焚火用グリルの名品に感化されて生まれた、シンプルで軽量コンパクトなグリル。鍋を直接載せるには十分な幅と長さ。
仕様
- 重量
- 62g
- サイズ
- 長さ 約40cm 幅 約6.5cm
- 素材
- ステンレスパイプ
接続部:ステンレス丸棒
重量が”軽く”、扱いが”容易”で、”気軽”に持って行ける。どれも『Lite』が意味することです。そんな、『Lite Grill』の重量はたったの62g。分解してさらにコンパクトに収納することも可能で、キャンプはもちろんのこと、長期旅行、長期ハイキング、リバーツ アー、そして荒野への旅へと向かうハイカー達にも、バックパックの中で場所を取らず、どこにでも収納でき、躊躇(ちゅうちょ)無く持って行くことを可能に します。
俗に『パーセルトレンチ』と言われる道具をご存知でしょうか。いくつもあるアウトドアのアイテムの中で、間違いなく”名品”と呼ばれるものです。 パーセルトレンチにはいくつかの形状があるのですが、基本的には焚き火の際に石や丸太に橋のように架けて、その上に鍋を載せたり、魚を焼いたりするのに使 われるGrill(グリル)です(*グリルとは焼き網の意味を持っています)。そして非常にシンプルで軽量なことから、以前より多くの焚き火好きや長期旅 行者たちに愛されてきたのです。
たしかに十分コンパクトではあるのですが、いざ泊まりで出かけるとなると、なるべく少しでも余分なものは持って行きたくなくなるものです。ましてやグリルは焚き火の際にあって間違いなく便利なものではありますが必需品ではないのです。
だからこそ、パーセルトレンチよりも軽く、コンパクトに収納できるLite Grill(ライトグリル) には魅力があるのです。
”軽くて気軽に持って行ける” その特徴を一つずつ説明します。
ライトグリルは分解が出来ます。実際のところ分解せずとも収納に困らないほどどこの隙間にも入るコンパクトな道具ですが、分解できればなおのこと良しでしょう。もちろん長さは足りませんが、バックパックのフレーム代わりに、なんて夢も広がるというものです。
使用しているのは中空ステンレスパイプ。接続部にはステンレス丸棒を使っています。熱が入ることで若干の収縮や膨張が起きますが、ステンレスパイプ側を少しかしめて抜けにくくする工夫をしています。
収納袋はタイベックに似た不織布の防水透湿性素材。折り紙みたいに畳んであるだけのシンプルな袋になっています。
重量はたったの62g。パーセルトレンチや焼き網などと比べても軽いです。
アルミポットとトランギアミニを二つ並べられる長さがあります。どちらも水を満タンにしたら約1.5kg。これくらいは何の問題もありません。
さらに大きい鍋を載せても思った以上に安定感があります。2Lの鍋でも全く問題ありません。
最後にもっとも特長的なのはその細さから来る安定性と言って良いでしょう。パーセルトレンチは魚などの食材を置くことも考えているので幅があるため丸太や 石にかける際にしっかりと両側の高さや傾きが均等にならないと必ずがたついてしまいます。しかしライトグリルは基本鍋を載せるためのゴトクとして考えてい るため、形状が細くなっているので安定する箇所を探しやすく、幅は細くても結果安定感が生まれます。
個人が作っている手作り品だけに価格や供給ではメーカー品とは比べ物にならないのは確かです。しかし今の時代にあってこういった”ちょっと気の効いた道具”というものをメーカーが作り出しにくいにも事実です。
僕たちが焚き火をしていてパーセルトレンチは良いけどもう少し軽くて小さいのがあったらな、と話していた矢先、パックラフトツアーの際に同行した作成者か ら差し出されたのがこのライトグリルのプロトタイプでした。ほんの思いつきの手作り道具に実はもっとも現場での使用に適したものが生まれるきっかけが隠れ ているのだと改めて実感させられた道具。それが「Lite Grill」です。