実測1000gという重量と15cmという高いロフトに裏打ちされた保温力、そのバランスの良さから評価の高い冬季用ダウンスリーピングバッグの名品。
仕様
- 重量
- 1020 g
- ダウン
- 850FP+
565g - サイズ
- 全長180cm
最大幅(肩口)69cm
フットボックス底面 幅34cm 高さ30cm
フリーロフト 15cm - 仕様
- ボックス構造、コンティニュアスバッフル
右側ジッパー、ドラフトチューブ、ショルダーチューブ付
適応温度 −12℃
均整のとれた美しいフォルムと十分なロフトに裏打ちされた保温力に定評あるモデル。
北米メーカーのダウンスリーピングバッグはアラスカ等での使用を想定しているためか、日本の感覚からするとややオーバースペック気味のモデルが多い ように感じます。WESTERN MOUNTAINEERINGはそんな中、比較的日本人の感覚に近いボリュームと重量でラインナップが構成されているようです。
サマーライト(総重量594g、ダウン量284g、0℃) モンベル#3、イスカAir280クラス
ウルトラライト(総重量736g、ダウン量397g、−6℃) モンベル#2、イスカAir450クラス
対照させればこのように考えていただけるとわかりやすいかと思います。
以上を前提にするとこのように捉えると良いと思います。
ヴァーサライト(総重量1020g、ダウン量565g、−12℃)モンベル#1、イスカAir630クラス
基本的にこのクラスは「年末から2月にかけての厳冬期、標高3000m前後での縦走」(注1)には物足りないかもしれませんが、それをのぞけば冬季 オールラウンドに使用できるスリーピングバッグといえます。もちろん寒さの耐性は個人差がありますし、それ以上に「慣れ」が大きなウェイトを占めます。快 適さを求めるのであれば、もっとハイロフトなスリーピングバッグも良いでしょうが、自ら担いで使用することを考えれば、冬用といえども実測1000g程度 にスリーピングバッグの重量はおさえたいところではないでしょうか。
製品の詳細は下欄のデータを参照いただければよいのですが、WM社の特色として以下の事に注目していただければと思います。
ー製品ロフトの表示
ーコンティニュアスバッフルの採用
ダウンスリーピングバッグではダウンの品質と重量は製品検討にあたって重要なデータです。もちろんスリーピングバッグの形状や他の要素が保温力に与 える影響もありますが、基本データとして重要である事には変わりません。これに加え最終的な製品としてどれくらいのロフトをうみだしているのかが重要なの です。保温層が厚ければそれだけ保温効果もあがります。いくら高品質なダウンを相当量使用していても最終的な製品としてロフトが得られなければ意味をなさ ないのです。しかしこのロフトを表示するメーカーはWM社以外ほとんど見当たらないのが実状です。
またWM社ではExtream Lineと呼ばれるシリーズの多くのモデルにはコンティニュアスバッフルを採用しています。これはスリーピングバッグ上面と下面とのボックスを連続させる ものです。ダウンが移動してしまうという指摘もありますが、構造を理解しているハイカー、クライマーにとっては寒暖に応じて意図的に上面のダウン量を調整 できるというメリットが産まれるのです。これは使用されているダウンの保温効果を最大限ひきだすための有効なテクニックともいえます。
以上をふまえると、ヴァーサライトは国内で購入できる冬用ダウンスリーピングバッグとしては軽さ、保温性、作りの良さとバランスのとれた選択だといえるのではないでしょうか。今回はその良さを最大限に活かすために、数量限定ではありますが、内外価格差を考慮した価格で提供させていただきます。
注1)現実にはこうした1週間から10日程入山する冬季縦走をおこなうほど冬山に慣れている人の場合は、ワンクラス下のスリーピングバッグを使用する例が多いでしょう。