Mini-Groundhog™ Stakes

渦巻きのような形状をしているため、多方向に対して高い強度を保ちつつ、表面積が広いため固定力も高い。全てのテントに対して有効な軽量アルミストレートペグのNew Standard。

仕様

重量
9.6 g
素材
Aluminum 7000 Series
サイズ
長さ:約 6 inch(約15cm)
最大幅:約 0.3 inch(約9mm)

タープやツェルトといった非自立式テントもクロスフレームに代表される自立式テントも地面に固定するためのPeg(またはStake)は小さいけれど重要なアイテムです。であると同時に強度を求めるとまとめた時に重くなってしまうのも、コードやペグの問題でしょう。なのでペグを軽くしようとしてピンタイプを使うことを選ぶのですが、そうすると細いので柔らかい地面だと抜けやすくなったりと、別の問題が生じたりします。

そんな時、V字型のペグいわゆる“Vペグ”を選びます。表面積が大きいのでたしかに固定力があります。ところが、思っている以上に弱く、簡単に曲がってしまった記憶があるかたもいるでしょう。それに対して、Y字型のペグいわゆる“Yペグ”は表面積を大きくとりつつも広がりを抑えることができ、3方向に対して強度があるので、Vペグよりも耐久性があります。

mini-groundhog_1

そのYペグをさらに進化させたのが、MSR®のGroundhog™ Stakesで、それを小さくしたものが Mini-Groundhog™ ステイクなのです。上から見てみると“うずまき型”というか“手裏剣”のような形状をしています。そのおかげで歪みに対して強いため曲がりにくくなります。また大きさの割には表面積を増やせるため、固定力も高くなります。長さはペグの標準的な約15センチ、最大幅は約9ミリと広めになっています。しかし重量は9.6g(5本を計測して割り出した数値。ヒモ込み)と、ニードルステイクやスティックペグのようなアルミのピンペグと比較してほぼ同重量、ジュラルミン(アルミ合金)のVペグと比べれば2/3程度の重量ですが、高い強度を持っています。形状がストレートのため想像以上に打ち込みやすく、使い勝手がかなり良いです。弱点といえばまさに“ネック”のところが細くなっているので、叩く方向が斜めになりすぎたり、不意に踏み込む時の角度がずれてしまったりすると曲がってしまうことがあります。

mini-groundhog_4 渦巻き型をしたペグの断面
mini-groundhog_3 弱点のことを“ネック”ということありますよね。まさに、だけど唯一のネック。ヘッドが細くカーブしているニードルペグよりは丈夫。

たしかに弱点はあるものの、本来持っている手裏剣状からくる強度は高く、ストレート形状の打ち込みやすさ、表面積が広く高い固定力を併せ持っているのは、なかなか他のペグには見当たりません。組み合わせの中に2〜3本入っていることで、柔らかい地面の時に重宝するでしょう。たった一本のペグかもしれませんが、他にはない特徴的な機能が揃っている、メーカーの並々ならなぬこだわりを感じられる1本なのです。お試しあれ。

mini-groundhog_5 長さ太さの比較。左からコアステイク6、ミニグラウンドホグ、ニードルペグ、チタンステイクオレンジヘッド。
mini-groundhog_6 基本的にはとてもシンプルな形状