WOOLNET SINGLET

アンダーウェアもしくはカットソーの下に追加することでメッシュによる空気層を形成。1枚追加しただけとは思えない保温効果を実現。汗や蒸気の排出機能も獲得できるため通年使用可能なウール製メッシュアンダー。

仕様

重量
114g
素材
ウール 91% *メリノウール
ポリアミド 7%
ポリウレタン 2%
サイズ
EUR XS、S、M

四季を通じて汗冷えを防ぐ
体温保持に高い効果を発揮する
メリノウール製メッシュアンダーウェア

メリノウール製メッシュアンダー。ようやく出たのかという声が聞こえてきそうです。ポリエステル製メッシュアンダー同様、現在使用しているアンダーウェアの下に1枚追加して使うベースウェア。メリノウール製なので、汗の排出通気性の向上だけでなく、保温効果防臭効果も獲得できる一枚なのです。

IMG_6872 前面

北欧生まれのこの製品は低温下で発汗量が多いエンデュランス系スポーツ、クロスカントリースキーなどでの使用を視野に入れた製品です。そのため着丈も長く屈んでも背中が露出せず、腹部の保温に優れています。ハイカーズデポ でも初年度は冬季用として販売をおこないましたが、夏季にも使用してみたところ、発汗量が多い方や、湿度が高い状況下で汗冷え対策として非常に高い効果を発揮しました。実際に奥多摩エリアの環境調査に携わる方にもご使用いただいております。体温保持の要として、また複数日数の連続使用でも臭くならないメッシュアンダーとして、通年ご着用いただけます。

【メッシュアンダーウェア】

ヨーロッパを本場とする自転車やクロスカントリースキー。こうしたエンデュランススポーツの世界では古くからメッシュアンダーが活用されてきました。ある程度の厚みがあるポリエステルメッシュが素材として採用されることが多いようですが、これらメッシュアンダーウェアの目的は何でしょう。

自転車用(夏)

発汗時にサイクルジャージが貼り付かないよう肌面から浮かせます。その隙間を利用して汗の排出を促し、熱がこもらないようにします。サイクル用で「クール」というキャッチコピーが用いられるのはそのせいです。

クロスカントリースキー(冬)

発汗が多い耐久スポーツであることに変わりはないので、汗の排出が期待されるのはもちろんです。しかしそれ以外にメッシュの隙間に空気層を作り保温効果を促すことも期待されています。

発汗が多い耐久スポーツでメッシュアンダーが長く使われてきたのは基本的に汗の排出を促進できるからだと言えるでしょう。こうしたメッシュアンダーがアウトドア用としても活用されるにはFinetrackの登場を待たねばなりません。2004年に創業したFinetrackは耐久撥水を施したメッシュアンダーを発表します。肌面からの汗の排出が得意なメッシュアンダーに更に強力な耐久撥水を施すことで肌面から素早く汗を排出。この耐久撥水により肌を極力「ドライ」に保ち、汗冷えを軽減させることを広く知らしめたのです。

  1. 汗の排出効果
  2. 汗の濡れ戻り軽減(注1)
  3. 衣類のベタつき軽減
  4. 保温効果(注2)

この4つがメッシュアンダーの大きな柱といえる機能です。

注1)耐久撥水の導入でより強化された機能。

注2)メッシュ生地がある程度の厚みを有している場合はメッシュが空気層を形成し保温層として機能。耐久撥水が施されている場合は生地がドライに保たれるので濡れによる体力消耗を防ぐことで保温効果を上げています。

 

【ウールを選ぶということ】

当店ではハイキング用のアンダーウェアやカットソーとしてウールを選択、ご提案させていただいています。化繊の方が特化した機能を選択できますし、何より丈夫です。製品の価格も抑えられています。しかしそれでもウールを選択するのはなぜか。長期間のハイキングでは化繊のウェアは臭くなることを免れないからです。いくら高い防臭効果と謳われていても、汗や雨で濡れたり乾いたりを繰り返す、汗や脂そして垢などが擦りつけられる、そんな状態が続けば化繊のウェアはやはり臭くなるのです。もちろんハイカーの誰もがそうしたロングハイクをするわけではありません。ただ当店のコンセプトとしてULだけでなくロングハイクにも対応しやすいギアとウェアをセレクトしたい。その結果、ウールを選んでいるのです。

また天然素材のウールの場合、アレルギーや過敏症で着用できないというケースが非常に少ないのも魅力です。化繊アンダーウェアの機能が良いことはわかっていながらもアレルギーや過敏症のため肌につけて着用するとかぶれてしまう、というのは残念なことでもあります。

 

【WOOLNET:ウール製メッシュアンダー】

以上のポイントをふまえるとACLIMAウールネットの特色が見えてきます。

  1. 汗の排出
  2. 通気性の確保
  3. 保温効果の追加
  4. 高い防臭効果

目も粗く立体的なメッシュ構造は生地に厚みをもたらし、身体と衣服の接触点を少なくします。そのため高い通気性を提供し、身体から発する汗や蒸気を外へ最大限に逃がします。

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秋冬シーズンは通常のアンダーウェアもしくはカットソーの下にメッシュアンダーを追加していただきます。その場合は体温で温められた空気層がメッシュアンダーの中に生まれます。上に着用しているアンダーウェアでこの空気層がパックされることで更なる保温効果が期待できるのです。

また素材はメリノウールですから、長期間の使用でも衰えることない高い防臭効果はみなさんご存知の通りです。

側面と肩はメッシュ素材ではなく120g/m2の目付けの生地を補強の意味も含め配置しています。バックパックなどを背負う肩部分はやはりメッシュよりもこちらの方が良いでしょう。

ACLIMAウールネットシリーズには他にもロングスリーブクルーやTシャツなどがラインナップされています。当店でシングレット(ノースリーブ)をセレクトしたのは重ね着を考慮して。ロングスリーブやTシャツでは襟ぐりがかなり狭くデザインされています。保温性に関しては確かに優れているものの、重ね着した際に首回りがやや窮屈に感じたのも事実。またジップネックなどで体温調整を考えた場合も首回りはもう少し余裕が欲しいところ。そこで今シーズンはシングレットをセレクトいたしました。

ACLIMAの本国は北欧ノルウェー。本国サイトではハンティングやクロスカントリースキーなど雪中での長時間行動に適したアンダーウェアとして位置付けられています。まさに秋冬のハイキングにも適した一枚といえるでしょう。

秋冬衣類の温度調整。特に行動中のレイヤリングは一枚ミドルレイヤーを追加するほどではないけれどもう少し保温性があれば、と思うことがあります。また暖かくしすぎても、汗や蒸気がうまく排出できないと熱がこもってしまいます。そんな「あともう少しの保温性と通気性」を提供してくれる北国のアンダーウェアに注目してみてはいかがでしょうか。