1980年に開通した2番目の長距離自然歩道、それが九州自然歩道です。福岡県の皿倉山を起点として南下、英彦山から東西に分かれ、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県の九州七県を一周するルートが設定されています。本線は約2,000km、支線も含めると約3,000km。日本最長のロングディスタンストレイルといえるのが、この九州自然歩道です。
北米のJohn Muir Trail、Appalachian Trailをスルーハイクし、ロングトレイル文化を日本に紹介してきた第一人者、故加藤則芳氏による九州講演後、九州自然歩道の普及啓発活動団体として有志により2012年に設立されたのが九州自然歩道フォーラムです。以来、地道な啓発活動と行政との折衝を重ねてきました。そして2022年以降になると、九州では海外長距離トレイルを歩いたロングディスタンスハイカーが各県に次々うまれるようになります。ロングディスタンスハイキングへの関心の高まり、地域コミニティの醸成が九州では加速度的に進むのです。そこで彼らが注目したのが自分たちの足元にある九州自然歩道なのです。フォーラムにより長年継続されてきた活動、そこにロングトレイルに関心をもつ地元ハイカーの歩こうという熱意が加わるようになりました。日本最初の長距離自然歩道という歴史を持つ東海自然歩道、ロングハイキング文化がトレイル沿線の町に確実に根付いてきたみちのく潮風トレイル、九州自然歩道も九州独特の熱が生まれているのです。
2030年に迎える九州自然歩道全線開通50年へ向けた記念事業
「歩き育てる、九州自然歩道・鹿児島セッション ~ぐるいと さるっもんそ~」


この九州自然歩道の鹿児島ルートを舞台に、“歩いて育てる”という視点で、ハイカー・地域・行政・企業など多様な関係者が一堂に会するトークイベントが九州自然歩道フォーラムと鹿児島県自然保護課の主催で10月4日におこなわれます。2025年2月に九州自然歩道宮崎セクションと鹿児島セクションの大隅半島パートを歩いたハイカーズデポの土屋も登壇させていただきます。

イベントの夜には、ハイカーたちの報告、沿線施設・団体のPR、参加者同士の交流のためのネットワーキング・ナイト(要予約/定員あり)もあります。翌5日には実際に鹿児島セクションの新ルートを歩くハイキングイベント(事前申込制)と盛りだくさん。トークだけでなく、「歩く体験」を一緒に楽しむことで、九州自然歩道の“これから”に歩み出してみませんか。
イベント詳細) 九州自然歩道フォーラム公式HP
イベント申込) 歩き育てる、九州自然歩道・鹿児島セッション 申込フォーム
2025年2月に歩いた九州自然歩道の鹿児島セクションは印象に残るハイキングでした。その鹿児島で九州自然歩道に興味関心をお持ちのハイカーとお会いできるのを楽しみにしています。
九州自然歩道 鹿児島セクション ギャラリー






