納できる範囲内であれば自由に選ぶことができます。
もちろん、HMG/ポーターのようにパックラフトの運搬用に考えられたバックパックの場合、表面にはデイジーチェーン以外の大きなループや付属物はショルダーとウェストベルト以外にありません。もしバックパック自体を大きなドライバッグとみなし、ショルダーなどをうまく隠すように積み込みをすれば、同じような使い方は可能です。ですが、ポーターの防水性には不安もあります。キューベンファイバーという素材自体が防水性であることは疑いませんが、バックパックの口の合わせがベルクロであったり、キューベンファイバーのシームシーリングに信頼がおけないないので少なくとも僕は使えません。Exped/ブラックアイスのように、Fold DryBag Enduraと同じ構造であれば良いのですが。防水性のバックパックを使う方法が一番シンプルで荷物の軽減ができます。しかし、防水性バックパックの弱点は、防水にするためにはシンプルな作りにしかできないということです。極力縫い目も減らしたい。要するに作れる方法が限られるため、どれも似た様な構造・デザインになるし、極論言えば違いは素材だけ、ということになってしまうわけです。背面の構造も複雑にはできないので、背負い心地もどれを比べても大差はないでしょう。
バックパック&パックライナーの組み合わせでオールドスクールに。
好きなバックパックを選んで背負って、ドライバッグに全て収納するスタンダードスタイル。
選択肢は狭いが、防水バックパックでシンプルに軽いアドバンススタイル。
自分の手持ちの道具や好みに合わせてお選び下さい。